いっぺいちゃん

mil代表坂本一平。「メイドインローカル」サイトを運営。ローカルの歴史や伝統、地場産業…

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mil代表坂本一平。「メイドインローカル」サイトを運営。ローカルの歴史や伝統、地場産業や県民性などが基礎となった製品にまつわる「ストーリー」とともにメイドインローカル製品を紹介・販売。https://madeinlocal.shop-pro.jp/ 大阪検定準1級/岡山検定博士

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  • メイドインローカル ストーリーズ

    made in local onlineshopで扱うメイドインローカル製品たちのそれぞれのストーリー

最近の記事

19.メイドインローカルストーリー#10  メイドイン大阪岸和田/(株)留河 『順番待ちのできる「ねこねぐら」』

■保護猫カフェ「ねこんチ」協力。   気が付けば「順番待ち」になっていました。 「ねこねぐら」の開発には欠かせない協力者が存在します。 「ねこねぐら」の試作品を置いてもらったのは、岸和田の隣町、泉大津の保護猫カフェ「ねこんチ」でした。 出来上がった試作品を持ち込んで、 「しばらく置いてみてください」 とお願いしました。 そして、1か月。 「ねこんチ」を運営する室山ひとみさんはニコニコしながらこう言いました。 「もうこの子、クロっていうねんけどね、これはもう自分のもんや

    • 18.大阪人に「大阪のおいしい串カツ屋に連れてって」とは言わないで

      大阪以外の地にも、いや、関東にまでも、いまや「串カツ」は広がっているようです。 「串カツ田中」は【二度付け禁止】の「串カツ」を広めた功労者でしょう。 東京で、大阪人の僕と、東京人の友人が「串カツ」を話題にした際の話。 いわば「あるある」なのだが、 僕「串カツ屋みたいな店、このへんにないの?」 友人「串揚げ屋さんあるよ」 僕「おお、いいねぇ、ちらりと引っ掛けよ」 友人「カウンターだけの店だから、混んでるかもしれないね」 僕「ええやん、ええやん。雰囲気あるやん。右肩入れて、

      • 17.大阪人に「大阪のおいしいお好み焼き屋に連れてって」とは言わないで

        近畿圏以外の方、大阪といえば「お好み焼き・たこ焼き」とお思いだと思います。 それは、それでいいです。 問題はあなたが大阪にやってきて、「大阪人に『大阪のおいしいお好み焼き屋に連れてって』とお願いすること」なのです。 特にその発言を大阪の中心地、梅田・難波では特に、です。 別に、その発言がタブーだと言ってはいません。 その発言をしたからと言って、道頓堀から「妖怪ドウトーン」がずぶ濡れの状態で現れて、 あなたをカーネルサンダースのように真っ白に塗ってから道頓堀川に引きずり

        • 16.メイドインローカルストーリー#9 メイドイン山形米沢/(株)ニューテックシンセイ「もくロック」 のストーリー 『森をこの手で』

           「もくロック」はニューテックシンセイのある思いから始まった。  最初にお伝えした通り、山形県米沢市にニューテックシンセイは所在する。  米沢市が位置する置賜(おきたま)地方は緑豊かな山形県南部の内陸部にある。  米沢の会社だからこそできること、  米沢で育った会社だからこそできる恩返し、  それは何かと考えると、  米沢の緑、に行き着いた。  米沢は360度山に囲まれている。  その山々はさまざまな木々に覆われている。  もくクロックは主にそれらの木々から得られた、チ

        19.メイドインローカルストーリー#10  メイドイン大阪岸和田/(株)留河 『順番待ちのできる「ねこねぐら」』

        • 18.大阪人に「大阪のおいしい串カツ屋に連れてって」とは言わないで

        • 17.大阪人に「大阪のおいしいお好み焼き屋に連れてって」とは言わないで

        • 16.メイドインローカルストーリー#9 メイドイン山形米沢/(株)ニューテックシンセイ「もくロック」 のストーリー 『森をこの手で』

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          10本

        記事

          15.ミドー・マッスル・ライン

          そもそも、地名や駅名はその地域の文化やしきたりを知っているからこそ、ある条件があって表現されている、ということがわかるので、今回のニュースは単に 「自動翻訳ソフトで訳して、ちゃんとチェックができてませんでした」 という話だけでもないのかな、と。 大阪都市部の道の名前にはある「決まり」がある。 大阪都市部はいわゆる「碁盤の目」での都市計画がなされている。 そこで、 南北の道の多くを「筋」 東西の道の多くが「通り」 という。 そして、大阪は「八百八橋」と言われる「橋」の町。

          15.ミドー・マッスル・ライン

          14.大阪の難読地名をいくつか。で、大阪人でないアナタも地元についてちょっと思い出してもらえたら。

          日本は漢字の国だ。 漢字は中国から伝来したものであるから、 日本オリジナルではない、といえばそうかもしれない。 だが、 漢字がやってくる前の日本には 言語がなかったか、というとそんなわけはない。 文献を調べたわけではないが、 入ってきた漢字を当時のオリジン日本語に うまく当てはめて言語化したのはまちがいなかろう。 そして千年以上の時を経ることで 日本オリジナルの漢字も数多く生まれた。 有名かどうかはわからないが、 調べなくても頭に浮かんだのは 「働」、「峠」。 調べてみ

          14.大阪の難読地名をいくつか。で、大阪人でないアナタも地元についてちょっと思い出してもらえたら。

          13.メイドインローカルストーリー#8 メイドイン名古屋桶狭間/(株)アコモ「Etuby」AQUA SERIES ビジネスバッグ のストーリー 『ハードボイルド御用達』

          カバンは男の武器庫である。 アタッシュケースからライフルを取り出すあのスナイパーに憧れはないか? 最新鋭の武器をスマートにブリーフケースから取り出すあのエージェントに憧れはないか? 一言に武器、と言っても、ビジネスパーソンにとっては様々なカタチがある。 パソコンは当然のこと、タブレットしかり、手帳だって、もちろんボールペンだって。 武器はいざと言うときに使えないと意味はない。 プロフェッショナルとしてのビジネスパーソンの武器を格納するケースは、 ビジネスという戦場のそれぞ

          13.メイドインローカルストーリー#8 メイドイン名古屋桶狭間/(株)アコモ「Etuby」AQUA SERIES ビジネスバッグ のストーリー 『ハードボイルド御用達』

          12.メイドインローカルストーリー#7 メイドイン福井小浜/カワイ(株)「にっぽん伝統色箸」 のストーリー      『お箸と漢字の国の人だからこそ』

          「常盤緑」という色をご存じだろうか。 そう「みどりいろ」である。 ただ、この「常盤緑」はただのみどりではない。 「常盤」とは永久に変わらない、ということを指す。 この常盤緑は、日本の山にある冬でも緑の葉を保つ、 「常緑樹の緑」の葉の色である。 「山吹色」という色は当然知らぬ人はまずいないだろう。 いわゆる「オレンジ色」とお思いの人もいるかもしれない。 ただ、この「山吹色」は果物のオレンジの色ではない。 「山吹」とは日本の山にちらほらと見られる 「ヤマブキの花」の色である

          12.メイドインローカルストーリー#7 メイドイン福井小浜/カワイ(株)「にっぽん伝統色箸」 のストーリー      『お箸と漢字の国の人だからこそ』

          11.メイドインローカルストーリー#6 メイドイン大阪堺/(株)梅栄堂 線香「IMAGINEシリーズ」 のストーリー      『「香りを聞く」こと』

          線香は古くから日本の生活に浸透しています。 戦国時代、堺の商人であった、小西行長の父親が朝鮮からその製造技術を持ち帰ったといいます。 小西行長というと、太閤秀吉幕下きっての戦国武将です。 秀吉の朝鮮遠征で加藤清正とともに名を挙げた、関ヶ原合戦で石田三成率いる西軍で奮闘するも捕縛された、というのは 戦国時代好きならご存じのことでしょう。 ただ、出自が「堺の商人」だったということも付け加えて彼を語れる人はよっぽどの戦国時代好きなのではないでしょうか。 歴史の話がしたいわけでは

          11.メイドインローカルストーリー#6 メイドイン大阪堺/(株)梅栄堂 線香「IMAGINEシリーズ」 のストーリー      『「香りを聞く」こと』

          10.メイドインローカルストーリー#5 メイドイン奈良広陵町/昌和莫大小(株) OLENO HADASHI(はだし靴下) のストーリー      『この大地を感じろ、呼び覚ませ、俺の中のニンゲンを』

          OLENO HADASHIシリーズは靴下である。 ただし、普通の靴下ではない。 靴を履かない靴下である。 そもそも、「靴下」というのだから、「靴」を履かないなら「靴下じゃない」ではないか! そんな指摘は置いといて。 「はだし靴下」の開発は、最初からスポーツギアとして開発がスタートしたものではない。 子供たちの健全な発育促進や健康を願い開発がスタートしたものである。 人類は多くの進化を経て今の繁栄に至る。 樹上生活だった類人猿が太古の大地に降り立ち、二足歩行を開始する。

          10.メイドインローカルストーリー#5 メイドイン奈良広陵町/昌和莫大小(株) OLENO HADASHI(はだし靴下) のストーリー      『この大地を感じろ、呼び覚ませ、俺の中のニンゲンを』

          9.新年を迎えて

          松の内は明けましたが、あえて。 あけましておめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 思えば昨年10月、「メイドインローカルオンラインショップ」に立ち上げ、 いや、もっとさかのぼって 昨年5月に20年余り勤めた会社を辞めて、「メイドインローカル」で商売してみようと一念発起して、 2018年後半は激動、というより激変であったと振り返る。 そして昨年の正月は、 「今年の目標」すら立てていなかったことを思い起こす。 まさかほんとに会社を辞めて商売を始めるな

          9.新年を迎えて

          8.メイドインローカルストーリー#4 メイドイン富山高岡/北陸アルミニウム(株) TreaTray(トリートレイ)のストーリー        『浅いお皿の深い愛』

          富山の工業製品といえば、アルミ。 アルミといえば富山。 業界のひとならなおさら、業界じゃなくてもそういえば聞いたことがあるのでは。 アルミ製品は私たちの生活に欠かせないものです。 きらきらぴかぴかしたアルミばかりがアルミではなく、 日常にさりげなく浸透しているのです。 鍋だって、サッシ窓だって。見回せばそこにアルミがアルのです。 そんなアルミといえば、の地で、ある女性の思いからトリートレイは生まれました。 生みの親は、北陸アルミニウムのいち女性社員で、ママでデザイナーです

          8.メイドインローカルストーリー#4 メイドイン富山高岡/北陸アルミニウム(株) TreaTray(トリートレイ)のストーリー        『浅いお皿の深い愛』

          7.メイドインローカルストーリー#3 メイドイン大阪吹田/株式会社T.W.C 360度回転歯ブラシ「コロコロブラシ」のストーリー 『「発明家」富山秀夫(敬称略)のクレイジージャーニー』

          「クレイジー」という言葉を耳にすると普通はネガティブなイメージだろう。 しかし、若者の間では、「クレイジー」は「超カッコイイ!」という意味で使われる。 「クレイジー」なやつとは、「振り切ったやつ」、つまり、何かに没頭し、突き詰め、 そしてやりきったやつ、ということだ。 そう、「やりきったやつ」は「超カッコイイ!」ではないか! ここに登場する『発明家』富山秀夫は、まさに「超カッコイイオッサン」である。 そして、やりきったやつ、がクレイジーと言ったが、 富山秀夫はまだやりきっ

          7.メイドインローカルストーリー#3 メイドイン大阪吹田/株式会社T.W.C 360度回転歯ブラシ「コロコロブラシ」のストーリー 『「発明家」富山秀夫(敬称略)のクレイジージャーニー』

          6.大阪には少なくとも4つの方言がある、みたい。で、地方の誇りの話。

          大阪は日本で2番目に面積が小さい。 それも、2番目になったのは最近、といっていい。 関空ができたからだ。 関空のぶんの面積が増えたから、それまで2番目に小さかった香川県を抜いてしまったらしい。 たぶん、北海道の人が聞いたら、 どんぐりどころかゴマの背比べじゃないの? と思われるだろう。 もちろん、そのとおり。それでいいですとも。 でもこの小さな自治体にも少なくとも4つの方言があるようだ。 ひとつは、大阪市民が使う「なにわ弁」。 ひとつは、京阪間、つまり北摂圏の人たちが使

          6.大阪には少なくとも4つの方言がある、みたい。で、地方の誇りの話。

          5.「メイドインローカル」に思いがいたるまで

          僕がなぜ「メイドインローカル」に思いがいたったのか。 単に、面白そう、とか、地方創生が流行っているから、とかではない。 当然、近年のインバウンド観光客の盛り上がりや、2020年の東京五輪、 さらには大阪万博(現時点では開催は決定していないが)、カジノ法案、 といった「インバウンド」の需要は魅力的だと思う。 そのためか、 「メイドインローカル」の話をすると、多くの人が 「ターゲットは外国人?」とか「中国語のサイトにしたほうがいいよ」と 口々に言う。 それは当然のことだし、将

          5.「メイドインローカル」に思いがいたるまで

          4.メイドインローカルストーリー#2 メイドイン福井小浜/株式会社イシダ 塗箸「一双」のストーリー 『箸は主役じゃないけれど』

          箸は二本で一膳、となる。 人も二人で一組の夫婦となる。 箸はよく、結婚祝いをはじめとした、贈り物に用いられてきた。 縁起がいいからだ。 夫婦のたとえを引けば、当然結婚祝いである。 ほかにも、縁起のいいことが想起できる。 食べ物と箸は切っても切れない縁がある。 なので、「食いっぱぐれがない」というので就職祝いなど、門出に。 箸は断面は円であるが、先に行くにしたがって細くなるため、 食卓を転がってもくるりと扇形に回ることから、 「落ちない」ということで合格祈願にも。 もちろ

          4.メイドインローカルストーリー#2 メイドイン福井小浜/株式会社イシダ 塗箸「一双」のストーリー 『箸は主役じゃないけれど』