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修学旅行のお願い

養護教諭は毎年修学旅行や宿泊行事を引率する。

子どもたちにとっては学校生活の中で大きな思い出になる行事だが、実は教員側の負担は大きい。
担任や学年部は1〜2年前から準備を始めるし、当日は文字通り体力勝負だ。
それでも子どもたちの笑顔や成長のために頑張るのだが、ちょっとした思いやりで変わることもあるかもしれない。

この記事の読み手がどのような層かはわからないので、全方位に向けてお願いしたいことを記事にする。(つまりは愚痴である。)



子どもたちへ:部屋では静かにお過ごしください。

友達と夜遅くまで話していたい気持ちはとてもわかります。旅の醍醐味でもありますし、その時間を一番楽しみにしている子も多いです。
ですが、興奮して大声や奇声を発したり、夜遅く(私の感覚では23時以降)まで起きていたりするのは困ります。
マナーの面からも言えますが、寝たい子が眠れる環境を作ってほしいです。
宿泊行事における体調不良の原因の多くは寝不足です。寝不足は体力回復だけでなく、苛立ちから対人トラブルに発展したり、自律神経の乱れから食欲不振にも繋がります。予防できるものは予防をしていきましょう。
あなたはタフかもしれませんが、一日活動して疲れている子も多いのです。

そして騒いでいると教員側も指導のため眠れません。どうか寝かせてください。お願いします。


保護者へ:心配ごとは早めに相談をお願いします。

アレルギーこと、持病のこと、体質や特性のこと。「去年の担任に伝えておいたから」
「事前調査表に書いておいたから」
それを見て学校側から声掛けができればいいのですが、本人や保護者の不安感とのズレはどうしても生まれるので、早めに直接の連絡(電話または面談)をお勧めします。

具体的にどのような配慮が必要か。
その配慮が実際可能かどうか、学年の先生たちとの情報共有や分担が必要になることもあるからです。

そして学校に求める分、家庭にもお願いすることが大きくなります。何故ならば、引率者数に限りがあるからです。
例えば薬の管理では、一回に飲む薬を小袋に分け、日付を記載して準備していただくこともあります。
持病によっては保護者の同伴をお願いすることもあります。

学校側も都度気をつけてはいますし、勤めて20年近く経った今まで大きな事故・傷病には遭遇していません。
でも私はいつ何が起きても不思議ではないなと思っています。今までがたまたま幸運なだけです。


教員へ:夜の打ち合わせ、やめませんか?

昔は旅行会社の接待?の関係で、子どもたちが就寝してから会議という流れだと思うのですが(知らないけど)、今はもうほぼ見かけなくなりました。

班長会は夕ご飯の時のときにして、そのあと職員が集まるでいいじゃないでしょうか。
子どもがいるとできない話もあるかもしれませんが、それは場所を変えることで可能なのではないでしょうか。

部屋を見回り、打ち合わせをして、また部屋を見回る…なんてことをしていると、簡単に日付超えるんです。そしてそのあとお風呂に入って眠るんです。朝も早いんです。せめて勤務時間内に打ち合わせしたいなって思ってます。

あと時間調整を確実にとれるように、管理職は調整をお願いします。学校から追い出すつもりでお願いします。
時間調整のある日に部活やテスト作成、成績処理させてはダメです。真面目な先生は休めません。誰かが仕事をすると、周りも休みにくくなるんです。




いろいろ書きましたが、子どもの良さや成長がたくさん見られるので、宿泊行事の教育的価値は高いと私は思っています。

ただ負担も責任も大きいので、なんとかもう少し楽にならないかなと思っている次第です。
朝5時過ぎ〜夜23時過ぎまで、ほぼ休憩なく数日過ごす...…この先やっていけるか、不安で仕方ありません。


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