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【初めてのAI/機械学習エンジニア採用】AI/機械学習エンジニア採用のいろはをお伝えします

0. はじめに

皆さま、こんにちは。
オクムーことポテンシャライトの奥村です。

昨今、「AIエンジニアを採用したいのですが...」「MLエンジニアってどう採用するのが良いのでしょうか?」など、AI/機械学習にまつわるエンジニアの採用手法についてのお問い合わせが増えているように感じます。

それもそのはず。少し前のデータですが、経済産業省が2019年に発表した「IT人材供給に関する調査」には、2018年には約4万人であったAI/機械学習エンジニアの需要が、2030年には約24万人にまで拡大すると言及されています。

実際に、ポテンシャライトのクライアント各社でも数年前にはあまりなかったAI/機械学習エンジニアの採用ニーズが直近は高まっているように感じています。

そこで今回は、AI/機械学習エンジニア採用に必要な前提情報や採用手法について本noteで説明いたします。
AI/機械学習エンジニア採用をゼロから始める方を中心に、本noteをお役立ていただけますと幸いです。

※本noteでは、あくまでポテンシャライトが日々採用のご支援をさせていただく中で感じた内容を元に書いていますので、一視点として参考程度にご覧いただけますと幸いです。

1.  採用を始める前に押さえておくべきポイント

AI/機械学習エンジニアを採用するための手法を公開する前に、よりスムーズに採用活動を進めるため事前に把握した方が良いことをお伝えします。

 1-1. そもそもAI/機械学習エンジニアとは

世の中には、「AI」「機械学習」「Machine Learning」「ディープラーニング」など、混同されがちなAI関連のキーワードが数多く存在します。

【例】
・AI
・機械学習
・Machine Learning
・ディープラーニング など

また、上記に付随して、混同されがちなAI周りの職種も多く存在します。

・AIエンジニア
・機械学習エンジニア
・MLエンジニア
・アルゴリズムエンジニア
・データエンジニア など

そもそも、これらは何が異なるのか、皆さま明確にご存知でしょうか?

まず、大まかにご認識いただきたいのは、概念の根本にあるキーワードは「AI(人工知能)」であるということ。そして、AI(人工知能)という大枠の概念の中に、「機械学習」や「ディープラーニング(深層学習)が存在しているということです。

ちなみに、「Machine Learning」は「機械学習」の英訳になります。

そして、企業ごとに多少定義は異なりますが、
「データ分析・機械学習モデルの構築」を行うのが「アルゴリズムエンジニア」、
「機械学習モデルを構築するのに必要なデータベースの構築」を行うのが「データエンジニア」です。

 1-2. 機械学習にまつわるあれこれ

せっかくなので、機械学習にまつわるキーワードもご紹介いたします。

AI/機械学習エンジニアの採用(スカウトピックアップなど)に役立てていただけるものも多いかと思いますので、ぜひ今日のスカウトピックアップから参考にしていただけると嬉しい限りです。

■Python
 - 機械学習エンジニアは、Pythonで開発を行っていることがほとんどです
 - ただし、Pythonは機械学習ではない通常のサーバーサイド開発にも使われるため、以下のフレームワークなど、関連用語で見極めを行う必要があります。

【フレームワーク一覧】
 ・TensorFlow
   - Googleが作ったAIのフレームワーク
 ・Jupiter Notebook
   - 機械学習のフレームワーク
 ・Jubatus
   - PFNが作った機械学習のフレームワーク
 ・Chainer
   - PFNが作った機械学習のフレームワーク
 ・PyTorch
   - DeepLearningフレームワーク。構築、入出力、学習までをトータルでできるソフトウェア
 ・OpenCV
   - 画像認識で用いられるツール

■MATLAB(マトラボ)
 - 簡単な表現をすると、機械学習で用いられる言語
■ニューラルネットワーク(「NN」とも表現する)
 - 機械学習のシナプスのようなネットワーク・回路のこと
■NLP(Natural Language Processing)
 - 自然言語処理のこと
■RNN(Recurrent Neural Network)
 - 時系列データの予測でよく使われるディープラーニングの代表的手法
■CV(Computer Vision)
 - 画像処理
■Kaggle(カグル)
 - 機械学習にまつわる開発者が集まるSNS・GitHubのようなもの
 - コンペティションがあり、メダルを取得している場合はかなり優秀な技術者に値する
■Coursera
 - スタンフォード大学が始めた、無料のオンライン教育サービス(MOOC: Massive Open Online Course)のこと
 - 機械学習のコースが良いと評判
■Scala
 - 稀に、PythonのかわりにScalaを使って機械学習を行うエンジニアも存在する
 - Scalaをもともと使っていた方にとっては、Pythonよりも便利とのこと

2. AI/機械学習エンジニア採用の全施策をまとめてみる

ここまで、混同されがちなAI/機械学習にまつわる概念についての説明をしてまいりました。
ここからは、AI/機械学習エンジニア採用において取り組むべき施策・取り組んだほうが良い施策についてご紹介します。まずは出来ることを項目別で洗い出してみました。

これをレベル別にまとめてみると・・・👇

レベル5に近づけば近づくほどAI/機械学習エンジニア採用においてレベルが高くなるイメージです。

3. AI/機械学習エンジニアの採用手法

AI/機械学習エンジニアの最適な採用手法は、サーバーサイドエンジニアやフロントエンドエンジニアなど、一般的なWeb系エンジニアの採用手法とそこまで大きくは変わりません。

<押さえるべき採用手法>
ビズリーチ
Green
エージェント など

ただし、専門的なAI/機械学習領域の知見を持つ方が必要な場合は、針の穴に糸を通すような、より難易度の高い採用活動が予想されます。

その場合は、一般的なエンジニアの採用手法に加えて「リファラル採用の強化」「AI/機械学習の研究開発を行っている大学(学生の採用など)」との連携が必要になるでしょう。

私自身、過去「振動センサ」×「機械学習」に強いエンジニアの採用に携わったことがあるのですが、非常に難易度が高く、可能性のある採用チャネルはかなり幅広く実施をしていました。

まだまだスキルのある方が潤沢に採用市場にいる訳ではないAI/機械学習エンジニア。採用難易度は高いですが、基本に忠実に従いながら進めていくのが一番の近道なのかもしれません。

4. AI/機械学習エンジニアの属性

ここまで、AI/機械学習エンジニア採用の基礎知識と採用手法について触れてきました。
最後に、本項にて「AI/機械学習エンジニア」は結局どの属性の方が考えられるのか。その種別についてお伝えして終わりにできたらと思います。
これはポテンシャライトの考えですが、AI/機械学習エンジニアの属性は大きく分けて3つあると考えています。

① 事業会社でAI/機械学習エンジニアとして勤めている方
② AI/機械学習領域の案件を受託系企業にて請け負っている方
③ 大学などの研究機関に所属している方

それぞれについて、説明します。

 4-1. 事業会社でAI/機械学習エンジニアとして勤めている方/AI/機械学習領域の案件を受託系企業にて請け負っている方

とある媒体でAI/機械学習エンジニアの事業会社と受託系企業の所属割合について、調査を行ったところ、以下のような結果となりました。

もちろん媒体によって属性は異なるので、上記はあくまでも一例に過ぎません。

それぞれの属性の方々の、「転職先で叶えたいこと」の一例を記載します。

・より社会貢献のできるプロダクトに携わりたい
・機械学習モデリングに加え、分析しやすいデータ基盤の作成に携わりたい
・「分析をするだけ」「モデルを作るだけ」ではなく、技術者以外のメンバーとも密に連携したい
・画像認識など、別領域の技術に携わりたい

また、AI/機械学習に強みを持つ企業もいくつかご紹介させていただきます。

株式会社ABEJA
AI/機械学習領域に強みを持つ企業として著名な企業です。
コンピュータサイエンスを専門とする、多数の大学教授陣と共同で最新技術の研究開発を行っています。 自社サービスも開発しており、そちらでは自社開発の機械学習・ ディープラーニング技術を中心とした開発を行っています。

LeapMind 株式会社
最先端の機械学習技術でビジネス課題を解決すべく、組込み技術を中心に、ソフトウェアフレームワーク・アルゴリズム・ハードウェアの研究開発に取り組んでいる企業です。

③ 株式会社Preferred Networks
主にディープラーニングやロボティクスの活用で、医療や交通システム、製造業などあらゆる分野にイノベーションを起こすことを目指している企業です。トヨタやファナックと言った有名企業と組んで、それぞれの分野への機械学習の応用を研究開発しているという強みを持っています。

 4-2. 大学などの研究機関に所属している方

採用活動を進める上で、大学とコネクションを作るのはなかなか難易度が高いことかと思います。

しかしながら、より専門性の高い領域のAI/機械学習エンジニアを採用したい場合は、それらの領域に強い大学と繋がりを持つことも視野に入れるのも良いかと考えています。(それほど採用難易度が高くなるためです)

その場合「民間企業からの採用ではない」、という別角度の難易度が発生しますがより専門性が高い方を採用する際は一つのヒントとなるのではないでしょうか。

4. おわりに

いかがでしたでしょうか?

AI/機械学習エンジニアはこれからも難易度の高い市場が続くと予想されますが、1社でも多くの企業様に本noteが何かしらの形でお役に立てたら嬉しい限りです。

皆さまにとって、新しい気づきのきっかけになりましたら幸いです。

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