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中国失速によるファナック減益。世界経済の今後は

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC27BGV0X20C23A7000000/

記事要約


ファナックは3月期の連結純利益が前期比34%減の1131億円になる見通しだと発表した。
従来予想から240億円下方修正した。主因は連結売上高の約3割を占める中国の景気減速だ。
市場では「ロボットの市場シェアを上げ、価格転嫁しやすい環境を作る必要がある」との指摘がある。

中国の景気減速の原因

中国の景気減速の原因の一つに、若年層の失業率がある。
都市部の16~24歳の失業率は21・3%と前月(20・8%)から悪化し、18年以降で最高水準を記録した。ゼロコロナ政策が長期化した後遺症もあり、若年層を中心に雇用環境が悪化している。
世界経済の減速で輸出が滞っており、新型コロナの間に中国経済を支えた輸出が盛り上がらず、厳しさが非強く感じられる。

日本経済・世界経済への影響

日本経済にとって中国は一番の輸出先であり、世界で一番、日本企業が進出している市場だ。
去年まで中国経済の下支え役だった設備投資やインフラ投資も減速しており、日本からの工作機械や資材の輸出に影響が及んでくる可能性もある。 
また、中国は日本企業の生産拠点となっているため、中国から世界への輸出が減速することで日本からの電子部品などの供給が落ちかねない。
中国はアジアの中心となる市場で、中国が減速すれば東南アジアやインドも減速しかねない。
日本は中国を拠点としてアジアのビジネスを展開していることもあり、中国の落ち込みにより、アジア経済全体が減速していく。
それが、さらに日本にも及ぶ可能性がある。

中国経済減速によるチャンス

今まで中国は世界経済の牽引役であったが、ロシア・ウクライナ戦争やコロナの影響を受け、各国ではサプライチェーンの国内回帰を考え始めた。外部の影響を受けない仕組みだ。
また、ルールを守れない中国・ロシアは分けて考えようという風潮がアメリカを筆頭に進んでいる。
中国は人件費が安いため、中国を使えば利益が出しやすかったが、これからはルールを守れる国で進めていこうという風潮になってきた。
日本の信頼性は世界でもトップ水準。
新しい枠組みの世界経済に進化する中、世界経済の牽引役がいなくなった。
言い換えると、高い信頼性のある日本が取って代わるビジネスチャンスなのではないだろうか。




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