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隠れた名店的な…気になる書き手に

今年の夏、実は引っ越しをした。
転勤になったとか、ライフステージが変わったとかそういうわけではない。
気分を変えたくなったのだ。ただそれだけ。

新しい街は、
ここ数年の開発で、目まぐるしく街並みが変わっている場所だ。駅前は大型のショッピングモールがいくつか構え、高さを競うかのようにタワーマンションもにょきにょきと立ち並んでいる。
そんな都会的なエリアもあれば、レトロな商店街や昔ながらの平屋っぽい家がならぶ住宅街もあり、歩く場所によって雰囲気がかなり異なる。
その雰囲気のカオスさというか、中途半端さ、発展途上さがいいと思って、その街を選んだ。

私が住むマンションは、都会的雰囲気エリアではなく、昔ながらの住宅街のエリアにある、一人暮らし向けの築浅のマンション。住宅街の建物の中で、私の住むマンションは新しい部類に入るだろう。新入りだ。
私の家は駅から15分弱、駅付近の真新しい雰囲気はない。駅に離れるにつれ、飲食店もショップも少なくなっていき、人通りも少なくなり、寂しくなっていく。駅付近の喧騒はなく、落ち着いているともいえる。

近所に気になるお店がある。
家から駅までの道中にその店はある。駅から離れるにつれ町並みが寂しくなっていくところ、ポワンと店看板に暖かい光がともり、店の前には味のある書体で店のロゴが入った大きな日よけ幕が掲げられている。
こじんまりとした店で、カウンター数席とテーブル席2席ほど洒落た小料理屋で、深夜になるとバーになっているようだ。
引っ越してからずっと気になっているのだが、ひとりで入るには少し勇気が足らず、まだ入ったことはない。
私の家の近くで友人と食事やのみに行く機会があればなと思っているが、まだその機会は訪れていない。
その店は駅からのアクセスはよいわけではない。たくさんの飲食店が駅近にたくさんある中で、その店はアクセス面で不利である。
だが、夜、営業時間内、外からガラス越しに店内をのぞいてみると席はほとんど埋まっていることが多いし、店に入っていく人も多々見かける。
フラッと入るというのは駅からのアクセス的にあまり考えられないので、常連や口コミで成り立っているのだろうなと思う。

気になって口コミを調べてみると、「大将が丁寧に一品一品作ってくれる」「雰囲気がすごくいい」「この価格帯でこのクオリティだと満足です」「誰にも教えたくない隠れ家的名店です」なんて書いてある。
ますます気になる。それがご近所ときた。近々いくぞと決意をしている。
まあ、その気になる店の話はここらにして。

”気になる○○”というキーワードに関して考察してみたいと思う。

気になってしまうというのはどういう心理か、それは、すべてが明らかでないから、解明したい、知りたいと思う心理だ。

たとえば、人は「隠れた名店」というの言葉に惹かれてしまう。

「名店らしい店」の真相を確かめたところ、味は確かだ、値段に見合った価値があるなど、自分の見立てが、期待値が、間違っていなかったと納得した瞬間、その人はファンなる。
そして、その名店がだれでも知っている有名店というわけではなく、「限られた人々」しか知らないという事実にプレミア感を感じるのだ。
隠れた名店側も、そのプレミア感を意識していると思う。無理に広告を出して知名度をあげようと必死になるわけではなく、料理だったり、サービスだったり、中身で勝負しようとするわけだ。
ブラントや知名度で左右されるわけでなく、中身の実力で評価されている、評価しているという意識が働く。
店側も一番勝負したい中身への研鑽を怠らない。

noteで文章を綴るようになって思うのは、店のようだなあと思う。すでに著名人だったり、プロとして名をはせている人は持ち前のブランド力で、どんどんと影響力を及ぼしている。
noteという場がある、店があるという条件は平等かもしれないが、そこにはブランド力という明確な格差がある。
店へのアクセスのよさが違う。

私の家の近所の気になる、隠れた名店のように
駅からのアクセスが不利であっても、
 (=私の記事や小説が人目につきにくい、PV数が少ない)
こつこつと中身で勝負して、
 (=私の記事や小説を読んだ読者が面白かったなあという感想をもつ)
確実なファンを増やして
 (=また、まいこんのおとの文章や作品を読みたいなあ、スキって言おう)
いい口コミを増やしていく
  (=まいこんのおとのnoteをだれかに薦めてみよう)
戦略でこれからも更新していきたいと思う。


「大将が丁寧に一品一品つくってくれる」
 (=まいこんのおとの文章は気持ちがこもっている)
「雰囲気がすごくいい」
 (=文章の語り口がなんだか好きだなあ)
「この価格帯でこのクオリティだと満足です」
  (=無料で読めるけど、読み応えがあったなあ)
「誰にも教えたくない隠れ家的名店です」
 (=有名ではないけれど、私はスキですよ。)

ってひとりひとりの読者に思ってもらえるような文章をコツコツ書いていきたいなあと思う。

PRがへたくそな、不器用な私のつぶやきと決意表明だ。

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