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だだもれエッセイ

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泣きたくなるほど感情だだもれのエッセイを育児の隙間時間にちょっとずつ執筆。子どもたちや家族、かけがえのない友人たちが教えてくれること、ずっと考えてきた熟成思考、あれ?仕事ってなん…
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#旅する日本語

家に還る日。心にともる灯。

家に還る日。心にともる灯。

少年は、青森の海岸で終戦を迎えた。

隊列があちこちで崩れ、嗚咽をもらす仲間の声で本当に負けた事を知る。

家に、やっと帰れる…

うれしさで、ぽっと胸の灯がともる。けれど、そんな感情は表には出さない。いや、出せない。

もう土に穴を掘り、爆弾を抱え、敵を迎え撃つ…そんな作戦の訓練は必要ない。

教官に棒で殴られることもない。

少年が汽車に乗り、地元に戻れたのは9月1日のことだった。

少女は父

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人生という旅の果てに、失ったものと取り戻したもの。

人生という旅の果てに、失ったものと取り戻したもの。

祖母が療養する寝室に、さわさわと涼しげな風が吹き抜ける。

脳出血に倒れた祖母が失ったのは、右半身と言葉の自由だった。

おしゃべりやみんなのお世話が好きだった祖母が失ったものは大きい。

言葉につまり、たどたどしく伝える祖母の意図は容易に伝わらない。

そのもどかしさは計り知れない。

でも、取り戻したものもある、と私は思う。

それは祖父との絆だ。

歳を重ね、共に長い人生という旅をしてきた夫

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