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無理をしないこと!

アスリートが運動指導者として活躍する為に必要な学びを提供しているメディアです。

今回も、「考え方」のお話です。

比較的ライトに読める内容となっております。


追い込む!

アスリートであれば、「追い込む」練習をしたことがある人が多いでしょうか。

スポーツというのは、ある意味で身体運動の究極系ですから、「追い込む」必要があります。

身体的にも精神的にもギリギリの状態に「追い込む」ことで、心身の成長を図るというのは、勝つためには必要なのかもしれません。


「追い込む」は必要か?

しかし、本当にそこまで「追い込む」必要があるかは、よくよく考えなければなりません。

そんなに本数を走らなくてはいけない?

そんなに長い時間を走らなければならない?

そんなに重たいものを持ち上げる必要がある?

その「追い込み」は何のためにしているのだろう?と疑問に思うことは、よりよいプログラム構成の為に、非常に重要な思考です。


全てを否定するつもりはありませんが、部活動やスポーツトレーニングの現場では、まさにそんな疑問に溢れていると言ってもいいでしょう。

つまり、よりよいプログラムを構築できる可能性に満ちているということです。


「追い込む」を何で判断するか

今は、心拍系などの測定機器を、比較的安価に入手することができます。

この様なデバイスから提示される数値と、選手(あるいは自分)の感覚をすり合わせて、もう少し追い込めるのか、それとも中断した方がいいのかを、客観的に見ることは非常に有効な手段です。

もちろん、その的確に判断する為には、指導者側がそのデータを正しく分析できる必要があります。

何をもって危険と判断するのか、逆にまだまだ行けると判断するのか、或いは、他にどのような手法を講じるのか、ここは運動指導者の腕の見せ所です。

ですから、運動生理学やプログラムデザインを学ぶ必要があるのです。

伝統的に行われている手法も、中には素晴らしいものもありますが、未来の為に修正すべきものも多く含まれています。


一般人は「追い込む」必要はない

一般人への運動指導では、アスリートのように「追い込む」必要はないでしょう。

ここはストレス対処の話になりますが、アスリートは「追い込む」理由が明確です。

例えば〇〇日後の試合に勝つ、という期日が明確化されている目標がある場合は、それに向けて「追い込む」というストレス因子に耐えうることが出来ます。

しかし、特に明確な期日設定のない、「健康の為に運動します」という方は、「追い込む」なんてことをすると、何の為のストレス因子なのか全く理解が出来ませんし、最初の内は楽しんで頂けるかもしれませんが、多くの方は数回でドロップするでしょう。

もちろん、「追い込む」のが好きなお客様はそれでいいかも知れませんが、そんな方は稀なのです。

アスリートであれば「追い込む」という文化に慣れていますから、運動と言えば「追い込む」ようにしてナンボや!と思う人もいるかも知れませんが、運動指導者として活躍する為には、「追い込む」ことなく結果を出せるようにもなっておくとよいでしょう。

「追い込む」だけで勝てもしない、健康にもならない、なんて、本当に何の為に運動をしているのか分かったものではありません。


特に、無理をして怪我をしてしまったり、病気になってしまったり、そんなことがあれば、運動指導者としての信頼は失墜します。

無理のないプログラムが組めるように、日々学びましょう。

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