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アラサーOL、会社辞めたってよ。

6月末で会社を退職することにしました。

という書き出しの下書きをタンスの奥にしまっていたのだけど、もう「退職しました」に修正しなくちゃ。次は決まっていない。というより決めていない。だから今の私は無職、もとい専業主婦。何もこんな時期に、と思うでしょう。

大したエピソードはないのですけれどもそのへんのアラサーの体験談です。まあコーヒーでも飲みながら、どうぞ。

私ってどんなお仕事していたっけ?

入社してから5年間、まあまあよくある感じのITベンダーでSEをしていました。業務用のWebアプリを主に担当していましたが、近頃はもうちょっと柔らかいものが多い印象です。

どうしてもIT企業=ブラックというイメージを持たれがちですが、少なくともお給料はしっかり払っていただいていますし、パワハラ上司もいなかったのでブラック企業ではなかったです。人間関係は基本的に良好でした。納期前はそれなりに残業が続くこともありますが……まあどこでもあることでしょう、たぶん。

ちなみに、SEと一口に言ってもコードを書ける人と書けない人というのが存在します。要件を噛み砕いて設計してプログラマーに指示を出す(外注することもありますね)ことができればSEとしての業務は進められるので、コードを書けなくても問題ないのです(細かい問題はいろいろとあるけど)。

退職の話の本線から外れますけれども、いや、関係はあるんだけど、「書けない人」というのは結構たくさんいます。会社の規模だったり方針だったりいろいろあるので簡単には説明できないのですが、「書けるに越したことはないけれど書けなくても仕事はある」というのが私の感覚です。設計している中でもコードが頭に浮かぶからこそ「これはヤバそうだ」とか気付く部分があったりお客様との会話の中でこれはできます・できませんの判断がすぐにできたり、プログラマーとの会話もスムーズに行く場面は多いです。なので、書けるに越したことはないです。その代わり忙しくもなるけど。

そんな中で私は「ちょっとは書ける人」でした。大変おこがましいですが、プロパーの中で「書ける人」かつ「設計できる若手」が少なかったのでまあまあ重宝していただいたと思います。なぜそういう人材が少なかったかというとみんな辞めてしまったからです。そこのお話はまたいつか……。

転職先決めずに辞めるって、どんな気持ち?

今、意外と平常心です。経済的な不安がそれほど大きくないというのが理由です。夫婦二人暮らし、子供の予定も今のところすぐには考えていない。今ほど扶養というシステムに感謝することはないでしょう。貯金も少しはあります。もちろん絞るところは絞らないといけないですがなんとかなる。ごめん夫。お金というのはとてもとても精神の安定に直結するので、ここをとりあえずはクリアできるのが本当にありがたいです。

昨年、体調不良で長めのお休みをいただきました。仕事や会社に対して少しずつ少しずつ降り積もった違和感が私のキャパシティを超えてしまったためです。この期間中、自分のキャパの小ささにびっくりするとともに「この仕事、そんなに得意じゃないかも」という事実に改めて気付いてしまいました。

お休みのあと復帰してからもそれなりに忙しく、本調子ではない中でなんとか会社に行って家に帰ってきては憔悴して寝落ちることもしばしば。イライラして夫と喧嘩することもしばしば。

そのような状況で、心身の調子は浮いたり沈んだりを繰り返していました。この頃から会社を辞めるということについては考えていて、転職活動をしようとしたこともあります。これからの自分の将来に向き合う余裕もなく、求人情報を検索しては「なんかこれじゃない」「何がしたいかわからん」という甘ちゃんっぷりを発揮し二の足を踏みまくり、そして転職情報サイトの「転職先を見つけてから辞めましょう」の文字に辟易する日々でした。しかし疲れ果てたある日、

「このままのペースで働き続けるの、無理。」

と悟り、夫に弱音を吐きまくり自分の気持ちに素直になった結果、選んだのは「とりあえず辞める」でした。

ずっと無職でいるつもりはなく今後何らかの形で働きたいと思っています。スキルもお金もあるに越したことはないし、夫の収入にだけ頼るのはこの時代リスキーです。でも、働きながら転職活動というのは無理と感じたら一度辞めるというのもありなのではと思います。

転職サイトの標語にとらわれなくても、生きていく方法はある。はず。

辞めた今、どんな感じ?

想像以上に燃え尽きています。そんなに気を張っていたっけ?周期的なものもあるけれど体が重い。どこかへ出かける気にもならない。ああ、これが燃え尽き症候群……。とりあえず「今週はただの夜ご飯作る人です」と夫に宣言し、燃え尽きライフを満喫することにしました。本当はお弁当とか作りたいのに無理。3日経過してそろそろ元気が出てきた気がするので、できることからぼちぼちやります。

退職して即、次の職場へ!ができる人は本当にすごい。尊敬します。

ラスト1週間、何してた?

業務引き継ぎとちょうどメインで参画していたプロジェクトのリリースもあったのでその作業など通常業務、あとは私物のお片付けをしていました。一応、属人化は避けようと思って周りの方々に少しずつ荷物を持ってもらう感じで仕事してきたので、形式ばって引き継ぎするものはあまりなかったかも。

在宅勤務が中心になってしまっていたので、直接お会いできないままお別れになったメンバーもいます。そこは少し残念ですが同時に少し楽です。次はどうするの?をいちいち説明して回るのしんどいので……(私も過去に聞いてしまったこともありますがそれはもうごめんなさい)。

ちなみに月末が迫ってきてプロジェクトにかかりきりのメンバーの手に負えない細々とした仕事が思いの外たくさん降ってくるようになり、想像していたより暇じゃなかったです。ちゃんと…終わる……かな……?と思いながら最終日前日の夜までPCカタカタしていました。ご利用は計画的に。

退職までまともなアサインもないし暇だったらどうしよう!とかそういう心配はいらなかったです。今までを思い返しておセンチになっちゃう!とかも全然いらぬ心配でした。

とある方に「意外とドライな感じね(笑)」と言われましたが、いやごめんだけどちょっとくらい感傷に浸らせて???(本音)

最終出勤日ってどんな感じ?

引き継ぎ資料の仕上げをしたり、ぽつぽつと仕事のお片付けをしたり、お世話になったけどコロナ影響で直接会えない方にメールを書いたり、挨拶回りしたり、デスク周りを片付けたり。気づいたらあっという間に夜でした。

こんな状況ですが近しいメンバーとランチをしたり送別会も開いていただいたりもしました。お別れのセレモニー的なことはできないまま去ることになるだろうなと思っていたので素直に嬉しかったです。お礼を言ったり言われたり惜しまれたり、何だかふわふわ~っとした気持ちのまま1日が過ぎていきました。

というか、なんで辞めたの?

1. 心身が安定しないまま同じ仕事を続けることが不安
2. 自分のやりたいことにきちんと向き合う時間が欲しい
3. ぶっちゃけSE以外の仕事をしたい

こんな感じです。

あとは正直なところ、疲れてしまいました。組織にとって都合のいい駒なんだろうなあ、貧乏くじ引かされたなあ、ということが続いたのです。会社員なんてみんなそんなものだと思いますが、このまま貴重な20代の残り少ない時間を燻った思いのまま過ごすのかと想像したら途端にぐったりしてしまいました。ここで「なにくそ負けるものか」と思える人はきっとのし上がっていけるのでしょうね。甘ちゃんな私には無理そうです。で、一旦戦線離脱してみようと思いました。

たぶん1年前の私だったら「ここで辞めたら負け、なんとか頑張るぞ」と思っていたかもしれません。でもお休み期間を経て、そうやって頑張って得るものもあれば失うものもあると身をもって体感してしまいました。今まで結構ちゃんと頑張ってきた自覚はあるので、今度は頑張らない方を選んでみることにしました。正解はわかりません。これから作っていこうと思います。

会社を辞めたい人へ

これを読んでくださる方の中には「会社、辞めたいな〜」と思っている方もいらっしゃるのではと思います(かくいう私も辞めようか悩んでいるときにいろいろな退職エントリー的なものを読み漁っていました)。

理由がパワハラとかブラックだとか、そういう外的要因だったら早く辞めた方がいいと思います。自分が壊れても会社は助けてくれません。心身が不調の人は、一度お休みするのがいいと思います。そういう時期に転職などを考えて「私にできる仕事なんてこの世にはない」と思ってしまうことがありました。問題は先延ばしにするのも解決策の一つです。

それ以外だったら……あなたが退職することになったとして、最終出勤日3日前くらいを想像してください。そのとき「今の会社でこんなことやってみたかった」と思うことはありますか?退職後の生活環境に(転職するにしろしないにしろ)覚悟はできていますか?私はNo-Yesだったので辞めました。自分で納得して辞める、というのが何より大切なのかなあと思います。誰に何と言われても、自分が納得しているのなら気にしなくてよいはずですから。

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以上、近況報告。

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