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ルビコン川を渡る

何か後戻りできない重大な決断をするとき、「ルビコン川を渡る」と言います。

ローマ帝国時代、ルビコン川がローマ帝国のイタリア本土の北限、属州ガリアとの境界線でした。軍を率いてこの川を越えることは反逆とみなされていました。
紀元前49年、ユリウス・カエサルが元老院の命令に背き、軍を率いてこの川を渡ったことに由来します。この時カエサルは「賽は投げられた」という有名な言葉を言ったと言われています。

このルビコン川がどの川なのかについては議論があり、これがルビコン川だ、という川が公式には特定されていません。

私は、その1つ、地元の人がこれがルビコン川だと言っている川に行ってみました。ぜひ行ってみたかったのです。2015年の夏のことでした。

宿泊していたヴェローナから高速道路を使って車でラヴェンナに立ち寄り、ラヴェンナから1時間くらいのところにありました。イタリアの高速道路はドイツと違って制限速度があります。道も広くはありません。ヴェローナから真っ直ぐに行くと250キロくらいです。
日本のガイドブックには載っていませんでしたから、ナビにルビコン川がある町を入力し、とにかくその町に付近に行くことにしました。サヴィニャーノ・スル・ルビコーネという自治体にある小さな町です。

町に着くと、google mapでそれらしき場所、ルビコン川と橋が交差しているところたどり着きました。ルビコン川と橋、橋のたもとにはカエサルの像が建っている場所を探して、勘を頼りに探しました。川沿いにお年寄りが座っていて、聞いてもいないのに「あれだよ」と指さしたところにカエサルの像が建っていました。地元の商工会が建てたそうです。

観光客はだれもいません。私だけでしたから、あっちに行ったりこっちに行ったり、ガリア方面から、ローマ方面から、橋を渡ったり、、、。
念願の場所を見つけることができ、時間をかけてきた甲斐があったなあ、と感慨にふけりました。
ヴェローナに戻らないといけないので、30分ほど滞在してガリア方面に戻りました。

紹介した場所は、Google mapでRoman bridge over the Rubiconを入力するとその場所が分かります。

次回は、カノッサの屈辱のカノッサ城に行ってみたいものです。

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