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賞レース応募作品

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賞レースに応募した物語をまとめていきます。
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記事一覧

オカルト少年 第三話『死神に好かれた女』原作:MAGUMA オカルトアドバイザー:SHIN

オカルト少年 第三話『死神に好かれた女』原作:MAGUMA オカルトアドバイザー:SHIN

◼️渋谷・昼

 げっそりとした女性「戦慄 鹿子(35歳)」が、のそのそと夢羽たちのもとへ歩いてくる。ニヤついている得体の知れない黒いモヤを、冷や汗を流しながら見ている夢羽。平然としている真と無表情の占部。やがて占部の前までやってくると静かに立ち止まり、俯いている顔をおどろおどろしくあげる。

鹿子「あなた…占部 千読さん?」
占部「……ええ」
鹿子「(クスッと笑って)本当にいたんだ……”渋谷の死

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オカルト少年 第二話「孤高の占い師」原作:MAGUMA オカルトアドバイザ:SHIN

オカルト少年 第二話「孤高の占い師」原作:MAGUMA オカルトアドバイザ:SHIN

◼️渋谷・昼

 渋谷の青空。飛んでいる鳥。路上の一角で小さなテーブルを広げ、占いをしている女性「占部 千読(推定30代後半)」が無表情で鳥を眺めながら座っている。どこか空虚な瞳。ヤンキー風のカップルが、ちゃかしにやってくる。

ヤンキー彼氏「よぅ姉ちゃん! 俺のこと占ってよ!」
ヤンキー彼女「やめときなよ〜どうせインチキだってぇ〜」
ヤンキー彼氏「いいじゃねぇか暇なんだしよぉ」
ヤンキー彼女「あ

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オカルト少年 第一話『始まりの目撃』原作:MAGUMA オカルトアドバイザー:SHIN

オカルト少年 第一話『始まりの目撃』原作:MAGUMA オカルトアドバイザー:SHIN

◼️(夢羽の回想)現岡 礼夢の部屋
 散らばったオカルト雑誌と、壁に張り巡らされたUFOやUMAの目撃情報の記事。当時8歳の主人公「現岡 夢羽」は、山積みとなった陰謀論系の書物の隣で、冒険家兼オカルト研究家の父「現岡 礼夢」の熱弁をワクワクしながら聞いている

礼夢「夢羽。神様に会えるとしたら、どうする?」
夢羽「神様に? 会うことができるの?」
礼夢「いいか? 夢羽。”事実は小説よりも奇なり”だ

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エッセイ「普通じゃない僕の生き方」

エッセイ「普通じゃない僕の生き方」

 僕は普通の人間ではない。しかし、普通ではないことが普通だとするならば、僕は普通の人間だとも言える。

 家族やパートナーとの関係も良好だし、ちっぽけな幸せも十分に感じることができる。そう、実に普通だ。にも関わらず、時折「普通」で在らねばならなくなることにどうしようもなく苦痛を抱いてしまう。どうしてこんな「考えても仕方のないこと」を意識してしまうようになったのだろうか? というのが、僕がこのエッセ

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「オカルト少年」あらすじ 原作:MAGUMA オカルトアドバイザー:SHIN

「オカルト少年」あらすじ 原作:MAGUMA オカルトアドバイザー:SHIN

冒険家でありオカルト研究家だった父の死を境に夢を見れなくなっていた主人公「現岡 夢羽」は、世間からバカにされ続けてきた父を見てきたことで、将来に希望を抱けない少年となっていた。「ねぇ君、一緒にUFO探しにいかない?」。そんなある日、突如現れた青年「久世 真」により、オカルト現象がすべて実在すること。そして、”神と会う方法”が記された父の手帳を託され、夢羽はあらゆる存在から狙われることになる。父の無

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