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【日本のロックを熱く語る】THE BLUE HEARTS

たまに、何かを熱く語る人に冷ややかな目線を浴びせる人がいる。「そんなに熱くなるなよ」と笑っている。
もったいない、何かに熱くなることを知らないだなんて。人生の半分くらい損してるんじゃないかなと思う。
この世には、情熱や熱意無しには成し遂げられないことが山ほどあるってことを、いつか知ってもらいたいな。
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ということで、わたしは今から伝説のパンクロックバンド、THE BLUE HEARTSについて熱く語ろうと思う。
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わたしが初めてブルーハーツというパンクロックバンドと出会ったのは、小学校五年生のときだった。
当時わたしは家庭環境からか常に過度のストレスを抱えており、特に車に乗るときなどは激しい車酔いで毎回生きた心地がしなかった。
そんなときに従姉妹のお姉ちゃんからもらった一本のカセットテープを、運転していた母親が何気なくかけた。
その瞬間から、わたしの人生は劇的に変わった。

カセットテープから流れてきたブルーハーツの曲たちはメロディも歌詞も小学生でも分かりやすい曲たちばかりで、わたしはすぐにそれらを覚えて、車の中で歌い始めた。そのとき以来車酔いをすることは全くなくなった。
あれ程酷かった車酔いが一瞬にして治ったのだ。

そうか、楽しく歌えば良かったんだ。
でもたぶん他の音楽ではダメだった。
ブルーハーツでなきゃダメだったな。
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ブルーハーツは、ヒロトというヴォーカリストとマーシーというギタリストの二人がメインで曲を作るバンドだった。特にヒロトの作る曲はバカみたいに分かりやすかった。裏を返せば、それだけの才能を持つ人間だった。

わたしは当時大人というものに心底幻滅しており、大人になんかなっちゃいけないよと歌うヒロトが唯一の先生だった。大事なことは全てヒロト先生が教えてくれた。

優しさや愛についてや、何が本当で何が間違いなのか?
そんなことをきちんと伝わるように優しく歌う一方で、彼らは世の中の冷たさや大人たちの汚れも歌っていた。

ヒロトやマーシーがパンクロッカーとして生きた時代には、バンドマンに人権などないという程に社会からの職業差別が酷かったらしい。見た目で偏見も受けていた。
マーシーは、自分がギタリストだという理由で、部屋を借りられなかったという。それをそのまま歌詞にした。
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不動産に行けばオヤジがこう言った。
「ギター弾きに貸す部屋はねぇ。」
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それは子供心にもなんとなく分かるような気がした。
マーシーの見た目はカッコいいけど貧乏臭いもんね。
酷いことを考えてしまっていたけど子供は正直だし…
あのときはごめんね、マーシー(いまさら謝るわたし)
小学生のわたしも今のわたしも彼らと変わらず友達だ。
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パンクロックとは、反骨精神を持つ人の生き様のこと。
この世のあらゆる不条理を決して無視することなくそれらと闘い、自分自身にも決して負けることがない精神。
わたしはこの反骨精神がなければ、今頃どうなっていたか分からないくらいにパンクロックに救われた人間だ。
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劣等生で十分だ。はみ出しもので構わない。
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ヒロトが歌う優しい歌は、今のわたしの基礎を作りあげてくれた。
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気が狂いそう 優しい歌が好きで 貴方にも聴かせたい
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マーシーが歌うブルースは、この世界の真実を教えてくれた。
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産まれたところや 皮膚や目の色で 一体この僕の何が分かるというのだろう
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小学生でも思わずうんうん!と頷くようなこんな歌を、どうして大人たちは解ろうともしなかったのだろう?
もちろん大人の中にも良い人はいるけれど、そういう人は大抵中身は子供のままだったり童心のある人たちだ。
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子供に対して優しさや平和の尊さ、そして厳しい現実や世界の真実を教えるのは当たり前のことではないのか?
分かりやすく教えてあげれば子供でも分かる話だから、まだ心が素直な子供のうちに教えてあげるべきなんだ。
しかし、小学校や中学校で、わたしたちはそんなことを習っただろうか?少なくとも、わたしは習っていない。
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ブルーハーツを聴いて育ったわたしは、自分ながらに正しさや優しさをきちんと理解した大人みたいな子供に成長した。わたしは決して大人にはならない。それは彼らのせいではない。わたしが子供の頃に見た大人たちが酷すぎたのだ。自分の両親が、まさにそうだったからだ。
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それでは最後にわたしが二番目に好きな曲の歌詞の一部を紹介して終わろうと思う。ちなみに一番は「人にやさしく」で、二番目はこの「歩く花」優しい詩なんだよ。
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今日からは 歩く花 根っこが消えて足が生えて
野に咲かす山に咲かず 愛する人の庭に咲く
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以上、ご拝読ありがとうございました!
第二弾は日本一のロックバンド、スピッツの予定です。 
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【THE BLUE HEARTSおススメ曲一蘭】
リンダリンダ
人にやさしく
TRAIN TRAIN
情熱の薔薇

ロクデナシ
ロクデナシⅡ
歩く花
チューインガムを噛みながら
青空
月の爆撃機
etc…


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