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世界遺産との向き合い方

ちょっとキャリアの話は小休止で、ワタクシの世界遺産との向き合い方についてご紹介。世界遺産は数あれど、私は断然、人力を介してできた「文化遺産」の建造物を押したい!

人が作ったクリエイションは本当にすごい!!!昔にこんなものを作ったなんて!とか、こういう造形を生み出したなんて!とか、機械もなにもなかったのに、天変地異に耐え得る設計ができたなんて!!とか考えれば考えるほどすごいです!

自然は圧倒的すぎる

自然遺産で見るような、圧倒的な自然の産物ってめっちゃ感動するし、身震いするし、人の心が動くのって自然なんだなってすごく思うんです。自然の驚異、すさまじさ、すごく感じます。どうあがいても自然のパワーにはおよばない。そんな気がしています。ただ自然が作ったものなんてすごくて当たり前って言うか、感動的ではあるんですけど、ちょっと自分事にしにくいところがあるなと思っています。

人のクリエイションが半端なさすぎる

去年始めてエジプトに行ったのですが、ピラミッドなんて異常事態です。今のクレーン車があったとしても作るのが相当難しいと言われているものを古代の人が作ったっていうんですから。しかも奴隷が作った説やら、当時ビールが高価だったから「ピラミッド作ったらビール飲めるよ」と言ってやる気のめちゃある有志の人があつまったとかいろんな説があるんですが、地球外生命説を疑わざるを得ない異常なサイズ感と、異常な神秘性があったわけなんですよ!地球外生命体な気もしているのですが、人が作ったと仮定したら、人の可能性の凄さにすごくワクワクします。

社会でならったことがリアルになる

以前、世界遺産スペイン グラナダにあるアルハンブラ宮殿にも行きました。キリスト教徒イスラム教が融合した美しい宮殿です。イスラム教のモスクの影響とキリスト教の影響でステンドグラスなんかがあって、調和していたんですよ。社会で習う「レコンキスタ」覚えてますか?キリスト教がイスラム帝国に支配されていた土地を取り戻す運動です。キリスト教はだんだんその勢力を拡大していき、最後の土地となったのがグラナダだったのです。キリスト教はついにアルハンブラ宮殿を陥落させたんですよ。それまではキリスト教の支配地域になった土地は、次々にイスラム建造物は破壊されたり作りかえられたんですが、アルハンブラ宮殿は美しすぎて壊せなかったという説があります。本当に美しく、イスラムモザイクや噴水が残っています。ステンドグラスなんかはキリスト教の影響でつけられていました。複雑な文化背景がありながら、二つの異なる宗教背景のあるアートが美しく融合しているこの建物にはすごく感動したんです。

また、ベルサイユ宮殿にも行きました。「世界一豪華な宮殿」と言われますが、マジでギンギラギンです。ルイ14世が「世界一大きく、豪華に!」と指示したそうですが、この発注を受けてこの出来上がりって、発注受けた業者の方々感度高いね!と思わずそっちにシンパシー感じちゃうほどに豪華です。自らの富と権力を誇示するために作ったそうなんですが、50年も着工から完成までにかかったんですって!なにやら壁やら天井に天使が舞ってもうてますし、パルテノン神殿的な支柱がありますし、壁紙も超豪華、娘の部屋もスーパー豪華、シャンデリアやらシャングリラやら。

人の歴史に思いをはせられて自分の可能性も広がる!

結論、文化遺産は「人の歴史に思いをはせることで自分の可能性が広がる!」それが醍醐味だと思っているんです。

だって、ルイ14世が「富と権力を!」って思って「でかくて一番豪華なやつ!」って思ったのって人間くさくてちょっと笑えるし。その受注をして設計した人達の「豪華像」が具現化されたのが「ベルサイユ宮殿」なんですよね!人の心の動きが見れてスーパー楽しい!

アルハンブラ宮殿も、「レコンキスタ」で戦々恐々とおそらくしていたはずのイスラム帝国の関係者はキリスト教の関係者が、「アルハンブラ宮殿は美しい」から壊さなかったってとっても嬉しかったような感じも想像できるし、それを誇りに思っていたのではないかと思うし、キリスト教目線では「美しくて壊せない・・」って人間らしいというか感動とか美って怒りとか恨みとかそういう憎悪を超えるんだなって言う美しさを感じます。

ピラミッドはただただ圧巻なんですが、そのほかも国内外いろんな世界遺産に今まで触れてきた中で、私は断然声を大にしていいたい!

「世界遺産の醍醐味は文化遺産でその時にいた登場人物の心の動きに思いをはせられてすごく面白い!」と。

そして何より、今のこの2020年より、テクノロジーとしては進んでいなかった昔の人々が試行錯誤してすごいクリエイションを生み出したこと自体、同じ人間として「自分の可能性はまだまだあるな」と自信につながると感じるのです。

本気でやれば技術とかテクノロジーとかマテリアルとか今のようになくてもすごいもの作れるんだなって、世界遺産を通じて思うのです。




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