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映画『スローターハウス5』のはなし

正直この映画は難しくてしっかりと理解できたとは言い難い。
今見ているのが何か、それはまぁ分かっていても、
そもそもどの時代から話がスタートしたのかというのが見終わるまではっきりしなかった。

この映画を知ったのは、そもそもは今敏のレビュー動画をyoutubeで見たのがきっかけで、見ている最中に『千年女優』シーンのつなぎを思い出した。

間違っているかもしれないが、
この物語の空想が始まるのは主人公が家でタイプライタで物書きをしているとことだ。つまりはそこは現実で、そこから過去と空想が入り乱れる構成と認識した。

昔経験した辛い戦争経験と、
結婚し家庭を持ち子供が生まれ幸せな時間を過ごす2つの物語が
シームレスな編集(時空間の移動が連続しているように見せる演出)によってそのギャップからよりショッキングな出来事として描かれているように感じた。つまり戦争の悲惨さを描くのが目的だと思う。

時空間の移動を連続したように見せる工夫マッチカットが至る所に使われていて、それはある種の手段の一つでありそういった編集をした意図はやはり上記のことだと思う。

多々あるマッチカットの多くは
音先行で次のシーンの音が前のシーンから使われている。
スムーズな場面転換を成功させている。
他の映画やドラマでも、人物の登場の際はセリフだけ先行しその後
発した人物がカメラが動いたりカットが変わったりして登場することが多い。それに似た工夫かと思う。
他には、
同ポジ
毛布から毛布
写真を撮るシーンから同じ写真を撮る時代へ
シャワーからシャワー
アクションつなぎ(部屋に入る足元)
似たアングル構図で別の時間軸を交差する
などなど

宇宙空間や、近づいてくる星、覆面の連中、宇宙人、終始出ていた憧れの女性など
なかなか理解し難い部分もあったが、
千年女優と同様にマッチカットでシーンをつなぐのは
本業で何か活かせればいいなと思い勉強のようなつもりでの
鑑賞となった。

スローターハウス 畜殺場
タイトルの由来がドイツで捕虜になって収容された場所の施設の名前であることが物語にそこまで意味を持ったいるようには思えず、
色々見落としがあるのだろうと思った。
おそらく小説は読むことはないが、
編集面での参考にまたいつか鑑賞しようと思う。



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