「抽象」と「具体」のあいだ
もう10年以上前になるけど、「冷静と情熱のあいだ」という映画があった。そこで、今回の記事はタイトルをマネたのだが、本文は映画と何のかかわりもない。
実は最近、僕がかかわる何人かの人にあてはまることなので、この記事を書くことにした。
まずはこの会話を見て欲しい!
Aさん:お腹が空いたなぁ。ご飯が食べたい。
Bさん:じゃあ、ご飯炊けば?
Aさん:ご飯はどうやって炊けばいいの?
さて、あなたがBさんだったら、何と答えるだろうか。
「えっ!そんなことも知らないの?」と相手をバカにしたり、「そんなの自分で考えろ!いちいち説明させるな」と突き放したりするか。
それとも「お米を計量カップで◯合測り、それを炊飯器に入れたら、水でとぐ。お米をといだら、炊飯器のスイッチを入れて炊飯ボタンを押せば炊けるよ」とていねいに説明するか。
実をいうと、会話例のAさんのように、抽象的な表現で具体的な部分まで理解できない人は少なくない。
とはいえ、あなたがAさんタイプなら、自分と同じような人は多いから問題ないと思わず今すぐ改めた方がいい。
なぜなら、具体的な部分まで説明されないとわからない人は、残念ながら人生で損をすることが多いからだ。
実際に、家族や恋人でもない限り、抽象表現を具体表現で説明してくれる人は少ない。もちろん、先生と呼ばれる人はいるが、その手の人に教わればそれなりにお金がかかる。お金が払える人は良いが、払えない人はいつまで経ってもわからないままだ。
これは、仕事や買い物、デートでも同じことである。
木を見て森を見ない(あるいは見えない)と、本質を見誤り(見極められず)失敗する可能性は高いのだ。
Aさんタイプのあなたは、わからないものはわからないのだからしょうがない!と思うかもしれない。しかし、それではいつまで経っても、陽の当たらない人生を歩むことになるだろう。
では一体どうすれば良いか?
まずは想像力を働かせることだ!目の前の出来事(具体的なこと)から考えられることを複数イメージしてみよう。
例えば、テレビで連日のように芸能ゴシップが流れたら、なぜこの人はこんなに叩かれるのか?と考えると、その放送の真実が見えてくる。
この場合の真実は、炎上による売名行為や重要な政治ネタから世間の目をごまかすといったものだ。
今度は抽象的な表現から、その中に含まれることを考えよう。
例えば、ネット集客と言ったら、それにはたくさんのツールが連想できるよね。SNSブランディング、SEOブログ、アドワーズ広告・・・というように。
こうして、抽象表現に対しては、それに含まれる具体表現を!具体表現に対しては、その本質となる抽象表現をイメージするのだ。
これができると、人とのコミュニケーションで苦労がなくなる。
もう少し掘り下げて考えてみよう。
あなたはレストランで店長として働いているとする。そこで、バイトのウェイトレスが思うように動いてくれない。
あなたは店長としてウェイトレスにどんな言葉をかけるだろうか。頭ごなしに叱るか?もしくはやさしく行動を促すか?
ちなみに、これはマネジメント的にどちらも正解ではない。
そもそも店長とバイトのウェイトレスではやる仕事の量や立場が違う。そのため、店長の立場でバイトのウェイトレスに発言したら、バイトのウェイトレスは理解できなかったり、反発したりする。
だから、この場合は、同じバイトのウェイトレスの気持ちになって言葉をかけるのが正解だ。
逆に、あなたがバイトのウェイトレスだとしたら、あなたは店長の仕事や立場を理解することが必要だ。そうすれば、店長から言われたことに対し、これは◯◯のことだな!と店長の意図をくみ取って動くことができる。
このように、あなたがどんな立場でも、抽象表現と具体表現は両方理解する必要がある。
ただ、これは理解というより、想像を働かせることだ。想像を働かせるとは、思考しているということなので、前頭前野が働いていれば何の問題もない。
前頭前野はリラックスしているとき正常に働き、感情が優位なときは働きが鈍る。なので、まずは脳をリラックスさせることが大切だ。
話を戻すと、つまるところ、抽象と具体のあいだを埋めることであなたの人生は上手くということだ。そして、そのためには、多読やディベートが最も有効といえるだろう。
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