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【夏の終わりの不眠を乗り越えよう! ~娘が長袖を着続ける理由~】

残暑は相変わらず続いておりますが、
朝夕は大分涼しくなりました、吹く風も、どことなく秋の気配を感じます。

涼しくなって、我が家で一番喜んでいるのは高校生の娘。

娘の学校の夏の制服は、上はワイシャツ、リボン(着たければベスト)というタイプですが、よっぽどの酷暑で無ければ「長袖+ベスト」で通学し、「暑い暑い!!」とハンディファンを持ち歩き、帰ってくると
「体の熱を発散するため!」とアイスを食べています💦

それなら半袖で行けばいいのに、、と長袖で通学する理由を聞くと、

「日焼け防止」と「透けて下着が見えるから」だそう。

親の私から見れば、半袖で涼しく通学したほうが良い❣と思うのですが、
親子と言えども気にするところはそれぞれです
前だったら結構ジャッジをしてしまっていましたが、
色々な学びを経た結果
「自分の思春期もこんな感じだったかねぇ~」と
子供の思考を新鮮な気持ちで見ています

さて、本題です

暑い暑い酷暑がそろそろ終わりに近づき
夏の間、頑張ってくれた「心」「脾」にもお疲れが見えている頃です。

季節は「陽」がMAXの夏から「陰」へ移行する時期、
秋の養生も始めなくてはならないのですが、
夏の色々な清算をする時期となるため、
「不眠」「胃の不調」「お腹の不調」「皮膚の不調」などに
悩まされる方もいらっしゃるかもしれません。

つい昨日も、クライアントさんのお母さまが「不眠で悩まされている」とご相談を頂きました。

80代のお母さまは、楽しいことが大好きで
お友達とショッピングや旅行を楽しんでいるのですが
性格的には少々細かいことが気になる方。

耳鳴りもある事から、耳鼻科を受診され
①「抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)」
という漢方薬を処方され、
何週間か飲んでいたのですが、不眠も良くならず💦

重ねて、漢方薬の副作用かどうか分かりませんが、
酷く喉が渇くようになり
②「麦門冬湯(ばくもんどうとう)」という漢方薬を追加で
処方されたのですが、
お子さんであるクライアントさんが心配をされてご相談された、、、
という経緯でした。

①の抑肝散・・・は
不眠でも、ストレスなどで肝機能が亢進、抑うつ的な方の不眠に、、、
という処方です。
手足の震えや吐気など(てんかんにも効果あり)が伴う方に
処方されるはずなので、クライアントさんのお母様が上記症状があれば、
合っているのですが、、、

②の麦門冬湯は「麦門冬」という生薬は
熱を冷まし、肺を潤し乾いた咳を止める力があります。
所謂体を冷やす力が弱い「陰虚」の方にピッタリ、
以前も書きましたが、感染症の病後の咳にも効果を発揮します。

中医学的な「不眠」は
「気」の流れが滞って眠れない場合には気の流れをスムーズにする処方を。イライラして眠れない人には気分を落ち着かせる処方をするため、
睡眠薬のように睡眠を誘発するような直接的な治療ではなく
自然な形で睡眠がとれる体にバランスを整えて行きます。

つまり、不眠が生じている背景を考慮しながら、
その方の「体質」や「体に現れる症状」で薬を処方するので
「問診」「聞診」に代表される四診がとっても大切!!

①の処方には「半夏」という生薬が入っているので
体の余計な水分(痰湿(たんしつ)と言います)
を排出する働きをしてくれるので
もしかして、
体に必要な水分を排出しすぎてしまって、喉が渇いてしまう、、、
という可能性も考えられます。

と言う事で、今回ご相談頂いたのですが

体力が無い女性でも使える「酸棗仁(さんそうにん)」という
生薬のお茶を飲んでいただきながら
もう少し詳しくお話を伺う事になりました。

因みに、、、
不眠で、血圧が高かったり、頭痛を伴うのであれば
「釣藤散(ちょうとうさん)」という処方もあります。

①の「抑肝散・・・」が血の巡りを良くするのであれば、
こちらは「補気(元気や体の免疫機能パワーを補う)」の力が強く、
一緒に処方されている「麦門冬湯」の「麦門冬」が入っているので、
喉の渇きも1つでカバーできるので
きちんと体質を確認しながら、アドバイス出来ればいいなと思っています。

先程お話のでました
不眠の処方で有名な「酸棗仁湯(サンソウニントウ)」は
女性や体力のないお年寄りにも処方されるものですが、
「漢方薬はちょっと、、、」と思われる方は
生薬で買ってつぶしてお茶で飲むことも出来ます。

その場合はナツメやクコの実と一緒に土瓶や土鍋で煮出します。
(酸棗仁はお茶パックなどに入れる)
ナツメなどで甘味がプラスされ酸味があり、色もピンク寄り
ハーブティーのように飲めるので、お気軽に試せると思います。

宜しければお試しくださいね。

それでは今日も良い1日をお過ごしください!


酸棗仁の生薬です、生で使う場合はすりつぶしてお使いください。
水に漬けて煮出したり、蒸して使う事も出来ますよ

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