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桃鉄から忖度を学ぶ

突然だが友情破壊ゲームといったら何を思い浮かぶだろうか。

・ボンバーマン
・ストリートファイター2
・マリオカート

そして桃太郎電鉄、通称桃鉄。

今回は小学生時代にこのゲームから得た、人間関係の難しさと折り合いの付け方について記していく。

桃鉄 どんなゲーム?
日本全国をすごろくに見立て、サイコロで出た目の数だけ進む。
止まったマスやイベントで得た金額を元手に、各駅で物件を買収。資産を増やして資産総額を競うゲームである。
単純に思えるかもしれないが、資産を減らす貧乏神や、戦況を変えるカードの存在が戦略を幅広くさせている。

桃鉄の思い出

当時小学5年生だった私の家に、友達2人がきた。
Aさんはゲームが割と好きな桃鉄経験者。
Bさんはゲームはそこそこ、桃鉄未経験者。
なお、私は攻略本愛読者のガチ勢である。

Bさんに簡単な操作やルールの説明をし、早速遊び始める。
時折友達にアドバイスをしながら、平和に遊んでいた。

最初は。


カードが使えない問題

ところで桃鉄には大きく2種類のカードがある。
1つは自分を有利にさせるカード。
コマを進めるためのサイコロを増やしたり、お金を増やす類いのものだ。

もう1つは相手の邪魔をするカード。
サイコロの出目を少なくしたり、相手がもつカードを奪ったり、相手のお金を奪ったりする。
そういった妨害を防ぐカードもあるのだが、カードをもつ枚数には限りがあり、所持しておくか悩むところ。

その問題のカードを運良く手に入れ、しめしめ使おうと思ったときにAさんの一言。

「え?使うの?ありえなくない?」

…私にはわかる。
笑ってはいるけど、本当にやったらマジ切れされることを。
かといって超初心者のBさんにカードを使うことも気が引ける。そんなことをしたらもう二度と一緒に桃鉄で遊んでくれなくなるかもしれない。


私は妨害カードを捨てた。


貧乏神をつけられない問題

桃鉄では目的地に到着すると報奨金が手に入る。
と、同時に目的地から1番遠いプレイヤーには貧乏神がつく。貧乏神は資産をガンガン減らす。
そして、その貧乏神は相手のコマに重なるとうつすことができる。

だからカードでサイコロを増やして、擦りつけて一気に離れる戦法が基本となる。
基本的には私とAさんでやり合うようにしていたが、偶然Bさんについてしまったところ、

なんとBさんが泣いてしまった。

そんなゲームで、しかも負けたわけでもないのに泣くんじゃないよと思ったが、口にできるほど嫌われる勇気をもっていない。

しかし私たちだって貧乏神がつくのは嫌だ。
Aさんと相談する。

4人目をコンピュータにすればよくない?

私たちは今まで遊んでいた記録を捨て、新たにゲームを開始した。
最弱のコンピュータ【赤鬼】を4人目に選ぶ。
これで万事解決。…にはならなかった。

最弱コンピュータにも勝てない問題

いや、総資産では勝てているのだ。
しかし赤鬼に臨時収入が入ったり、ランダムで起こる赤字イベントがこちらに降りかかると、なんだか面白くない。
Bさんがまたいつ泣き出すか考えると、余計に面白くない。

安全に、そして全員が楽しく遊ぶために、三人の決意は決まった。
私たちはまたゲームをやり直し、4人目の【人間】を作った。


勝ちを楽しむばかりがゲームではない

4人目の【人間】は、交代で操作した。
ひたすら房総半島を周回させられたり、関東地方が目的地になったら赤字に突っ込ませる貧乏神専属のプレイヤーだ。

確かに駆け引きや勝負といったワクワクドキドキ感は皆無ではある。
しかしビリにならなければ、邪魔をされなければ平和なのだ。そんな遊び方があると知ることができた。

そんな桃鉄の最新作が、来週19日にニンテンドースイッチから出る。

イラストは今風になってしまったものの、ゲーム性はほとんど変わらないようなので予約した。
夫婦でプレイして、100年モードをクリアするのが目標。

今回は人間関係の学びを載せたが、今の私が日本国内の地名と場所が一致していたり、各地の名産品がわかるのは冗談抜きでこのゲーム(と攻略本)のおかげである。
新しい駅も増えているようなので、とっても楽しみ!(*'▽'*)



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