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コロナ世界で需要のない広告を打つなら無言でいたほうが賢い

2月下旬頃から生活環境がガラリと変わった私達。

店も次々と閉まり、友人とも会わなくなり…職を失った人も、給料がお皿をぶん投げて割りたいほどに下がった方も
鬱病になった方も、精神の病が悪化した方…
趣味も娯楽も気晴らしの手段もなくなり、心が荒み、親しい人と仲違いした方…

みんながストレスを抱えていると思います。
4月上旬ごろまでであればまだ、ストレスや怒りも感じず過ごしていた方もいたかもしれません。
面倒な人との関わりを堂々と避けることができたりと、利点のほうが多く思えていたかもしれません。

でも、流石にこの今になってもノーストレスだという人、不安や不便さを感じない人など、いないに等しいのではないでしょうか。

生活と時世の急激な変化に伴い、人々の価値観の変化も少なからず起きていると思います。
というよりは、起きないほうがおかしいですよね。
なぜなら「(収束後であれ)未来がかなり不透明である」という唯一の確かな事実が、私達の目の前にそびえ立っているのですから。

かくいう私も、価値観や、目に映るものに対しての感じ方が大きく変わったことを日々感じ、新たな発見に驚きながら過ごしている一人です。

そんな中で、いくつかの広告やマーケティングに対し、かなりの不快感・拒否感・生理的嫌悪感が自分の中に生まれていたことに気づいたので、広告やマーケティングの記事を書くに至りました。

さて、本題に入ります(前置きもとても本題に関係することなのでどうかお許しを)

noteをはじめたばかりなのに、自信過剰に自分語りをするのは美意識にそぐわないのですが、説明のために書かせていただきますと、私は旅行が大好きでした。
コロナ世界になり「もう年単位で自由に旅行などは出来ないだろう」と、私や人々が悟った時期からわりと時間が経っていたにもかかわらず、Twitterにて誰かの旅行記本の宣伝が最近されていたのを見かけたのです。(紹介だったかもしれませんが、まともに見ていないので覚えていません)

正直に申し上げます。その宣伝を見た私は胃が痛くなり、胃酸が少し逆流するほどの嫌悪感を覚えました。
スマートフォンから顔をそむけ、ページを切り替えて端末を裏返し、出来るだけ遠くに放り出しました。
「人類は旅行をしたくてもできないのに、よく旅行記の広告なんか出せるな、宣伝した方は頭が少しずれているのかしら?」
そんなことを思ってしまうほどに忌避感がありました。

それからまた、数日経ったある日のこと。
ハイブランドの洋服の宣伝広告が、週刊文春に載っていました。
私達は気軽に楽しく出かける場所もありません。営業していないのですから。
友人とも会えません。恋人と会えない人もいるでしょう。イベントもありません。
それではお洒落をしても虚しいだけですし、みんな貧困に喘いでいるのです。

今人類に需要のないハイブランドの衣服や鞄の宣伝広告を目にし、私の中でそのブランドへの価値が地の底まで落ちました。
頭が悪い、汚らわしいとさえ思ったほどです。

コロナ世界になってからというもの、私は一度もおしゃれをしている人を見たことがありません。
荒廃した自室から適当に拾ったような、動きやすい服を着ているような人ばかりになりました。
若く、髪色も派手な人々でさえも同様です。
日本屈指のお洒落な街でさえ、ホームレスと言われれば信じてしまうほどの衣服で、若い女性も過ごしています。

家賃も物価も高く、人々のプライドも高い、そんな地域に住んでいる私が
粗末な服を着ている人、もしくはお洒落もへったくれもない服装の人しか見かけないので、貧困のひどい地域などに限ったことではない現実であるのは確かだと存じます。

駅には、旅行の宣伝ポスターがありました。
破り捨てろよ!と心の中で呪詛を吐きながら、心が更に荒廃していくのを感じました。
人類みな混乱し、忙しく、余裕がないのは理解していますが、
旅行なんて年単位で不可能なものの広告の貼りっぱなしに気づいたならば担当者が速攻剥がすか、破り捨てるべきです。商品の価値を保ち、企業のイメージを落としたくないのであれば。

勿論旅行キャンペーン?へのイメージも私の中で地の底に落ちました。

企業って、どこもかしこもブランディング、ブランディングと必死でしたよね。

これでブランディングですか?
これがブランディングですか?

人類がやりたくても出来なくなってしまった旅行や
悲しいことにコロナ世界で必要ではなくなってしまったものの宣伝をしたり、広告をうつことは
マイナスイメージにしか繋がらないと思います。
(というか、コロナ世界になって気付かされました)

企業さんが全て悪いわけではありません。わかっています。
でも、売りたいなら、企業イメージを守りたいなら、今は人類に需要のない広告など打たずに、
ひっそり子会社でも作るか何かして、別の事業に今は取り組んだらいかがでしょうか。
私なら絶対にそうします。
そういうことをしている会社はごまんとあります(勤務していた会社もポンポン子会社作っては色々やってました)

いま人類全体に需要のない商品の広告を見ると本当に白けます。
黙って広告など一切打たないほうが、絶対に美しいブランドイメージが保たれると、私は強く思います。

広告掲載を決定し、実際に掲載されるまでに時間がかかるだろうことも予測くらいできます。
でも「週刊文春」で表紙を開いたらすぐにお高めの服飾ブランドの広告が出るのって、如何なものでしょうか。
週刊ですよね。

27歳専門卒のおバカ女でも考えるマーケティングのこと、
おこがましいかもしれませんが、もっときちんと考えるのが企業様の身のためだと存じます。

成人まではわりと裕福な家庭で育ちましたし、個人事業で稼ぐ手段も大きな仕事の依頼も今あるような人間ですが、
私もコロナ世界に疲弊しきり、布団から動けず体力も減り、申請すれば入る自分の稼ぎ〇〇万円すら申請ができず放置し(政府のはした金とは全く別です)
残金が今なんと500円です(まさかの事実!)
人々の貧困は深刻で、ウイルス関係なく健康も精神も害しています。
人々には今、出来ないことばかりなのです。
ですから

企業の頭の悪さを見ると心底うんざりします。

そしておそらく、きっと少数ではないこの違和感、嫌悪感を
どうか世の中の企業様や事業主様には参考にしていただけたらと、僭越ながら思ってしまうのでした。

サポートありがとうございます。お金は愛でもあると思いますので、もし投げるときは楽しく投げていただけると幸いです。何に使ったかは多分記事にします。