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日本の就職活動に感じた気持ち悪さを発散する

※個人の見解です

日本の就職活動って気持ち悪いなとずっと思ってました。
私は人並みには就職活動を頑張っていた方だと思います。2年生の3月には就職活動のサイトに登録して就活セミナー的なものに参加し、選考に参加して5月には初めてのインターンシップに参加、サマーインターンも複数参加し年内には複数内定をいただきました。留学に行くため早めのスケジュールを立てていたのもありましたが、振り返ってみれば成功したと言えると思います。

ただ、2度と就職活動はしたくない、と思うくらいしんどかったです。
就職活動で思っていたモヤモヤを書き留めておきたいと思います。

就職活動は労働市場で「自分を商品として売ること」

これはゼミの先生が言っていた言葉です。
この言葉を聞いたとき、就職活動に対する嫌悪感(?)が拭えなくなりました。
自分は学生時代に良い成績を収めることが自身のステータスにつながると思っていた節があり、自分の価値を証明するのに必死でした。もし成績が悪かったら周囲をがっかりさせてしまうのではないか、と成績が返ってくるのが毎回怖かったです。それはまるで自身の価値を証明することを常に求められているようでした。

大学に入ってからはやっとそのような競争から解放された!と伸び伸び生きていた私はゼミの先生のその言葉を聞いて、社会人になるということの厳しい現実をつきつけられたような気がしました。

市場価値って何?

就職活動をしている中で、よく聞いたのは「市場価値を高めたい」という言葉です。私はそれを聞いて正直なぜ市場価値を高めたいのか理解できませんでした。というよりむしろ、「市場価値ってなんだ?」というところに引っかかりました。

市場価値が高い状態とは、市場の中での希少性が高い、つまり需要>供給の状態だと思います。労働市場における市場は労働者で構成されているため、その中で市場価値を高めるということは、需要が高く他人が持っていない経験やスキルを獲得することと同義だと思います。
つまり、「市場価値を高めたい」人々は、より需要が高い経験やスキルを獲得する、もしくは競合となる労働者が持っていない経験やスキルで差別化を図ることを求めているということになります。
それってすごく他人本意ではないか?というのが私の意見です。

もちろん、自分自身が「勝てる」領域を選ぶことが自身の生きがいにつながると感じる人もいるだろうし、一概には言えないとは思います。

ただ、「市場価値」という言葉を聞くと、「なんで他人にジャッジされないといけないんだ!」という自分が反応するのです。

日本の就職活動はゲームだ

就職活動に染まった就活生を見るとき、なんとも言えない気持ち悪さを感じます。
私は一時期就職活動セミナーに参加していた時があるのですが、そこは、GDでの戦略的な立ち回り方や通過するESの書き方など内定をもらうためのテクニックに溢れていました。
それはまるで、ゲームの攻略方法を教えているようでした。

確かに就職活動も勝敗(合否)のあるゲームであるとも言えます。ただ、そこに本来最も重要なはずな「自分がどうやって、何をして生きていきたいのか?」という点が欠けているように感じるのです。

黒スーツで身を固め就職テクニックを披露したり、選考でいかに自身が市場価値の高い人間であるかをアピールすることに必死になっている人を見ると、(そして自分自身が同じような行為をしているときに)惨めな感情に襲われます。

競争のない社会に行きたい

就職セミナーのお知らせには
「このテクニックがあれば(大手)からの内定GET!」
のような大手企業を過度に強調した売り文句が氾濫しています。

大手企業に内定をもらったことをステータスにしているような就活生を見たときに、浅はかだなと冷笑的な自分がいる一方で、大手企業への内定を獲得したときはやっぱり嬉しく感じる自分に引け目を感じます。

就職活動の終わりに内定企業の中から就職先を選択するときにも、VISIONや働き方でベンチャーに惹かれる自分と知名度や規模、条件で大手に惹かれる自分が存在していて、給料や他者評価を気にしている自分にちょっと失望したこともありました。

そういう経緯もあり、最終的にはベンチャーを選んだというものあるのですが、労働市場の中でサバイバルし続ける以上、そのような価値観からは逃げられないのかなというのが就職活動を終わらせた自分が感じていることです。

おわりに

自身が労働者になって労働市場で商品として自身の市場価値をジャッジされる限り、この競争は終わらないのだ、、という恐怖の感情が自分自身を就職活動に対する「気持ち悪さ」を感じる原因になっていたのだと思います。

しかし、世界には他人の評価を気にせず自分のやりたいことを好きなようにやっている人もたくさんいます。

結局その競争に参加するかどうかは、自分自身が決められるのだと思います。自分がそれを客観的に捉えて自覚している時点で、その競争社会から降りることはいつでもできると思います。

就職がゴールではない。人生は自分自身を見つける旅の連続である。

社会人になってからも「自分自身は本当は何がしたいのか?」と問い続けたいと思います。



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