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マハメルコーヒーが出来るまで

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マハメルコーヒーが出来るまでの軌跡を辿っていきます。
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2020年2月の記事一覧

【第10話】 就職活動

【第10話】 就職活動

毎日が飛ぶように過ぎていく毎日を相変わらず過ごしている中で、僕にもようやく就職活動の季節がやってきました。

IT起業家になってバッリバリ稼いでやる

と息巻いていながらも就職活動はバッリバリやっていました。
正確には覚えていませんが、たしか65社くらい受けていました。

そんな就職活動のなかでも印象深かった企業がいくつかありまして、

大手ホテルチェーン
大手自動車企業
大手家電メーカー
大手セ

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【第9話】 ITバブル

【第9話】 ITバブル

その当時はインターネットという言葉が少しずつ世間にも広まっていっていました。
テレビでは毎日のようにサイバーエージェントや、ライブドア、Yahooや楽天などと、今ではメガベンチャーと呼ばれるほどの規模に広がっている企業の社長も、当時は20代中盤とかで、

20代の若者がITバブルで億万長者に!

と言ったような見出しの雑誌やテレビでの特集も多く組まれていました。

そんな様子を、毎日へっとへとにな

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【第8話】 リノ、ホストクラブに行く

【第8話】 リノ、ホストクラブに行く

「これからは板みたいな電話が世界を席巻するよ」

その当時はまだまだガラケーを使われていた世の中で、
僕は工場ではガラケーの基盤を作っていました。

そんな中でその工場の社長が言っていました。
工場で働いている時に社長が来てそんな少し未来の話を聞くのは、
見たことない世界を見ているようでワクワクしていました。

ただ、、、
流れてくる基盤をプラスチックの側にくっ付けて、
ガラケーを完成させるという

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【第7話】 どん底に貶められた一つの電話

【第7話】 どん底に貶められた一つの電話

相変わらず朝は学校、昼は総菜屋、夜は工場といった生活が続いていました。
夜の工場の仕事が終わり、ちょうどその日は学校が休みだったので、くたくたに疲れた身体を引きずって家まで帰りました。その日はやけにカラスが自分の上空を飛び交っていました。
シャワーを浴びて朝を迎える少し前に眠りに落ちました。
そうすると夢の中で誰か知らない声で自分の名前を呼ぶ声が聞こえて来た。
ハッと目を覚ますと自分の携帯電話が鳴

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【第6話】 自由への洗礼

【第6話】 自由への洗礼

下宿先を出て向かった先は柏にあるとある不動産屋さんでした。

なにせ家を自分から飛び出したので家を借りないと帰れる場所がなかったので、
その焦りと、新しい生活への勇み足で自然と不動産屋さんに向かう足取りも早足になっていました。

ただそこで向かった不動産屋さんでは新しい生活への洗礼が待っていたのです…

対応してくれた不動産屋さんのスタッフは髪の毛をきっちり固めたオールバックで銀縁の横長のフレーム

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【第5話】 下宿先からの脱出前夜

【第5話】 下宿先からの脱出前夜

ある日下宿先の夫婦がインドネシアに一時帰国する話をリビングでしてるのを耳にしたのです。

よし今だ。

と思いその隙を見てその家から抜け出す準備をしてました。

居心地は悪くなかったんですが、その当時の生活と言えば朝は学校、昼はデパ地下でバイト、夜から朝は工場で携帯電話を作っていました。

そんな生活をしていたので家に帰らなくてもあまり困らないし、逆に一度自動車学校を辞めてしまっているのでそれに心

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【第4話】 第一次人生ハードモード突入

【第4話】 第一次人生ハードモード突入

お金がなくなってしまった僕は飲食店でバイトをすることにしました。

なぜ飲食店だったかというと

・日本語をわからないと仕事にならない
・食べるのに困らない

といった理由で飲食店を最初に選びました。
(その後も飲食店を選び続けることになるのですが。)

最初に働き始めたのが和食屋とマルイのデパ地下の惣菜屋さんでした。

長く続いたのは惣菜屋さんの方でした。
たしか5年くらいいました。
和食屋さん

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【第3話】 そして日本語学校へ

【第3話】 そして日本語学校へ

自動車の専門学校をたった1週間行っただけで辞めた後もやっぱり日本には滞在したかったのでどうにか頼み込んで日本語学校に入り直しました。

下宿させてもらってた親戚の旦那さんに50万借りて…

そこからの2年間はひたすらに勉強をしました。
なぜかというと当時の日本にはインドネシア人なんてほとんどいなくて、日本語学校でわからないことを聴くにも周りにいるのは韓国人や中国人で拙い日本語でわからない日本語のこ

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