【前編】LIFE SHIFT 〜100年時代の人生戦略〜
2016年に出版され、日本でも話題になった
「LIFE SHIFT」
私自身、職場に70歳を超えて現場で活躍している方を見ていて、これまでの既成概念としてあった
教育→仕事→老後
この3段構造が変わりつつあると肌で感じていたときに出会った本でした。
この「ライフシフト」という考え方は、イギリスのロンドンビジネススクールのリンダ・グラットン教授とアンドリュー・スコット教授の2人の研究による、私たちへの「長寿時代に人生を組み立てていく上でのヒント」です。
この「ライフシフト」という考え方を知ることは、これからの私たちの人生の「生きやすさ」を決めるものになります。
今日はこの「ライフシフト」という考え方についてお伝えしていきたいと思います。
1.100年生きる時代がやってきた
日本は世界でもトップクラスの長寿大国。
2019年には、100歳以上の人口が7万人を超えました。
寿命は10年ごとに2~3歳のペースで上昇し、この流れで行くと2050年には100歳以上の人口が100万人を突破する見込みです。
そして、2007年生まれの子供の半数が107歳まで生きる見込みと言われています。
これは、「医療技術の進歩」と「健康管理」への知識と理解が深まり、その恩恵を受けているからです。
今50歳未満の日本人は、100歳以上生きるつもりでいた方が良いです。
「今80歳の人は、20年前の80歳の人より健康だ」と言われています。
このまま寿命が伸び続けると、私たちはより健康に長い時間を過ごすチャンスを手にすることになります。
人生が長くなれば、これまでにない変化を経験する機会が多くなり、長寿に対する不安も出てくるのも当たり前です。
その時に備えて「選択肢を持つ」ことが、人生100年時代をより幸せに生きやすくなるコツになります。
その「生き方の選択肢を広げる」のが、次にお伝えする「ライフシフト」という考え方です。
2.新しいステージへ「ライフシフト」しよう
これまでの人生は「3つのステージ」から成り立っていました。
教育→仕事→老後
小中学校、高校、大学・専門学校など20歳前後まで教育を受け、65歳・定年まで働き、老後は年金をもらいながら生活する。
老後の生活資金として1億円必要と言われていますが、現在のところ
国民年金の平均月額は約55,000円(年間約66万円)
厚生年金の平均月額は役150,000円(年間約180万円)
65歳から20年間受給するとしてもそれぞれ約1,320万円と約3,600万円なので年金だけで生活するのは現状でも厳しいです。
そして人生100年と言われる時代を生きている私たちは、そこからさらに15年、20年と生きる可能性があります。
この「3つのステージ」から、人生100年時代に適した新しいステージ
「マルチステージ」
へ移行することを「ライフシフト」と言います。
教育→マルチステージ→老後
「マルチステージ」とは、
企業に勤めて働いたり、自分探しのために旅に出たり、はたまた自分で事業を起こしたり、地域活動や社会貢献活動に参加したり、新しいことを学ぶために再教育を受けるなど
社会の流れや、生活の変化に応じて2つ3つのキャリアを持ち、一生涯を通して繰り返し、繰り返し再創造し人生の選択肢を広げて生き抜いていくことです。
私たちは80代まで働くことが求められる世代です。
ですから、従来の3ステージ制から生き方のモデルをシフトチェンジすることが必要です。
与えられた仕事をこなすだけの受け身の人生から「自分らしく生きる」とはどういうことなのか、イメージし行動する「主体性」のある生き方を選択していく人生になるのです。
<中編に続く>
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?