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緊張することが怖かった

人前に出ることが恥ずかしいと思うようになったのはいつからだろう。
「お笑いライブのスタッフ」として働く前。私は人前にも立てない程、緊張しーだった
学校で教科書を読めと言われた時、とかにかく緊張しすぎて声が震えて周りから「大丈夫?」と心配される程。
人間、不思議なことに緊張しない。緊張しない。と思うほどに緊張するのである。

子供の頃から歌を歌うのが好きだった。
でも、緊張しーの自分が人前で歌うなんて自分にはできないと思っていた
それが今や、平然と歌えるようになった。路上ライブも出来るようになった。
こうなれたのも「お笑い」のおかげである。

M-1グランプリの予選にスタッフとして入った時のことだった
舞台裏で緊張のあまり嗚咽する芸人たち。
しかし。舞台に立つと、その緊張感を見せずにネタをする彼ら
それを見てふっと
「そうか。緊張しない人間なんかいない。その緊張を楽しむか楽しまないかの問題だ」
ということに気がついた。
緊張することが、私はダメなことだと自分の中で思い込んでいた。
緊張すると、失敗すると勝手に決め込んでいた。
変なプレッシャーを自分にかけて、自分を追い込んでいただけだった。

いつしかスタッフとして、ライブ前、お客さんの前に出て私は前説をするようになった。
ライブの注意事項を伝えて。拍手の練習をしてから本番スタートで芸人さんにバトンタッチする。
お客さんは私のことを知っている人はもちろん誰もいない。それが反対にやりやすかった。
優しいお客さんが多かったんだと思う。拍手も素直にしてくれて、人前に立つ喜びを知った。
前説が終わると芸人さんに「おつかれーよかったよ。ありがとう」と言ってもらえるのも嬉しかった。よくよく考えたら、人前に出て「よかったよ。ありがとう」なんて言われたことあったかなと。
学校で先生は当たり前のように生徒に教科書を読ませ、間違って読んだもんなら笑われ、なんなら人前に立たせ問題を解かせ、はい。答え間違ってましたーという公開処刑みたいな空気になっていたのではないかと。
人前に立つのが苦手になったのは、間違いなく学校だった。
人前で失敗することが怖かった。完璧じゃないとダメだと思っていた。

しかしどうやら、お笑いの舞台はミスをしても救ってくれる芸人という名の神様がいる
(詳しくは前回の日記にて https://note.com/maibou/n/n38e27ccf60de 芸人キングコング西野さんと仕事した話)


不完全でも笑いになればいい。自分のプライドなんか取っ払って、目の前の人に笑ってもらおうじゃない。そんな空気感が私を変えたのだと思う。

お笑いに出会って関わらなければ、私はずっと何も表現できない人間だったに違いない。
人生。何に出会い、誰と出会うかで人生は大きく変わる。

人生で大切なことは「お笑い」が教えてくれた。

次回。「緊張を楽しむ芸人はオーディション受かる説」から見る緊張を楽しむ方法。

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