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誰かを殺したいなら私を殺してくれよ。フェミニズムは私を不幸にした。

 2024年3月18日。つらい時には、つらいことを呼びよせてしまうのだろうか。会社は本当に私から手を引きたいようで、社用PCを急遽返却してほしいとの連絡がきた。私にはどうすることもできないので、言われるままに郵送した。チャットでその旨を連絡したところ、今やっている業務はとりあえず完遂してほしい、とのこと。今後、私に対して業務は割り振らないような文章だった。2週間ほど、必死にMacを使えるようにショートカットキーを覚え直していたのは何だったのだろう、と思う。
 先日面談をした会社からは、お祈りメールが届いた。再就職なんて簡単ではない。そもそも、本当に再就職をしたいかと言われると、今はなんだか心が疲弊してしまっていて、ただ平穏な毎日を過ごせるようになりたい、という感じがする。死にたい、という思いだけ明確にある。一度、何もかも止めて冬眠したい。自分が「大丈夫」になれたら目覚めて、何事もなかったように生きていきたい。のどの奥がギューッと押さえつけられているような感覚がする。何かを吐き出したい。なにをだろう。全部。今まで生きてきた軌跡やデータみたいなものを全部吐き出して、何もなかった赤ちゃんの頃からやり直したい。

 こんなはずじゃなかった。本当に、こんなはずじゃなかったんだよ。私の人生は。ただ普通に成長して、田舎で大人になって、保育士やら看護師やらになって、ありふれた優しい人と結婚して、子どもを育てたりしたかった。高校時代から急成長してしまった自我や、知識が私を苦しめている。
 学べば学ぶほど、人は幸せになれるのか。否。学ぶと、地獄が見えるよ。世の中は死ぬほど汚い。プライドと利権とコネと私利私欲がうじゃうじゃと横行している。
 人は暴力的だよ。自分も死ぬほど汚い。こんな鋭い狂気を持っている自分を外から見えないように隠すと、自分自身がズタズタに切られる。人を傷つけまいとして過ごすと、自分が傷つけられていく。大切な人を大切にできないまま、人は死んでいく。できなかったことばかり思い浮かぶ。
 ねぇおじいちゃん。死ぬとき、誰かを憎く思ってなかった?誰が憎かった?喪主を務めたおばあちゃんは、おじいちゃんが死んでから1週間も経たずに、おじいちゃんの物を全部捨てて、部屋もリノベーションした。あんなに大事に育てていたお花も全部捨てちゃった。結婚ってなんなんだろう。おじいちゃんは、おばあちゃんとなんで結婚したの?私はおばあちゃんが大っ嫌いだよ。死ぬほど嫌いで、さっき夢の中で殺そうとしてた。

 私は何がしたくて生きてるのかな。フェミニズムは私を不幸せにした。世の中の全部が差別的に見える。こんな世の中くそだよ。なんで女にうまれたんだろう。せめてもっと馬鹿に生まれたかった。ものすごく賢いわけじゃないし、お金も体力もコネもないから政治家になんてなれない。でももう、田舎で馬鹿な男と結婚できるほど、能無しでもない。この国は、中途半端に賢い女が一番不幸だと思う。自立して生きていきたいけど、うつ病で働けない。障害者年金?申請したけど、半年たってもなんの連絡も来ないよ。国は一体誰のための政治をしてるわけ?誰なら救ってくれるの?
 高齢者男性ばかりが権力を握っているこの国を私は心底軽蔑している。誰を殺したい?殺したい人が多すぎる。能無しの癖に権力にしがみついている奴ら全員蹴落としてやりたい。弱者のための政治をやれよ。でも一番は私だ。私を殺したい。私が死ねば、もう終われる。

 世界中で、なんの罪もない人が殺されている。拷問にかけられている。ガザで、ミャンマーで、中東で、アフリカで、アジアで。そんなに誰かを殺したいなら、私を殺せよ。私は死にたい。死にたいやつを殺してくれ。

 私はもう疲れた。普通になれないのに、「普通」に擬態し続けることに。申し訳なさそうな顔をすることに。助けてくれ、と誰かに手を伸ばすことに、疲れた。誰かを殺すなら、早く私を殺してくれよ。

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