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まさに日本の宝ものの数々 東京国立博物館の国宝展


春先から楽しみにしていた東京国立博物館の国宝展に行きました。いつもの朝一のスロットではなく、10:30ー11:30の時間帯でしたが、9:30には入って常設展を見てから国宝展が展示されている平成館に向かいました。
常設展は定期的に入れ替えがありますし、展示物が多いので見応えありますが、じっくり鑑賞していると国宝展の時間帯に間に合わなくなってしまうので、途中で切り上げました。いつでも来ることが出来る年2500円の国立博物館メンバーズパス(4館共通)はほんとうにお得な制度です。
お勧めします。


まずは常設展へ

トーハクが所蔵する国宝のすべてが展示されるという特別展なので随分混んでいました。10:30直後には平治物語絵巻の前には長い列が出来ていましたし、古今和歌集(元永本)の前はまさしく黒山のひとだかりでした。
私は、たいてい展示室を2,3周しますが、1時間刻みの時間制のおかげで2周目には人が少なくなり、長谷川等伯の松林図屏風、雪舟の破墨山水図もじっくり、ゆっくり鑑賞することができました。次の時間帯の11:30にはまた人、人、人になってしまいましたが。

松林図屏風の印象を文字で表現する知識がないのですが、国宝=記憶に残る作品、と思わせる作品です。記憶の中の残像はまだ消えていません。

平治物語絵巻の緻密な描写からは当時の戦や武士を知ることができますが、鎌倉時代に制作されたものとは思えない鮮明な色彩に驚嘆しました。和紙に描かれ、それが巻かれているから色落ちしないのだろうか、版画も額装しないで和紙に挟んでおいたほうがいいのだろか、などと疑問が湧いてきました。
それはともかく、ストーリーを紙芝居形式ではなく、右から左に流れていく形式は絵巻物ならではの表現手法で、西洋絵画にはないのではないでしょうか。

展示物は、絵画、書跡、だけでなく刀剣もあり、ここには沢山の女性が鑑賞していました。常設展の刀剣コーナーも女性が多いのですが、これが世に言う刀剣女子なのか、と、ネットなどの情報で知っていたものの実物を見たときのような気分になりました。

今回の展覧会で一番見たかったのは古今和歌集です。2周目の時には人が少なくなり作品の近くでじっくり観ることができました。流れるような文字はとても美しく、これぞ国の宝物だと思います。

撮影可能な金剛力士立像

国宝が展示されている平成館の1Fには過去の展覧会のポスターが展示されていました。またいつか開催してほしい企画もあり、150年のトーハクの歴史とは別に、その時々の企画の背景・世相のようなものが伝わってきます。
これだけの宝物があること、また保存されていることをもっと海外に発信した方がいいと思いました。仏像や刀剣は海外で広く知られていますが、絵画も浮世絵以外に至宝の作品があることを海外の人達に知ってもらいたいと思います。

トーハクが開催してきた企画展のポスター①
トーハクが開催してきた企画展のポスター②


トーハクが開催してきた企画展のポスター③

博物館、美術館で鑑賞した後は甘味でエネルギー補給するのが常ですが、今回はランチタイムになってしまったので、東京都美術館の精養軒に行きました。精養軒といえば洋食ですが、ここには海苔で有名な山本山の海苔をちりばめた海苔弁があります。
海苔弁と豚汁。精養軒の隠れた人気メニューだと勝手に思っていますが、日本の宝物を見た後は、やはり和食です。

海苔弁


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