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海外生活のQOL(クオリティー オブ ライフ)をあげる

インドネシアに来て3か月がたちました。
この間住み心地の悪さをいろいろと改善してきましたので、実例としてご紹介したいと思います。

これまでアメリカの南部(ノースカロライナ)、ベイエリア(パロアルト、アルバニー)、インドネシアのジャカルタ、バンドン、日本でも東京、大阪、岡山、広島、鳥取といろいろな場所に住んできました。独身、家族持ち、単身赴任と形態も様々ですし、住む場所や生活水準によって全くニーズが変わることは実感としてあります。
なので、あらかじめ申し上げておきますが、わたしの実例はたぶん多くの方にはえ?そんなのどうでもいいじゃんという話が結構混じると思います。

たぶんこれは人間みな同じと思うのですが、どっちだっていいだろみたいな非常にささいなことが、気になり始めるとストレスに変わることが多いのですよね。
そして、そんなささいな改善が想像以上に満足度を高めてくれます。そんな感じのものが入っています。


1.購入してよかったもの

フレンチプレス(スーパーで800円)

インドネシアのコーヒーはまるできな粉のような粉末です。最初粗びき豆の存在を忘れており、きな粉コーヒーばかり買っていました。
現地の方々はどうやって飲むかというと、粉に熱湯をかけ、かき混ぜて粉が沈殿するのを待って飲みます。
わたしは下手だったので、口に粉が入ってきて非常に不快でした。そこで日本のやり方でフィルターにかけて飲もうと思い、いろいろと検討した結果、フレンチプレスにしました。
紙フィルター代がけっこうかさみそうだったためです。廃棄物も減らしたいですし。

口に粉が入ってこない安心感はもう何物にも代えがたいです。今は粗びき豆を購入しているのですが、それでもフレンチプレスがないと飲めません。
わたしのコーヒーの一番好きなところは香りです。

バスタオル(アウトレットで800円)

わたしはこれまで家でバスタオルを使うことはありませんでした。旅館でもらう手ぬぐいのようなぺらぺらのタオルが大好きで、そればかり使ってました。当然バンドンにも20枚以上持ってきました。温泉や旅館の名前が入っている宝物のようなタオルです。
寮は部屋から共同シャワーまで出かけて行って、浴びたらまた部屋に戻ってくる必要があり、廊下を通ります。
まさかフルちんというわけにはいかず、服を着て行ってシャワーブースで脱いで、また着てとやっていました。もう面倒でたまりません。

バスタオルを購入し、腰にバスタオルを巻いていき、そのままバスタオルを巻いて戻ってくるスタイルに変えました。かなりの改善です。
わたしはシャワーをあびたあと身体をよく拭かず、自然乾燥させることが多いです。気化熱を利用して身体を冷やしたいからなんですが、服を着て戻るにはある程度拭いてからでないと着られないので、この作戦は取れませんでした。
バスタオル導入後は、びしょぬれのまま部屋で立ったまま思索にふけったり、スマホをみたりしています。

寮の他の学生たちはどうしているかというと、わたしに倣ってバスタオルを購入した人間もいますが、大多数がパンツ一丁(パンいち野郎)になっています。

包丁とまないた(それぞれ1000円くらい、計2000円)

寮のキッチンには包丁とまな板がありますが、貧弱なものです。
料理好きのわたしとしては非常にストレスフルな状況でした。
切れない包丁くらいイライラするものはありません。切れない程度を申し上げますと、ナスが切れないくらいです。ステーキ肉を切るように押し付けながらのこぎりのように前後に動かして切らないといけません。

日本から持ってきたシャープナーで研いで、だいぶ切れるようにはしましたが、そもそも包丁のクオリティーが低すぎていやだったんです。
どんな包丁かというと、フェンシングの剣ありますよね。ぐねぐね曲がるやつです。あんな感じでぐねぐねするんですよ。いやですよね。

まな板は小さいのがいやでした。まな板からすぐに零れ落ちてしまい、そのたびに拾いなおすのはいらっと来ます。そのうち慣れるだろうと思っていましたが、まったく慣れそうになかったので買いました。

左が新しいもの、右がもともとあるもの

この二つは寮のスタッフや学生たちが自由に使えるように共有しています。実は日本から高級な和包丁を持ってきたのですが、これを共用にする気はないです。

メッシュのコブクロ(150円)

財布代わりにしています。もともと使っていた革財布は今もあるのですが、インドネシアは札が汚いので、入れたくありません。
しかし、財布はお金だけでなく、さまざまなものをまとめて入れておける機能も持っています。そこで、銀行のカードや学生証、KITASをコピーしたものをまとめて入れておくのに何か便利なものはないかと探し、購入しました。
50,000ルピア札を10枚、カード類、部屋の鍵を入れ、普段使う汚い札は、ズボンのポケットに入れています。

ちなみに汚い札はお出かけセットを決めており、20,000ルピア札1枚、10,000ルピア札2枚、5,000ルピア札2枚、2,000ルピア札2枚、1,000ルピアコイン1枚、500ルピアコイン2枚を毎朝ポケットに入れて出かけ、帰ると机の上に分けて並べているお金置き場に順番に置きます。
バイクタクシー用です。

左から1000、2000、5000、10000、20000

この袋のおかげで必要なものを出しやすくなり、しまう場所も確定したので、楽になりました。

磁石

正確には磁石を用いて簡易網戸を作成しました。
虫は少な目とはいえ、蚊やガが入ってくることは多々あり、何とかできないかと日々考えていました。
ヤモリが3匹部屋に住み着いているので食べてくれないかなと期待してみたり(実際にはまったくの期待外れです)、見つけ次第殺してみたり、現地で売っているワンプッシュベープを使ってみたりしましたが、根本から断たないことには気が済まなくなってきました。

幸い窓にはレースのカーテンがあり、ガーゼのような目の細かさですから、レースのカーテンを磁石でぴたっとサッシにはりつければ、隙間が限りなく少なくなり、かなり虫の侵入を防げるのではないかと思いました。

磁石を買ってきてくっつけようとしたら、アルミサッシのため磁石が効きません。そこで、ビールのキャップを利用し、両面テープでサッシに貼り付けたキャップに磁石をくっつける作戦で行きました。

ビールの王冠
道に落ちていたナット
急造の網戸

これだとどうしても隙間ができるので、道端をよく観察して歩きながら、小さい鉄のナットを8個拾い、今はナットで対応しています。もしかしたら鉄の小さい板を入手するかもしれません。

今のところほぼ虫が入ってこなくなりました。毎晩チャッチャッチャと鳴いていたヤモリたちは、この部屋は食べ物が少ないなと思ったのかいなくなってしまいました。

電気ポット(3300円)

わたしはコーヒーやお茶をたくさん飲みます。コーヒーは3種類(ロブスタ、アラビカ、きな粉)、お茶は何種類も常備しています(日本の緑茶、玄米茶、現地の緑茶、紅茶3種、フルーツティー、ウーロン茶、プーアール茶、梅昆布茶)。

学校では熱湯をもらえますので、ティーパックを持っていったり、きな粉コーヒーを持って行って、現地でお湯を入れていますが、寮ではお湯を沸かさないといけません。
毎回2階から1階に降りて、お湯を沸かして持って上がってこないといけないのがだんだんと面倒になっていました。

お湯が沸く間にスタッフや寮の学生たちとおしゃべりしたりするのは、よい気分転換になっていて、1日1、2回ならいいのですが、わたしの場合は4,5回ですので、面倒になってきたんです。

素晴らしいですね。ちょっと放置している間に苦みが出てしまった安いお茶を、これまでであれば水を足すか、わざわざお湯を沸かしていたのを、気軽にお湯を足せるようになりました。

あと想定外の用途で、水指代わりにもつかっています。
筋トレ用に飲み水を持っていくのですが、ガロン買いした容器から、使い古しのペットボトルに水を移し替えています。新しくペットボトルの水を買うのに比べてコストは1/5になります。エコですしね。
このポットのおかげで、移し替えがかなり楽になりました。

2.寮の他の学生やスタッフのQOL改善グッズ

原付バイク(レンタル:120万ルピア/月)

これはオランダからの留学生デイビットがやっています。寮のスタッフたちは中古を買ってまた中古で売る方が絶対得なのにと言っていますが、本人は面倒なことがいやで金で解決しただけだと思います。
4か月しかないないですからね。ほぼ差がない可能性もあります。

バイクを手に入れたことで、いちいちバイクタクシーを呼ばなくもよいし、行動範囲はかなり広がった、大いに満足しているよと言っていました。

観葉植物

日本人留学生が、小さな植物の鉢を部屋の机の上に置いて、気持ちのよい空間に変えていました。
帰えるときに、植物好きの寮の監督に引き継がれ大事にというか、毎朝水を与えられています。

寮の監督は寮の横の空き地にちょろっと生えてきた木の中で、これはと思うものを採取し、鉢に植え替え育ています。どこで買ってきたのか盆栽のような針金まで用意しています。

自分でボンサイと言っていた

卓球台と道具

ITBから使わなくなった卓球台を寮の監督がもらってきて、ものを片付けた倉庫に据えおき卓球場にしています。
いつの間にか知らないおじさんたちも入り込み、真昼間に5,6名で雄たけびをあげながら日々熱戦を繰り広げています。暑いので上半身裸で汗だくでやっています。
どこの国も男は馬鹿でしょうがない存在ですね。

知らないおじさんは、シラット(インドネシアの伝統的な格闘技)の先生、ダンドゥット(インドネシアの演歌)の歌手、マッサージ師などです。要は昼に暇でぶらぶらしている職業の人たちということですね。

寮の監督は「これが俺の道具だ。」といって、おそらく中古で買ったであろう使い込んだラケットを見せてきました。トコペディア(インドネシアの楽天みたいな会社)のサイトで新品が60万ルピアで売られてます。
「マコト、お前も買ってきて参加しろ、ただし安いラケットはやめておけ、あれはNo goodだ。」といって、よく見る形状の赤いゴムがはってあるラケットを差し示してディスっていました。

卓球は寮のスタッフたちの健康と精神面の安定化に貢献していると思います。監督、ナイスジョブ!

3.購入を検討中のもの

免許証とモトクロスバイク

温泉巡りをするのに公共の交通機関がなく、しかも荒れ道でタクシーも使えないところが多そうです。
車をチャーターしてめぐるというのもありですが、距離的に1泊か2泊しないといけないので、運転手のコストや宿泊代を考えると1回につき3万円とか5万円とかかかりそうです。
それなら、中古でモトクロスバイクを買って、のんびりと出かける方が気兼ねなくいけますし、最後売却すればおそらく金銭的にもこちらの方がお得です。
ジャカルタはちょっと運転が怖いですが、バンドンはそこまで渋滞しているというわけではないですし、渋滞しているところにいかなきゃいいだけですからね。

モトクロスの購入は、寮のスタッフたちやクラスメイトにも相談したのですが、男たちは大興奮です。寮の監督はわたしが騙されないように、買うときは一緒についていくと言っていました。
有名な中古バイクサイトがあるらしく、一緒に調べたら1500万ルピア(14万円)~2000万ルピア(18万円)でよさそうな中古品が売られていました。

茶こしのついたボトル

現地の安い緑茶、ウーロン茶などの中国系の茶葉はお湯をそそいでしばらく放置し、茶葉がお湯を十分に吸って底に沈んでから上澄みを飲んでいきます。
現地の安い緑茶や紅茶は、茎が入っており、茎は沈まずに表面に浮いたままです。日本の茎茶のような茎じゃなく、ただの木の枝が入っている感じなんです。
わたしは口に入ってくる小枝を毎回取り除きながら飲むのですが、そのたびにちょっと嫌な気分になります。
一度、番茶にしてみようと思い、フライパンで現地の安い緑茶を炒め、その時に茎を適当に取り除いたこともあるのですが、それはそれで面倒なんですよね。

茶こしは150円くらいで購入済みです。

バスローブ

高級ホテルにいったら、クローゼットや風呂場にかかっていますよね、あれです。ミーハー気味なんですが、非常に優雅な感じがしてちょっと憧れがあります。
サッカーの三浦カズ選手が、お気に入りのバスローブを海外遠征に持っていく話を聞いて、やっぱりキングはこだわりが別格だなと思いました。

また、インドネシアの男子学生寮でバスローブというギャップがまた面白そうな気もしており、もし安いのがあれば買ってみたいなと思っています。今のところバンドンでは見かけていません。

4.過去のQOL改善グッズ

独身時代のシリコンバレー滞在時

:ふかふかの絨毯があるので、別に床でごろ寝でもいいのですが、たまたま畳を売っているのを見て購入し、畳の上でごろごろしてました。
自転車(ビアンキ):この投資のおかげで、ロードレースやトライアスロンに参加するようになり、交友関係も広がりました。
ハンモック:今は鳥取の蔵の中にしまわれていますが、ベランダにひっかけて、ぶらぶらと揺れながらビールを飲んで読書をするのが楽しみでした。

新婚のジャカルタ時代

ゆり椅子:昔からあこがれていたので、家具屋街に行って注文して作りました。気持ちよかったのですが、子供がうまれハイハイしているときに指をはさむと危ないとなり、封印されました。
:アメリカ時代に引き続き買いました。当時は、ジャカルタの畳は偽物でして、イ草は本物ですが、発泡スチロールにイ草を巻いてあるだけのタイプでした。それでも、大理石の床に横になるだけでなく、畳に横になるオプションがあるのは、最高でした。
餅つき機:これは日本から持っていきました。インドネシアはローカル米もそうですがローカルもち米が安く、我が家はローカルもち米をつかって餅パーティーをよくやっていました。アメリカでもよくやっていました。
家で手巻き寿司パーティーやりますよね。あの要領で、きな粉、からみ(大根おろしと醤油)、のり、砂糖醤油、納豆などを用意し、餅を食べやすい大きさに引きちぎっては好きな味付けで食べていました。
ささやかな贅沢で、満足度も高かったです。わたしは餅ずきなので、特にそうでした。

パン焼き機も兼用でして(どちらかといえば、パン焼き機に餅つき機能がついていた機種)、インドネシアはおいしいパンがあまりなかったので、あるとよかったです。バナナが安いのでバナナケーキとか作っていました。おいしかったですね。

アメリカ留学と研修時

重箱:これは現地で買ったというより日本から持っていたものですが、ポトラックパーティー、インターナショナルウィークと大活躍でした。
これに日本料理を入れて持っていくと、見た目からして本格的に見え、おいしそうになります。
子供の浴衣:日本の紹介をする場面が結構ありますので、そのたびに活躍していました。着てみたいという外国の子供たちもいますしね。
これも日本から持ち込みました。

以上となります。

振り返ってみて、リラックスできるものにお金をかける傾向があるなと思いました。畳、ハンモック、ゆり椅子、カフェイン摂取。

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