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南大沢町会DX化部会長が語る「この春チャレンジしたいこと」

こんにちは。
生まれ育った東京の郊外の街で、町会のDX化に取り組んでいる田中麻衣です。

この記事では、町会DX化部会の部長を務めている私の、今年度の活動を振り返りつつ、「この春チャレンジしたいこと」を書いてみたいと思います。

町会DX化部会のある南大沢とは?

私の生まれ育った街、東京都八王子市の南大沢は、昨年「アド街ック天国!」にも特集された、八王子の中でもおしゃれな街として有名です。

駅前に三井アウトレットパークがあり、今でこそおしゃれなニュータウンの南大沢は、ほんの50年前までは、里山でした。
ジブリ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」の舞台の、タヌキたちがたくさん住んでいた地域で、最近でも、暗くなると近所でタヌキと遭遇することもあるくらい、自然豊かなところです。

そんな、タヌキたちと同じように(?)ニュータウン開発される前から存在していたのが、南大沢町会です。私の曾祖母は「昔は100軒くらいしか家がなかったのにねぇ」とよく言っていました。

2023年現在は南大沢1丁目から5丁目に、およそ8,000世帯、約17,000人が住んでいます。
ところが、南大沢町会は、この急激に増えた、マンションや団地の住民を町会に勧誘してきませんでした
なので、南大沢町会は持ち家世帯のみが入会対象となり、1,2丁目の住民だけで構成されています。


町会DX化部会発足の背景

人数を増やしていく仕組みを築けなかった南大沢町会は、町会員の高齢化とともに、町会員が減少していきます。人手不足になると、活動内容も縮小せざるを得なくなり、結果、町会の魅力が低下して、ますます会員が減っていく、、という悪循環に陥ってしまいました。

なんとかしなければ…!!

この状況をひっくり返すためには、どうすればいいでしょう?

そこで、DX化部会をつくり、これまで紙媒体だった回覧板情報を、南大沢町会HPや公式LINE@で配信するなどして利便性を向上町会員の若返りの促進を目指しました。
そして、町会への入会対象を持ち家以外の方にも拡大し、若い人の活躍の場をつくりだし、町会の強みを生かした魅力づくりをしていく。
そうして町会員が増えれば、活動がさらに活性化され、町会の価値も向上する、という良いサイクルを生み出すことができるのです。


町会DX化部会を発足してからの活動

町会DX化部会は、南大沢町会役員の、とあるキーパーソンのアイディアから生まれました。
時を同じくして、生まれも育ちも南大沢という生粋の地元っ子である私が、家族でヨガスタジオ併設カフェのLinNaというお店を、南大沢の二丁目にOPENすることになりました。

建物が立ったものの、(半導体製造の遅れで)キッチン設備が届かずに営業を始められていなかったLinNaのカフェスペースに、数人の町会員が集まります。「南大沢町会DX化部会立ち上げ」の呼びかけに、興味を持って名乗り出てくれた8人のメンバーです。2022年5月23日のことでした。

メンバーが集まり、部長を決め、南大沢町会DX化部会が2022年6月7日に発足し、第1回目の会合が開かれました。
そこから2023年3月末までに、通算24回の会議が開かれました。

会議と言っても、今まで存在しなかった部会ですから、部会の目的を何に設定するのか?という話から。この時は、あの大谷翔平選手も使っていたという、曼荼羅チャートを用いながら、アイディアを出し合いました。
まだ南大沢が里山だった風景を知っている、子どもの頃から60年以上南大沢に住み続けてきた人、30年ほど前に移住してきてニュータウンが開発されて行く様子を見ながら子育てしてきた人、子どもの頃からニュータウンで育った人、今現在南大沢に通学している学生さんなど、、同じ町内でも、様々な立場の人がいて、考え方も、デジタルリテラシーもバラバラ。

元町会長として参加している父に、「LINE@の仕組み」や「そもそもDX化とは何か?」という説明を、何度も繰り返す事に一番時間を要したかもしれません。(笑) 
タイムマネジメントが難しく、2時間以上話し合いが続くこともよくありましたが、お仕事帰りのお疲れのところ、ほぼ全員が毎回出席してくれるという、奇跡のようなメンバーでした。

本来であれば、世代の違う人が、カタカナばかりを使って説明をしても、受け入れられないかもしれません。
でも、現町会長さんをはじめとした、町会役員さんが、この得体の知れない部会に、なにか希望を感じるようになってくれたことが、この部会が存続できている理由でした。
ゆっくりゆっくり対話を重ねて、「DXで、LINEを使って、町会の魅力をアップさせながら町会員を増やして、地域を活性化させていこう」という言葉がメンバーの中に浸透していきました。

そんな私たちの活動は、次第に知られて行くようになり、八王子市から広報に載せたいと、取材が来たこともありました。
これがきっかけとなり、同じく掲載された、ご近所の東山自治会のみなさんとの情報交換会という機会にも恵まれました。

広報はちおうじ2022年9月1日号より


そうして今年度の南大沢町会DX化部会では、2種類合計40万円の助成金を獲得し、広報活動や、町会員への価値提供施策を実施することができました。
施策というのは具体的には、防災啓発活動の一環で、備蓄のための缶詰セットを、町会員全戸180世帯以上に配布することができました。

また、南大沢公式LINE@のおともだち登録者数は300名以上にもなりました。


この春チャレンジしたいこと

さて、0からつくりあげてきた南大沢町会DX化部会は、まだまだスタートラインにようやく立てたような状況です。
3月の南大沢町会理事会にて、これまでの活動が認められ、正式に町会に所属する組織として認められ、2023年度からは町会の予算も充てて頂けることになりました。
ちなみに会の名前は、春から「南大沢町会活動推進部会」に変わることになりました。デジタルなことだけではなく、町会員を増やしたり、町会の活動自体を活性化させるなど、総合的に動いていくチームになりつつあるからです。

この春チャレンジしたいことは、ふたつあります。
ひとつは、町会員を増やすための楽しいイベントを企画・運営してみたいです。
南大沢では夏祭りが消滅してしまいました。
多世代が集い、みんなで協力して夏の一日を盛り上げるお祭りは、子どもたちにとっても、家族にとっても、一人暮らしをしている方にとっても、心温まる思い出となっていたかと思いますが、運営していく力が無くなってしまったのです。

でも、デジタルを駆使したり、なにかかたちを変えれば、個人への負担を減らしながらお祭りを開催することは不可能ではないはずです。

学生さんを巻き込んだり、地域の元気な大人たちを集めて、笑顔が広がる一日を、みんなで作ることができたらどれほど楽しいでしょう♪

もうひとつは、南大沢町会活動推進部会のメンバーとして活動することが、社会的に意義のある活動だと認められるように、ボランティア証明書のような制度をつくりたいです。

私自身、今年度の活動を通して、会社に所属して事業を回していくのと同じくらい、あるいはそれ以上に学びが多いと感じました。
例えば、プロジェクトをマネジメントする力、バックグラウンドの異なる人のお話をじっくりと聞く力補助金申請のプロセス、広報のチラシやポスターをデザインする力、LINE@おともだち登録を促すためのクーポン配布施策、などなど、、。
ほとんど初めてのことだらけでしたが、話しやすい人数の、頼れる大人が集まっていることで、いつも誰かしらが何かしらの解決策を知っていたり、経験があったりして、みんなで力を合わせて何でも乗り越えてきました


このふたつのチャレンジについても、部会のみんなに相談して、小さな小さな一歩からでもいいので、動き始める春にしたい!と思っています。


DX化部会への熱い想いが溢れてかなり長文になってしまいましたが、最後まで読んでくださった皆様、ありがとうございます!

#この春チャレンジしたいこと

この素敵なハッシュタグのお題を後援してくださったローソングループさん、実は我が街・南大沢にも店舗があるんです。

しかも店長は、私の幼馴染!
R君とは出産時の分娩台が隣になったそうで、この世に生まれる瞬間からの腐れ縁です。(笑)
彼にも町会やお祭りで力を貸してほしいので、「”みんなと暮らすマチ”を幸せにしてくれる」彼を、ローソングループさんにも応援していただけたら嬉しいです(^^)

今年度、ひょんなことから町会に関わり、DX化部会という組織で活動することになり、私の人生はとても豊かになりました。

スキルアップできたことも嬉しいですが、一番印象的なのは、町会役員さんが、DX化部会が発足した当初、おっしゃったこんな言葉です。
街は便利になったかもしれないけれども、人との繋がりが減って、なんだか心が貧しい街になってしまったような気がするから、それを解消してくれる活動をしてくれたらいいな」と。
その役員さんは、唯一スマホを持たず、もちろんLINEも使わないメンバーです。正直、DX化部会のメンバーで居続けてもらうのは一番難しいかもと思っていました。でも、最近では以前よりも発言してくれたり、笑顔が増えてきたような気がしています。


南大沢に特別すごい人たちが集まったわけではなく
ちょっと立ち止まって、ゆっくり話し合いながら、
無理なく活動し続ける仲間がいる、

もしかしたら日本中、どこにでもある町会かもしれません。



それがいい、です。
私たちのような活動がきっかけで、
街に愛着を持ったり、顔見知りが増えて日常での会話が増えたら、
街の治安もよくなるし、住む人の幸福度も上がるし、
日本中が元気になって、
経済成長や出生率向上にだって貢献できるかもしれません。



ここまで書いてみたら、私の望みは、だんだん大きくなってきました。
もし、南大沢の事例がうまくいったら、
ローソングループさんのネットワークの力をお借りして、
全国に広めていくこともできるかもしれませんね!

今回の投稿のお題から、そんな妄想までしてしまいました(笑)



みなさんの住む街には町会はありますか?
町会の回覧情報はどのように得ていますか?
新しく移住した街で、地域の人とどう関わっていきたいですか?
みなさんの離れて暮らすご家族は、ご近所に頼れる人はいますか?

町会活動って、自分以外の、
ちょっと身近な人のことを想像する機会が増えることだと思います。
遠くの知らない人よりも、近くの、助け・助けられる人との関係が、
有事の際にも大切になってきます。
日本は災害が多い国なので、なおさらそう思います。





町会活動が、
やってみたい!楽しそう!という風に有名になるくらい、
私たちの活動が広まっていけたら嬉しいですね😊


ここまで読んでくださった方、ぜひ、応援よろしくお願いします!!

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