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立場と報告粒度

先日目の当たりにしたのだが、
ビジネスで会話している時に、会話が成り立ってるようで成り立ってないことがある。
俗に言うアンジャッシュ状態。
特に顧客の成果の話などでそれが起きると、客観的に観ているととてつもなく怖いので
特にリーダーやマネージャーの皆さんはこれが起きてないかの注意が必要だ。
なおそのままにして当事者が気付いていないと必ず期待値乖離が起きて満足度が下がるから気をつけられたし。


それってなんのために話してるの?

会話というのは特にビジネスなら、目的があるものだ。
何かを確認したり報告したり、今日の会議の目的って最初に定義したりもする。
もしこの時点で、なんのゴールもなくなんとなく集まってるなら今すぐ解散したほうがいい。
リーダーならそこにいる人数×会議時間分のコストを掛けてることを意識することだ。
このコストは、期待する成果に対してプロジェクトや部署予算から使われる。

同じものごとに対する回答が違う

些か脱線したように見えたが、
実は話がズレる理由はこの目的性の違いによるものなのだ。

実は、立場によって必要な情報の粒度が違う。
複数プロジェクトをまとめて部署の数字や進捗を見ているマネージャーと
ひとつのプロジェクトの進捗を見ているリーダーと
そのプロジェクトの中のタスクを実施してくれているメンバーと
この人達に「進捗はどうですか?」って聞いたら全部違う答えが返ってくるのが普通だ。

マネージャーは△「うーん、まだ積み上げが足らんな」
リーダーは○「今のところ順調ですね」
メンバは×「タスク終わらないので残業します!」

この話の注意点は誰も間違ってはいない、ということです。

例を観た皆さんは、各々が見ているものが違うからと分かると思います。
でも実際には、この立場が違う人たちが顧客含め入り乱れた状態で主語を言わなかったりすると、簡単に認識齟齬が生まれるわけです。

だから
「えっ、こないだ順調だって言ったじゃないですか?」

…笑。
こんな会話が生まれるんですね(°_°)

言ってる人は悪気なんてないし、事実誰も悪くはないので
いない犯人探しをする前に、早速各々の立場を明確にしていきましょう!

話の粒度と目指すゴール

お客様と目線を合わせて会話したり、
定例報告の目的を果たしたいならリーダーはこの違いを知っておくと便利です。
ポイントはゴールに対して要素分解して理解すること

まず、ひとつめ
①最終目的
例えばプロジェクトのゴール、KGI
=お金を払ってまで手に入れたい未来のこと
そして、ふたつめ
②上記を満たすために必要な要素
KSFとか中間目標ということもありますが、ゴールに対して必要な要素で、状態を指します(タスクじゃないので注意)。
よく聞くKPIは進捗を定量的に測る為のもの。
そして最後に
③具体的な方法(施策、アクション)
これが中間目標のためのタスクに分解されて実際に作業を行う単位です。

1番大きな粒度の①から小さな③に向けて、これらの要素はツリー構造で繋がっています。

観ている景色の違い

これらに人を当てはめると、
マネージャは①の目的に対する進捗と責任を
リーダーは②の中間目標に対する進捗と責任を
メンバは③の実行施策に対する進捗と責任を
追っています。
どうしても、粒度が細かい方が変化が激しく、スパンも短いです。
目的に向けた大きな方針は変わることがなく、小さな方法は、うまく行かなかった場合はより効果が出そうな新たなものに置き換えたり追加されたりと変化することが多いからです。
兵法などが好きな方は、戦略と戦術の違い、と置き換えるとわかりやすいかもしれません。
各々の立場によって観ている範囲が異なるので、その範囲での進捗で行けば差があって当然なのです。

話を合わせるシンプルな解法

今の考え方を理解しておけば、目の前の人がどの粒度の回答を求めているかを知るだけで、ズレは解消されます。
エグゼクティブにエレベータープレゼンなんて話がされるのは、1番高い目的に対して達成してるかの結論しか興味がなく、それが具体的にどうやったとか細かいことはどうでも良いから。
でも得てして人って、報告しなきゃって思うと自分は如何に頑張ったかをアピールしがちじゃないですか?笑

友達同士はさておき、ビジネスの場合は相手の立場と必要な粒度が分かっておくことで、悲しいすれ違いは防ぐことができますので意識してみてくださいね!

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