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「行間を読む」ってなに?【30分日記 Vol.29 1/31】

自己紹介をしたことは、誰しもあるだろう。
そしてこと学生時代においては、4月の頭ごろになんだかよくわからない紙に趣味だの得意なことだのと書いた記憶がある。
なんて書いたらいいか、結局学生時代の終わりまで定まることなく、半ば適当に埋めた気がする。

なに書こうかなぁ。
自己紹介のほとんどをそんな思いで書く私にも、唯一ある程度の自信を持って書ける項目があった。

得意な教科。

あったよなぁ。この質問。
あなたはなんて答えてましたか?
私は断然、国語だった。

他の教科に比べて、考えることがシステム的で楽に感じたから。

国語が苦手な方には怒られてしまうかもしれないけれど、学校のテストや当時のセンター試験で出るような選択肢というのはまぁ分かりやすい。
当時の国語の先生の受け売りだけれど、本当に次の通りなのだ。

仮に4択だとして、そのうちの2つはなんの脈絡もないので、最初から外すことができる。
また、残りの2つは設問に関係するけれど、傍線の周りを読むだけで答えが書いてあるので、派手に外すことはない。

以前から校庭より図書室がお友達で、なんとなく色々な本を手にとっていたのがだいぶ効いていそうだ。
本は最強である。

そんな調子だから、小中学校は余裕だし、高校入試では国語だけは満点だし、センター試験の現代文でも高得点だし、と言った状況。
これが人生の最高地点…ッ!

「得意な教科は国語です!」と胸を張って自己紹介に書ける…と、自己紹介を書かなくなってしまった大人になってから思っていた。

…しかし、最近聞いたこのラジオを境に、そんなことないのかもなぁ、といった気持ちがよぎるようになった。

好きなものについて喋り倒す、そんなラジオ。
普段Vtuberとは縁がないよ、よく知らないよという方にもぜひ聞いてもらいたい。
落ち着いた声で聞き取りやすく、画面はほぼ必要ないので、作業BGMとして。

行間ラジオってなんだろう。
そんなところから入った私だったが、そのタイトルの意味を強く知ることになる。

とにかく、心情に対する考察が深い。
キャラクターの行動一つとっても、直接表現されていない場面と場面の間の心情を埋めるようにして一緒に考えてくれるから、聞くだけでそのキャラクターへの解像感がグーッと上がる。

これが、「行間」なのか。
そして、これが本当に「国語が得意」ということなのかもしれない。…と、後から思った。
もちろん、本人の好きをベースにしていることは間違いないんだけど。

私の言っていた「国語が得意」は、所詮…と言ってはなんだが一つの設問に対する話だ。
つまり、「正解はここよー!」と分かりやすく心情表現されていた場所を当てに行っていたに過ぎず、本当に登場人物に没入し、その立場に立って考えられていたわけではないのでは?ということ。

問題が解けることと、国語が得意なことはまた別なのだ。
そして、大人になった私が今なりたいのは、後者であった。
もちろん、学生と現在で求められるものが変わったということでもあるが、できることなら、いつもキャラクターの心情を深く考えられるような「国語が得意」な人間でありたい。

思えば最近は本を読めていない。
彼女の行間を読む力とその魅力は、豊富な語彙力に支えられている部分もありそうだ。
突然彼女のようになれるわけではないけれど、30分日記とか、隙間時間の読書とか。
そういうのを通して、語彙力を高めることから始めようか。

あなたも、もし離れていたら、もう一度本を読んでみませんか?

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