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「バロック美術」を読みルーベンスの2枚の絵をみたくなった

じっくり2度読みました。カラー写真もふんだんにあり、バロック美術を俯瞰的かつ詳細に解説した新書です。
日本ではなかなか鑑賞することができない宗教絵画について理解を深めることができる良書です。
特に印象的だったのは著者の研究テーマの1つのイタリアのカラヴァッジョでした。本を読んでいるうちにイタリアに行き、思う存分バロック美術に浸りたいと思いましたが、それ以上にバロック美術の傑作のルーベンスの2枚の絵画を見たくなりました。

バロック美術 宮下規久朗 中公新書

ルーベンスはベルギーのアントワープで活躍した画家ですが、外交官でもありました。工房をもって職人を使って多くの大作を制作しました。
ある一定の年齢以上の人にとっては、ルーベンスといえばあのアニメを思い浮かべることでしょう。
そうです、フランダースの犬。
ネロが見たかったルーベンスの作品がアントワープの大聖堂にあり、日本人が訪れています。

大聖堂とルーベンスの像

アントワープの大聖堂は欧州駐在中に絶対に行きたい場所でした。
最終回でネロは雪が降る中アントワープの大聖堂でルーベンスの作品を見ることができます。
「カーテンが開いている。とうとう、とうとう僕は見たんだ。なんて素晴らしいんだろう」
「パトラッシュ、僕は見たんだよ、一番見たかったルーベンスの2枚の絵を。だから僕は今すごく幸せなんだよ」
アニメはアマゾンプライムで見ることができます。

キリスト昇架 2012年訪問時
キリスト降架 2012年訪問時

子供心にもなんて可哀想な話だろうと思ったものですが、その大聖堂には日本人向けの解説書もありました。
なぜか、現地の人にはこの物語が知られておらず、ベルギー人の同僚たちも日本人が訪れることを不思議がっていました。

広場にあった日本語
大聖堂のショップにて

2012年の春に訪れた時には、車でさまよってアントワープ郊外のホーボーケンというところにあるネロとパトラッシュの像を見に行きました。

アントワープ近郊にあるネロとパトラッシュの像

大聖堂には2014年のクリスマスの時に再訪しました。前回と違って、寒くて暗い季節でした。そのせいか、荘厳な感じがしました。

キリスト昇架 2014年訪問時
キリスト降架 2014年訪問時
祭壇
クリスマスマーケットとルーベンスの像と大聖堂

日本では西洋宗教画を鑑賞できる機会がほとんどありませんが、「バロック美術」を読んで、冬にヨーロッパの美術館巡りをしたい、そしてアントワープを再訪したいと、と思いました。


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