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舞台『宝飾時計』感想(1/12マチネ)

舞台『宝飾時計』の帰り道にまとまらない感想を書きました。もう何がネタバレで何がネタバレじゃないのかわからないけど、たぶんネタバレです。9割が妄言なのでゆるしてください。

ものすごく言葉を選ばずに言うと成田凌が出るから観に行きましたが、チケット買い足したいなあと思うくらい楽しみました。



大小路(成田凌)は前評判通り、とにかく掴みどころがなくて出てくる言葉全部に「おい今それじゃないだろうがぁぁぁ!!!」とツッコミ入れたくなる男選手権ぶっちぎりの優勝でした。おめでとうございます。

こーーーーーれはあまりにも成田凌に適任すぎるだろう!?!?!?と頭を抱えています。ごちそうさまでした。シェフを呼んでください。

ビジュアルもほーんと最高だった。何度でも言うけどやっぱり脚長すぎないかな??脚ほっっっっっそくない??大丈夫そ?
ちょっとカツベンのころを思い出すゆるウェーブセンターパートな髪型と髭なしちゅるちゅるフェイスでもうこりゃだめだ、今回も負けました(?)

ストーリーは……今ちょっと知能が低下しててなーんも言えねえ。途中息するの忘れる程度には面白かった。酸欠だよ。

ゆりか(高畑充希)の歌が始まってから劇場出るまで鳥肌が止まらなかった。観劇でざわぁっとなる感覚が久しぶりでちょっといろいろヤバかった。当日券が出てるから観に行ける人はぜひ観てほしいし配信とか円盤あったら買いますくださいお願いします……。

光や演出のしかけもたまらないなあ。生演奏もいいねえ。ジャージを使った衣装というのが単純にデザインかわいい〜〜だったし(与野出身レッズサポの成田凌が演じる大小路のスーツにレッズのエンブレムがこそっとついてるの面白すぎる)、その人が積み重ねた時間や経験や荷物が布というモノとして重なっていくのも面白かったな。ゆりかはパーツが増えていくのに大小路はラストまで結構身軽で笑っちまうよ。見どころが多すぎて正直観きれなかったよ。目があと4つくらいほしいしできるなら通いたいよ。

この前ちょうど30になったばかりの私にはゆりかや真理恵(小池栄子)の台詞がブスブスきてウッッッと致命傷を負う部分もあるけど、あーなんかちょっといいこと言うじゃん…じーん……としかけたところで全部かっさらっていく関というか後藤剛範さんマジでズルいんだわ。思ったこと全部全部言ってくれるじゃん。途中から彼の一挙手一投足にツボってしまって腹筋がだめでした。そこでケーキを食うな!!!

しかしさあ、大小路さあ……
おっっまえマジで最後の最後までさあ……………
それでは皆さんご唱和ください。


「「「そういうとこだよ!!!!!!」」」


いつも相手の出方をうかがって「ごめん」が口ぐせで、ここぞというときにほしい言葉をくれない人って、子供だったら口下手なのね、繊細なのねってゆるされたけど大人になったらそれはただの怠慢で、かならず誰かを傷付けることになるってわかってなくちゃいけないのね。自分だけが考えることを放棄して逃げ出しても、何も変えることはできないし、随分身勝手なことなんだよね。

言葉にするのは苦手なんだ、言わなくてもわかるんだから、僕と君だけがわかっていればいいことは僕と君だけがわかりあっていればいいだろう、同じこと思ってた、そっか、そうなんだ、そうだよね、うん、ごめんね。

あーーーーーーーーー、はい(美しい顔面を思い出して正気を取り戻そうとしています)(無理ですね)

大小路はすんごい繊細でめんどくさくて、もっと単純に生きていればいいのにと自分でもわかっているのにできなくて、自分っていうものを持て余しているんだね。ゆりかが「おいしいよ」「すごいよ」「何でもできるよ」「好きだよ」って肯定してくれるたび、同じだけの重さで心の中で全否定して逃げ出したくなるんだね(「できない!」って言っているときのぷるぷるわなわなする大小路の指先を引くほど凝視してしまったことをここにお詫び申し上げます)。どんなに他人になりきっても、自分からだけは逃れられないもんね。しんどいよね。わかる、ちょっとだけどわかるよ。誰にも覚えてもらえないくらいがちょうどいいって、おい、そんなこと言うなよ、つらいよ。生きろよ。そのくせして顔がよくて男前でいちいちムカつくけど。

ゆりかはなんでこんなめんどくせぇヤツを好きになっちまったかというとやっぱり子役として生きてきて誰にも自分そのものを肯定してもらえない日々の中で、彼が「ゆりかが一番よかった!」って全肯定しちゃったからだよねえ。なんでこういうときだけ一番ほしい言葉をくれるんだよコイツはよぉーーー!

ハァ……ハァ……(息切れ)

なんで私はこんなに大小路を読み解いてるんだろう。
言葉が溢れて困るんだけど、キャストの皆さんが気持ちよくピタッとハマっていてこれ以上ない布陣だなあと思いました。根本宗子さんの作品、初めて触れましたがまた観たいです。とりあえず台本読んでくる。

2023年もたぶんなんかいい年になりそうです。


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