スーパーセンシティブ9 #32歳うつ克服日記9
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■一番の被害者
義実家から帰宅してから、私はどんどん壊れていきました。
あの日以来、さすがに子供の首を絞めることはなくなりましたが、特に上の子(息子)への折檻はひどくなりました。
怒鳴り散らす。悪口を言う。頭や頬を叩く。蹴る。
主人に言えない不満や怒り、生後間もない娘の育児ストレスを全て、自分より弱いものに吐き出す。完全にDVです。
どこか冷静ではあって、叩いたって気持ちが晴れるわけじゃないのは分かっていてもやめられませんでした。後に残るのはいつも、どうしようもない虚しさと息子の泣き声でした。この時期、息子を撫でようと手を頭に持っていくだけで、彼はビクッと体を震わせていました。
■崩壊宣言
この頃にはもう、主人に対してもうまく振舞うことは出来なくなっていて、彼に何かを言われるたびに「わぁー!!」と大声を出したり物を投げて威嚇しました。
脳がうまく機能しなくなっていてまともに言い返すことが出来なかったのもありますが、何よりも主人が怖くて、言葉を発することが出来ませんでした。
「私はいまパニックなんだよ。話せる状態じゃないの。だから、お願いだから私に構わないでください」
ただ怖くて、怖くて、怖くて、ひどい虐待にあった小動物の様に怯えきっていました。
それでも彼に愛されたい。大丈夫だよ、一切否定しない。君の全てを肯定するよと言ってほしい。彼に怯える理由は、「私が彼の期待を裏切ってしまうから。それで怒られる(→私を否定される)」と感じるからでした。
「手をかざすとビクッとする」「でも撫でてほしい」
息子の反応は、私のそれでもあったのです。
主人のいる週末は怯えながら暮らし、平日はその鬱憤を子どもで晴らす。
こんなの良いことじゃないと頭の片隅で分かっていながら、もう自分でも自分をどうしたらいいのか分からなくて、ただただ負のループをこなすしか選択肢はありませんでした。
■思わぬ誘い
夏休みも残りわずかになったある日。
家庭の空気を入れ替えたかったのか、珍しく主人が「家族で近所のショッピングモールへ行こう」と言い出しました。
休みの日は家で寝てばかりいる人なので、誘われたのが嬉しくて嬉しくて。久しぶりの外出にとびきりのおしゃれをして出かけました。
■最後通告
何がきっかけだったのかは覚えていません。
気づいたらショッピングモールのど真ん中で罵倒されていて、私はよだれと涙をダラダラと垂らしながら喚き叫んでいました。
周りに人がいる?外だから?体裁?そんなもの吹き飛びました。
むしろどんどん恥をかけと。
「私をこんな状態まで追い詰めたのはお前(主人)だからな」
「皆さん、私の主人はこんなにひどい奴なんですよ」
「さぁもっとやりましょう!狂った人を演じてや…
「ぜんぶお前のせいだよ」
この一言で、私の世界が凍りました。
瞬間、何も聞こえなくなって、世界は私一人になりました。
気づいたらショッピングモールのど真ん中で座り込んでいました。
もう何も見たくなくて聞きたくなくて、うずくまってさえいれば全部うまく収まってくれると信じていました。
現実そんなことはないので、主人に引きづり起され、そのまま引きずられながら駐車場へ。「お義父さんのところに行くから」とだけ言われ、車は実家へ。父は不在だったので合鍵で家に入り、玄関に捨て置かれました。
「お義父さんには連絡しておく。子どもたちはとりあえずこっちで預かるから」
それだけ言うと、彼は玄関の電気も点けずに立ち去りました。
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