見出し画像

#34 見守り地蔵尊@東十条

人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。
子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。
きょうもお地蔵さまを探しながら歩いています。

45歳のときに糖尿病と診断され、医者から歩くように言われた。
そのころ、体重が100キロを超えていたので少し歩くだけでも息切れがしてあまり歩けなかった。
しかし人間やってみればできるもので、次第に長い距離を歩けるようになり、体重も減り、糖尿病もよくなった。
最初は健康のためにと思って歩いていたのだが、だんだん歩くことそのものが好きになってきた。

そのうちオールアバウトというサイトで散歩の原稿を書くようになり、趣味だった散歩が仕事になった。
そのためいろいろな散歩をしてきた。
たとえば、山手線に沿って歩くとか、古地図を見ながら歩いたり、落語や小説の舞台を歩いてみたりもした。
なかでも商店街を歩くというシリーズには力を入れたもののひとつだ。
都内のさまざまな商店街を歩き、記事にした。

お気に入りは十条商店街と東十条商店街だ。
この2つの商店街は近く、だいたい両方散歩した。何度も足を運び、記事にもした。

そんな東十条商店にお地蔵さまがいらっしゃる。

商店街が管理しているという珍しいケースのお地蔵さまだ。

商店街の一角、ビルの一階にいらっしゃるようだ。「かつや」の隣。

中にはみまもり地蔵尊の由来が書かれた板がある。それによれば、戦災で焼け野原になったこの地の平和を祈って、商店街の人たちが上野の寛永寺からお地蔵さまを招いたそうだ。
お賽銭をあげて、お参りをし、撮影の許可をいただくのは、いつもの通り。

お花やリンゴなどが供えられている。お地蔵さまは白い。
独特な風貌のお地蔵さまだ。

この由来によれば、商店街の人たちはかなり苦労をしてお地蔵さまを探したそうだ。
上野寛永寺でやっと地蔵尊に遭遇し、譲り受け、この商店街のシンボルになっていたそうだ。
しかし、心ない人に持ち去られてしまい、現在のお地蔵さまは2代目なのだそうだ。

提灯がいっぱいある。
よく見ると、歌手の人ではないか。
ネットで調べてみると、商店街にあるレコード店で演歌歌手のイベントが行われるそうで、その方々の提燈が奉納されているようだ。
名前入りの提灯は3500円で奉納できるそうだ。

こうして、提灯が並んでいる図はおもしろいなぁ。それにしてもお地蔵さまにもいろいろなタイプがあるんだね。
それにしても商店街のお地蔵さま、もう持ち去られないようにしてほしい。


【プロフィール】
下関マグロ(しものせき・まぐろ)
フリーライター、町中華探検隊副隊長。本名、増田剛己。
山口県生まれ。桃山学院大学卒業後、出版社に就職。編集プロダクション、広告代理店を経てフリーになる。
フェチに詳しい人物として、テレビ東京「ゴッドタン」、J-WAVE「PLATOn」などにゲスト出演。
本名でオールアバウトの散歩ガイドを担当。テレビ朝日「やじうまテレビ」「グッド!モーニング」、テレビ東京「7スタライブ」「なないろ日和!」、日本テレビ「ヒルナンデス!」、文化放送「浜美枝のいつかあなたと」「川中美幸 人・うた・心」など、各種メディアに散歩の達人として登場する。

ツイッター https://twitter.com/maguro_shimo

【著書】
『思考・発想にパソコンを使うな』(幻冬舎)
https://amzn.to/2OT9jAq
『まな板の上のマグロ』(幻冬舎)
https://amzn.to/2noYzNL
『町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう』(共著、リットーミュージック)
https://amzn.to/2AWqVbV
『昭和が終わる頃、僕たちはライターになった(共著、ポット出版)』
https://amzn.to/2nohBE2
『みるみるアイデアが生まれる「歩考」の極意』(電子書籍)
https://amzn.to/2nowaXY
『セックスしすぎる女たち』(電子書籍)
https://amzn.to/2nu8OjH
『性衝動をくすぐる12のフェティシズム』(電子書籍)
https://amzn.to/2M8SZxF
『ビジネスに効く15分の法則』
https://amzn.to/2nuazgN
『本音と建前を見抜くちょっとした一言』
https://amzn.to/2nq7caP
その他、著書多数。以下よりご覧ください。
https://amzn.to/2MaYYSQ
https://amzn.to/2nnAsPs

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?