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ベンチャー創業期の「あたりまえ」を、1度は疑いたい。

前提、経営に定石はあるがきっと「あたりまえ」はない。ただ「あたりまえ」らしき空気が漂っていることはよくある。

本来、どんな空気が流れているかなど、まったく自分には関係のないことであり、ただ目的や戦略に沿って、最適な意思決定をしていくだけのことである。

ただ、創業直後の経営者にとって、空気に逆らう決断には、少しばかりの勇気が必要だと思う。

結論、どんな打ち手を取ろうと、それはあくまで手段であり、結果によってその手段の評価が変わっていくゲームのなかで、暴論をいうのであれば「どの選択も正解」になりうる。

しかし、その手段イメージが固定化されすぎている気がしたので、

本日は、私が創業から実施してきたことのなかで「わりと空気を無視してきたこと(その意図を聞かれることが多いこと)」をシェアしたいと思います。少しでも参考になれば嬉しい。

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自己紹介ゾーン
前田遼介(まえた りょうすけ)
1993年9月1日生まれ。2017年株式会社サイバーエージェント入社。若年層マーケティング子会社CA Young Lab設立(に参画。2019年株式会社チョコレイト入社。2020年株式会社FUSIONを創業。代表取締役に就任。

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「会社の情報をわかりやすく、発信すべき」を疑いたい。

何をやってる会社かわからない。何が強みの会社なのかわからない。一見ネガなワードだが、あえてこれを狙う道もある。

まだ市場が小さいまたは切り拓く必要がある領域の会社においては、間違いなく積極的な発信が必要だが、

既に市場が存在し、競合が存在する領域において、自社情報をあけっぴろげにする必要はあるのだろうか。

遠くから声を大きくあげて、全貌も丸見えの会社より、特に声はあげず、霧がかかっている会社の方が、電撃戦での勝率はグンとあがるように思える。

情報は必要なところに必要なだけ。とっておきのカードは、広報に使わず、ちゃんととっておく。という選択肢もきっとあるはず。

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「ベンチャーは、オフィス費用を抑えるべき」を疑いたい。

リモートワークの普及によってオフィス不要説も唱えられるなか、コロナ真っ只中の2020年3月に設立したFUSIONは、

この2年3ヶ月でオフィスを4回移転し、昨年10月表参道に5拠点目(9F、10Fの2フロア)を構えることにした。

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最終的にこの話は、オフィスの費用をなんの項目として計上するか。オフィスをシンプルな「固定費」と捉えるか、「投資」と捉えるか。という話だと思う。

私自身は、中長期的に「強烈な自社文化」を育まなければ競争に勝てない、という危機感が大前提にあり、

続いて「社員自身の審美眼を育む場」として機能することによるビジネスの拡大、自社情報を出さずとも「会社の成長状況を示す広報素材」(先ほどの選択の代償でもある)として機能することを目的にオフィス投資を行なっている。

本当に創業したての頃は、コストはとにかく徹底して抑える以外の選択肢はほとんどないが、

1脚数千円から数十万円の椅子があるなか、費用は極力抑え座れるという機能的価値を満たせていればOKと考えるか、費用は多少かかるが、それ以外の意味と価値を付与して運用するか、などそこには複数の選択肢があるように思える。

「新卒採用はまだ先でいいや、な空気」を疑いたい。

FUSIONは2期目の10月頃〜現在(3期目の6月)にかけて、23新卒採用を推進。8名~10名前後の新卒採用を予定している。

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もちろん、ファーストキャリアをお預かりするというのは、大変責任が伴うことであり、無責任なことは一切できないという前提を深く刻んだうえで、

この人材流動性の低い日本においては、中途採用には一定の限度が存在するため

「いかに新卒採用を早くはじめ、自社で育てる体制を構築し、新卒比率をスピード感をもって高められるか」は、中長期での会社成長スピードを大きく左右する事項である、という考え方もあると思う。

私自身は「その会社の真の実力とは、新卒比率が半分を超えたときの実力のこと」と思い、会社の文化形成や、育成体制構築、プロダクト戦略に落とし込むようにしている。

最後に。

短期と中期と長期を振り子のように行き来しながら、あたりまえをあたりまえと思わず、空気を読み空気を無視し、自由に緻密に発想する。

起業してから2年数ヶ月程が経ち、経営ほどたのしくて、つらくて、クリエイティブなことはないとつくづく思う。

まだまだ経営者としては未熟な自分だが、これからも、あたりまえに流されず、会社でみんなが使うペン1本まで、自分の意思と意図をもって経営に向き合っていきたいと思う。

長文をお読みいただき、ありがとうございました。これからも、たまにnoteを更新していきたいと思うので、どうぞよろしくお願いします。

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