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今年もねぶたで跳ねた話。

今週末からねぶた始まるなあという七月下旬。
去年は友人に誘われて数年ぶりに参加したけど、この時期まで連絡ないし今年は家でまったりするかと思ってた矢先、

友人からの圧力

てことで二つ返事でOKしました。
ねぶた参加の備忘録です。観光noteはあれど、ねぶた参加者のnoteってあまり見かけなかったので。

あくまでイチ参加者の意見ですので、全てがねぶたの常識なんだと鵜呑みにせず読んで頂ければ幸いです。

衣装を予約せねば

実は青森市民がみんなハネト衣装を持ってるわけじゃないんです。

去年の流れ通りであれば跳ねた後にそのままいつも行く飲み屋でお酒を飲むことになる。汗だくビショビショの格好で飲みたくはない。しかも僕は親父譲りの汗っかき。

というわけで衣装のレンタルと着付けをしてくれる所で予約をしないと。しかし5日後の土曜日(例年一番人の多い日)って予約できるのか?

藁にもすがる思いで去年も利用したレンタル衣装屋さんのHPを見たところ、運良く14:30~の枠が空いてました。

本当は16時頃の枠が良かったんだけども、まあしょうがない。昨年同様にハネトやさんにお世話になりやす。

レンタルと着付けと荷物預かりで3500円のコース。上を見れば花笠とか足袋とかもセットになった純正装なコースとかもあるんだけど、花笠無くても参加OKな団体もあるので、ぶっちゃけカジュアル参加であればそこまで必要なし。

僕はねぶた筋も貧弱なので、今年もクッション性の高いランニングシューズで参加です。

ねぶた当日

予約時間は14:30の枠ということで早めにお昼ご飯を食べて、バスで駅まで向かいます。

去年は脱水症状になりかけたのでお昼ご飯から塩分と水分を多めに摂取。

着付け

うだるような暑さ(青森比)の中、駅から10分ほどのハネトやさんへ。青森市で恐らくこの日が一年で一番人の多い日。

ハネトやさんに到着。涼しい!3500円を渡し、エアコンのきいた室内で着付けてもらいます。

左手の男性側更衣室(女性の方は完全別室で、男性のほうは布で簡易的に仕切られた場所)に入り、着付けのプロのおばちゃんに着付けてもらいます。

去年は色を選べなかったんですが、今年は選べるようで、紺色ベースの衣装を選びました。
パンツ一丁になり、おばちゃんにその身を任せる。

今年は外国人参加者も多かったですね。みんなウキウキしてました。

ものの10分で着付けが終了。荷物を預け、福財布(ねぶたグッズ)に小銭と財布と喫煙グッズを入れ、首からタオルをかけて出発。とはいえ時間まで暇なので駅前のドトールで時間をつぶすことに。

ちなみにねぶたの衣装って結構着崩れやすく、なおかつ直しづらいので暇をつぶすにしても姿勢よく過ごさなければならないのです。

喫煙室でスマホゲーをしながらボーっとする。
あれよあれよと青森では珍しい満席状態。ねぶた衣装でだらついてるのも目立つのであてもなく店を出る。

残り2時間何しようかなあ。

ねぶた小屋でも行ぐがな

アスパム行けば何かあるっしょ。そういや出陣前のねぶたも並んでるはずだし。

ということで暇つぶしにアスパムまでぷらぷら。アスパムに近づくにつれて人も増えてくる。気合の入ったハネトさんもたくさん。

ねぶた小屋

せっかく来たので団体の人にお願いして写真も撮ってもらいました。

サンロード青森のねぶた

アスパムを後にし、個人的にハネトを楽しむ必需品である鈴(後述)を露店で購入しながら集合場所へと向かう。

さて、跳ねるべし!

18時頃、公園で友人たちと合流し決起会と称した酒盛りを若干し水分補給。ねぶた前のビールはおいしいほどほどに!

このタイミングで先ほど購入したカラー鈴も安全ピンで数個にまとめて衣装につける。

ねぶた開始の合図である花火と共に周りからお囃子が鳴り響く。んじゃまあそろそろ行きますか~と立ち上がり、街中をぷらつく。

どこの団体で跳ねようかな

ハネト衣装(正装)を着て、ハネト集合場所(新町柳町交差点海手)に集合し、待機しているねぶたの団体にお入りください。運行コース途中からの合流は、ハネトの混雑状況によってはお断りする場合がございます。
団体に所属していなくても参加できます。ハネトは自由参加ですので、事前の登録や当日の受付もありません。ハネト衣装(正装)を着て参加してください。

ねぶた公式サイト「ハネトの参加方法・ルール」

友人たちとどこで跳ねようか作戦会議しながらねぶたを眺め歩く。
とはいえ運行中の団体に混ざるのはマナー的にNGなので必然的に後半で控えてる団体から選ぶことになります。

団体ごとに掛け声が楽しいところ、学生が多く参加するワッショイワッショイな雰囲気のところ、びしっと厳格なところなど、様々な特色があります。

今年はヤマト運輸ねぶた実行委員会のところで跳ねることにしました。

学生の頃の記憶では、

「ヤマト!」

「「『ヤマト!』」」

「ヤマト!」

「「『ヤマト!』」」

「クロネコヤマトの!」

「「『宅急便!!はいラッセーラーラッセーラー!!』」」

みたいな掛け声があって楽しかった団体という印象がありました。

ちなみに去年は消防第二分団ねぶた会・アサヒビールが「アサヒスーパードライ」でこんな感じの掛け声をしてました。あれも楽しかったけど、今年もやってんのかな?

ヤマトへ向かう道中にパシャリ。

参加

ねぶたの進行方向と逆走しながらようやくヤマトの団体に到着。この日のヤマトは後ろの方の団体で、着いた時にはまだ待機中でした。

中腹辺りの紐持ちお兄さんに一声かけて中に混ぜてもらう。

3)途中から入って参加することはできるの?
当日は大変混雑しており、また運行の妨げにもなりますので、途中からの参加はやめましょう。

ねぶたQ&A

まだ運行してない段階で良かった。

ハネト視点
(こう見ると花笠率低いでしょ?)

山車の進行に合わせながらトボトボと歩く。

そして山車裏のハネトリーダーさんが「ラッセーラーラッセーラー」とメガホンで声を出すと、皆思い出したかのように「ラッセーラッセーラッセーラー!」と呼応しながら跳ねる。

そしてリーダーの掛け声が来るまでは息を整えながら前に歩く。

だいたいこの繰り返しです。県外の方のイメージだと永遠にピョンピョン跳ねてそうな感じかもしれませんが、意外と休憩時間は多い。

ラッセーラーラッセーラーを繰り返しながら観光客にアピールをしていく。
自分の体力と相談しながら、まだまだいけるぜ俺!ってタイミングではこれでもかと言うくらいに大振りで(周りに気を付けながら)跳ねまくる。うーーん、楽しい!!

そういえば今年のヤマトは先述した「クロネコヤマトの宅急便!」の掛け声はありませんでした。ちょっと残念。

鈴まき

順調に汗だくになりつつ1時間も跳ね続けると、徐々に地面に転がる鈴(先述)が目についてきます。

ハネトさんがつけてる鈴ですが、そこまで頑丈ではない紐でくくって安全ピンで留めてるだけなので思いっきり跳ねてるとポロポロと落ちるんです。

そしてこの鈴を拾えると幸せになれるとか。ってことで鈴を欲しがる見物客が結構いるんです。

さて、その鈴は、近年「幸せを呼ぶ鈴」と言われ、観光客に人気があるといいます。あの鈴を拾うと”幸せになる”とか”幸運が訪れる”のだとか。

その由来は定かでありませんが、たしかにあの軽やかな音を聞くと、何かいいことが起こりそうな予感がします。

まるごと青森

個人的なハネトの醍醐味ですが、この鈴を観覧席のお客様にあげる(下手投げで飛ばす)のがとっても楽しいんですよね。

このためか、鈴が転がっているのを見つけると、跳人たちが乱舞している輪の中に突進してくるお客さんも・・・。とても危ないのでご遠慮くださいね。「鈴ちょうだい!」と跳人たちに声をかけると、きっと快く分けてくれますから。

まるごと青森

自分の衣装につけたカラー鈴の安全ピンをいくつか外し、いつでもお客さんに渡せるように人差し指にまとめておく。

気分はさながら真夏のサンタさん。シャンシャンと鈴を軽快に鳴らし跳ねながら鈴を投げる相手を探す。

大きな十字路にくると、ねぶたの運行幅ギリギリまで近寄って「すずくださーーい!」とギブミーチョコレート姿勢をしてくる子どもたちがたくさんいる。危ないよ少年少女たち。

ここで私のひねくれた美学。
ぶっちゃけ、こういう子どもたちには他のハネトがいくらでも鈴を投げてくれるのだ。

そんな子どもたちよりも海外から遠路はるばる観光にきてこの祭りを心待ちにしてたであろう外国人に投げてあげたい。青森の一年で一番人の多い日に遠路はるばる来てくれた相手に素敵な思い出とお土産をあげたい。

頭髪が見えないようにヒジャブ(正式名称が分からず調べました)を頭に被り、周りの子どもたちに倣って恐る恐る手を差し出す海外の女性三人組がいた。

投げますよ!というアイコンタクトをしてから柔らかく下手投げをする。なんて正確なコントロール。

ワー!!と声を出して喜んでくれる。言葉が通じなくても表情でわかる、なんて嬉しそうなリアクション。

この笑顔を見れる喜びは観覧席でねぶたの山車を眺めているだけでは絶対に経験できない、ハネトをしないと味わえない最高の快感ですな。

祭りの終わり

汗だくになりながら、なおも跳ね続ける。ちらっと手首の時計を確認すると21時手前。

レンタル衣装は21時30分までに返却してくださいと言われていたので、友人に断り集団から歩道に抜け出てハネトやさんまで早歩き。はやくこのびしょ濡れ衣装を脱ぎ去りたい。

21時15分、なんとか時間ぎりぎりにハネトやに到着。エアコンが効いてて涼しい!!!

預けた荷物を受け取り、すぽぽぽーんとパンツ一丁に。我ながらひどい汗だなと苦笑い。

「すいません、はっちゃけすぎてこんなビショビショになっちゃいました…ハハハ…」と申し訳なさからハネトやのスタッフさんにひと言。

「うわーー!!頑張ったねえ!こりゃ間違いなく今年の一番(の汗っかき)よ!!」とグッ👍っとサムズアップしてくれた。
きっとまた来年もお世話になります。

疲れたけど楽しかったです。

翌朝、ちょうど腰に手をやった時の少し下の部分に凄まじい筋肉痛が。これがいわゆるねぶた筋ってやつですかね。ペンギン歩きしかできない。

スマホで歩数を確認したところ、26000歩超え。うーん、頑張った。

フライドチキン4本分のカロリー消費

来年は跳ねてみませんか

この記事のまとめ、見るだけじゃなくハネトとして参加するのもとても楽しいですよって話です。二日くらい滞在できる方であれば、初日は観覧席で見て、二日目はハネト参戦とかオススメですよ。

参加するときのポイントはこんな感じ

①1週間以上前には衣装のレンタル予約

私は5日前に運良く予約できましたが、16時頃の程よい時間帯はやはり早めに埋まってしまいます。特に土曜日参加の場合。早めの予約がおすすめ。

②着替えた後のスマホ等を入れるもの

初参加者が見落としがちなポイントです。

ねぶたグッズには福財布というものがあり、ハネト衣装に着替えた人の大半はこの福財布にスマホや小銭を入れ、肩から掛けて跳ねてます。祭り当日でも街中の露店でいくらでも買えます。

僕も市販の福財布(Lサイズ)に昨今のドでかスマホを入れて跳ねてました。

注意点として、福財布は布製のため私のような汗っかきだと跳ねた後に大層湿ります。中に湿らせたくない紙幣や煙草などを入れたい場合は、100均とかで事務用のポーチとかを買って福財布の中に入れるのもオススメ。

もしくは自分の身に合ったウエストポーチなんかもいいかもしれませんね。実際、ウエストポーチ参戦の人も結構見かけました。

③衣装着付けの前後どちらかはアスパムへ

ハネトの隠れたマストアイテム、うちわ。跳ねてる最中、非常に暑いです。

青森といえばアレ!っていう三角のアスパムの裏手のねぶた小屋周りに行くと、表にねぶたの写ったうちわが様々無料で配られています。

これを手にして跳ねましょう。テンションも上がりますよ。

あと着付け後に行くのであれば、私のようにハネト衣装で出陣前のねぶた山車と共に記念撮影も出来ます。いい思い出になります。

④疲れます

もちろん疲れます。筋肉痛もきます。こればっかりはしょうがない。

跳ねる前にはポカリなどで水分を蓄えましょう。ミニサイズのポカリであれば福財布(Lサイズ)にも入るので、祭り最中の水分補給にもオススメです。塩分補給のタブレットなども数個携帯しときましょう。

跳ねた後、寝る前に湿布とかを貼って自分の脚を労わってあげましょう。



こんな感じでねぶた参加備忘録でした。
来年参加するかは…友人次第かな笑

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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