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【海外記事】強いブランド名はどのように作るのか

ほぼ日で海外記事を自分なりにまとめつつ、自分なりの意見を発信しています。

本日はこの記事を取り上げようと思います。

どのようなブランド名をつけるかはブランドを作る中でも最も重要な要素であることは言うまでもありません。

ブランドと仰々しいものでなくても、例えば新規サービスの名称であったり、もしかしたらインターネット上で自身が名乗る名前であったり、「名前をつける」ということは私達の仕事や生活の中で存在していたりします。

一方で、ブランドもサービスもSNSアカウントも有象無象がひしめくなかで、自らの存在を認知してもらうことは容易ではありません。

今日は海外記事を参考に、様々な情報が行き交う現代でどのように効果的な名称をつけるのかを考えていきたいと思います。

ブランド名は重要なのにないがしろにされがち

ブランドの名称を作ることの重要性はデザイナーの多くの方が認知しているとは思いますが、一方で実際にブランドづくりに携わってみるとやることが多くありブランド名を決める時間があまりなかったりします。

しかし、ここで妥協したブランド名を作ってしまうことは非常にリスキーです。

良いブランド名はブランド構築のプロセスのスピードを加速させます。一方で悪いブランド名はブランド構築を停滞させるリスクがある上に、後からブランド名を変えようとすると莫大なコストと時間がかかることになってしまいます。


ブランド名をつけるためのポイント

ブランド名を付ける前に、以下のポイントを考えるように心がけます。

・あなたの会社と競合との違いは?
・どのように世間から認知されたい?
・誰を助けるブランドでありたい?
・あなたのブランドの個性はなに?

これらを考慮しながらブランド名を考えていきます。


強いブランド名の特徴

強いブランド名には以下のような特徴があります。

・他と異なっている
・適切であり、感情を呼び起こすものである
・法的に利用可能なものである
・名前が短い
・つづりと発音が簡単である
・ビジュアル化しやすい
・多くの異なる言語を超えて利用できる

○他と異なっている
良いブランド名はユニークです。他のブランド名、特に競合と差別化されており混乱を避けることができるものです。

○適切であり、感情を呼び起こすものである
良いブランド名は、その業界や業界が持つ特徴に対して適切な調整がされています。その業界が持つ雰囲気を醸し出すようなものであることが理想的です。
ただし、説明的な名称は避けてください。それらは平凡な名称に聞こえたり、顧客を混乱させたり、ブランドの成長を阻害したりします。

○法的に利用可能なものである
ブランド名は法的に利用可能なものである必要があります。名前を決める前にURLやSNSハンドル名で使えるかどうかは確認しておく必要があります。

○名前が短い
良いブランド名を作るためには4音節以上を含むものは避けてください。そうでないと、顧客に忘れられてしまうか、不適切な略語を勝手に使われてしまうリスクがあります。

つづりと発音が簡単である
簡単で明瞭な名称は拡散されやすくなります。また、シンプルな名前であれば人々が誤記してしまったり間違ったブランド名を認知してしまうことを避けることができます。

○ビジュアル化しやすい
ブランド名は視覚的なデザインへ簡単に変換できるものであるべきです。
例えばTwitterを考えてみます。Twitter(さえずり)はサービスの特徴を比喩的に表現したものですが、それと鳥のアイコンイメージとを結びつけることで誰もが知るブランド名となりました。

多くの異なる言語を超えて利用できる
グローバルなビジネスが一般的となり、ブランドは言語を超えて使用されるようになりました。そのため、ブランド名も異なる言語間でも適切に認知されるものでなくてはなりません。
悪い例として、メルセデスベンツは中国で「Bensi」という名前で参入しましたが、中国でそれは「早死に」という意味を表す言葉でした。


ブランド名の6つのタイプ

ブランド名を作るときの助けとなる選択肢をいくつか知っておくと便利です。ブランド名はおおよそ6つのタイプに分けることができます。

・創設者の名前
・ブランドを説明するような名前
・比喩的な名前
・任意の(関係のない対象の)名前
・実際の単語をもとにした架空の名前
・まったく新しい造語

○創設者の名前
創設者の名前をそのままブランド名にします。主にFordのように名字が使用されます。
この名前はたいていユニークで商標登録も容易です。しかし、創設者のスキャンダルなど予期せぬ出来事でブランド名自体が毀損されるリスクをはらんでいます。
また、創設者の名前のブランド名はやや前時代的であまり感情に訴えかけるような名前にはなりづらい特徴もあります。

○ブランドを説明するような名前
FacebookやKickstarterのように、そのブランド自体を説明するような名称をつけることもあります。
ブランドの持つ目的が内包されているため、顧客の認知を向上させるコストが安上がりになる効果があります。ただし、一方で顧客にとっては平凡な印象になる可能性もあります。

○比喩的な名前
PUMA(もともとは動物の名前)のようにブランドの持つ(あるいは伝えたい)イメージを比喩的に表現することもできます。
比喩的な名前は創造的で新鮮な響きがある一方で、既存の名前であることでGoogle検索などで検索に引っかかりづらくなるリスクもあります。

○任意の(関係のない対象の)名前
AppleやNIKEのように、ブランド自体とは直接的な関係性のない単語をブランド名にすることもできます。
前述の比喩的な名前と同様に創造的で新鮮な印象を与える一方で、ブランドと直接的な関係のない名前であるがゆえに顧客にブランドイメージを正確に認知してもらうことにはコストがかかります。
またこちらも比喩的な名称と同様にGoogle検索での引っかかりづらさもあります。

○実際の単語をもとにした架空の名前
Spotifyのように既存の単語をもとに架空の名称を作ることもできます。
この場合は商標登録が容易である上に、ブランドの持つ精神をきちんと理解してもらいやすくなります。しかし、造語であるので誤記などが発生し、認知されるまで顧客に見つけてもらうことが困難になります。

○まったく新しい造語
Kodakのようにこの世にない新しい造語を発明することもできます。
このような名前は業種などを問わず非常に目立ちます。また、商標登録も容易です。しかし、はじめのうちは顧客を混乱させることになるため、認知拡大への挑戦を覚悟する必要があります。


ブランド名称は説明的になりがち

以下は会社員の私の感想ですが、ブランド名って往々にして説明的なものに半強制的になったりしませんでしょうか。

全く新しい造語などをつくることは非常に素敵である一方で、多くの人を納得させなければいけない企業という組織に属している以上、社内では名称の妥当性を説明するための「理由・論理」がどうしても求められてしまいます。
会社員が新規サービスをいきなり「Kodakにします!」なんてなかなか言えないのが現状です。

もちろん説明的な名前が一概に悪いわけではないことはこの記事でも述べられていますが、一方で競合がひしめき合う市場の中で没個性的な名前を量産することになりかねないのも事実だったりします。

そのような中で創造的な名前をどうしてもつけたいとなった場合はとにもかくにも「その妥当性を裏付ける根拠をめちゃくちゃに探す」しかないのかなぁと感じました。突拍子もない名前の裏をガチガチの理論武装で固めて説得する。

例えばこの記事でも言及があったようなポイントも材料として使えるものが多く、音節の妥当性や他言語でどのようなイメージを持たれるかと言った調査結果などは武装の一部になりえます。

あと自分がやるのは、名称案それぞれにロゴデザインを作って(自分が通したい名称のロゴはカッコよく、それ以外はややダサめに調整して)見せるというやり方もします。
「こんなに(説明的で)長い名称だとロゴにしたときにカッコよくならないけど、この名前だとロゴデザインにしたときキマるでしょ?」という論理です。

ブランド名は重要です。そして、特に大企業が出すブランド名は前述の理由から往々にしてダサいかそもそもブランド名を作らなかったりします。

そのような中できちんとした名前をつけて市場に打って出ることは、それ自体が他との強力な差別化になると考えます。

前職での仕事になりますが、自分が社内を説得して少し変わったブランド名をつけた例をつけた例を貼っておきます。手前味噌ですがBtoBのかなり硬い業界の中で一定の個性を発信できたと自負しています。

ではでは

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