青い街シャウエンを楽しむ(2021年)
2020年12月中旬から1ヶ月間、青い街で名高い「シャウエン」という街に滞在していた。
この街の正式名称は「シェフシャウエン」という。アラビア語で「2つの角」という意味で、街を囲むようにそびえる2つの大きな山を角に例えて名付けられた。場所はモロッコの北側の山間部にある。
アクセス方法はバスしかないので、フェズもしくはカサブランカからCTMというバス会社のチケットを購入する。カサブランカからの移動でだいたい6時間くらいかかる。
インスタの聖地!街全体が本当に真っ青
シャウエンで最も有名なのはやはり街全体の建物や道、場所によっては木々さえも青い塗料で塗られている文字通りの「青い街」という点だ。
本当にどこを歩いても青いので、ガイドブックに載っているお勧めフォトスポットを必死に探さなくても大丈夫。何気なく歩いた道が普通に映えるということがよくある。
ハイキングはぜひチャレンジして欲しい
知られざるシャウエンの魅力は、街の名前にもなっている「2つの山」だと私は思う。この山を登れる。
地元の人たちの散歩コースでもあるらしく、ちゃんと車が通れるくらいの道が続いている。また、道の途中で街を見渡せる展望台のような場所もある。
道をずっと進んでいくと街も見えなくなり、山の緑しかない場所まで辿り着く。
偉大な自然の豊かさを全身で感じることができる。何より運動後の空気が美味しい。
モロッコ人は基本的に観光客に話しかけまくる傾向があるので、人に疲れた時にぜひ自然に癒されて欲しい。
往復3時間くらいは覚悟して、靴はスニーカーがおすすめだ。
私たちは1ヶ月の間に2回ハイキングしたが、2回目はしっかり冷え込んだ日で雪が積もっていた。(写真は綺麗だけど室内も室外もめちゃくちゃ寒い)
食事はモロッコ料理とイタリアンとサンドイッチのみ
主要なガイドブックには中華料理屋さんありますよ、とか書いてると思うのだが、旅行客だけをターゲットにしたレストランは軒並み休業していた。
私たちが調べた限りで休業していたお店はこちら
・Restaurant casa Aladdin(レストラン カサ アラジン)
トリップアドバイザーさんのページだとこのお店
・Cafe Clock(カフェ クロック)
このお店です
・Cafe Restaurant Sofia(カフェレストラン ソフィア)
このお店です
・中華料理系のお店全部
このお店たち
恐らく中華料理のお店は中国の方が経営しており、コロナにより帰国してしまったよう。
なのでシャウエンに行く際は、「モロッコ料理に飽きたら中華食べよう」という考えは現時点では通用しない。私はさすがに1ヶ月間モロッコ料理だけなのはハードだった、インスタントで持参した味噌汁が本当に救世主…。
場所を忘れてしまったが、サンドイッチもある。美味しいのでぜひ散歩がてら探してみてほしい。
シャウエンで今現在も営業しているお店もご紹介
・Restaurant Beldi Bab Ssour(レストラン バブスール)
このお店です
※移転してました。場所は「バブスールどこ?」と街の人に聞くのが早いです
・Pizzeria Mandala(マンダラ)
このお店です
・Oum Rabie
このお店です
※お酒が飲める唯一のバー。ホテルなどのバー営業は休止していました。
お目当てにしていたレストランが結構な確率で休業していたので、最初はとてもがっかりした記憶がある。
ただ、そのおかげで地元の人に人気の美味しい焼き立てパンを見つけたり、ホストが作る夕食に何度も助けられたりと普段の環境ではあまり経験できなかった貴重な体験もした。
街の現状と地元の人たちについて
普通の街の紹介だけにしようか迷ったのだが、やはりコロナの影響含め今のシャウエンの様子は最後に伝えたいと思う。
街から観光客が消えた
シャウエンの街はいつも国内外問わず、観光客がひっきりなしに訪れる人気観光地と聞いていた。
ただ、私たちが訪れた際は観光客の姿は皆無。クリスマスの時期だけ少し国内の観光客がいるかな?くらいで、他の時期は閑散としていた。
「前は観光客が多すぎてどの道も歩くのが大変だったけど、今は歩きやすくて快適だよ!」と地元の人が言っていた。
いつもは賑わう川上の観光スポットや、街の中心となるサル・エル・ハマム広場も客引きしかいない。
(広場のお兄さんたちは観光客が少なすぎて私たちしか客がいないから、いつもめっちゃ話しかけてくる。最後には仲良くなった。)
仕事がない大人がカフェでのんびりしている
これだけ観光客がいなかったら、経済も大打撃でみんな生活が苦しいのでは?と他人事ながら心配になる。
だいたいのおじさんたちは日中カフェか道路にたむろしている。コロナで沢山の人の仕事がなくなってしまったとホストから聞いた。
イスラム教は、家族がとても多くその中の3割が仕事していれば家族全員が暮らせるシステムで、仕事がある人が失職した人たちを支えながら生きているから大丈夫。というようなことを、地元の教師が教えてくれた。なるほど。
私たちは、シャウエンでの1ヶ月を民家の1室を借りる形で生活をしたためホストとの距離が近く、今の状況を含め色々な話を聞くことができた。
ちなみに英語が得意ではないホストだったので、何度か英語が得意な友人を夕食に招き私たちと話す機会も設けてくれたりもした。紹介もなく、いきなり知らない人が家にいるのでかなりビビるが、たくさんの学びがあった。
シャウエンは水が綺麗で、「シャウエンの水」という名でミネラルウォーターとしても販売されている。観光に100%依存している街ではないことがわかり安心した。
ぜひモロッコに立ち寄った際は、シャウエンに訪れてみて欲しい。
モロッコの中では田舎なので、すごく悪い人はそんなに多くない街だ。困っていたらきっと誰かが助けてくれる。
ちなみに、行くのは春夏をおすすめする。
冬は暖房設備もほとんどなく、もちろんお風呂もない。かなり寒い。
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