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養護教諭と授業

保健室の先生から授業を受けた記憶はあるだろうか。
私はない。
初経指導は受けた記憶があるのに、指導してくださった先生が誰だったのかはサッパリ忘れている。多分保健室の先生だと思うのだが。

もし読んでくださっている人の中で、保健室の先生から授業を受けた記憶があったら、私や他の先生方の励みになるので是非教えてください。


保健室の先生も授業できる

養護教諭が授業をするときは大きく2パターンある。
一つ目は兼務発令で授業をするとき。校長先生が委員会に申請して許可をもらう。
この場合は教科の「保健」で授業をする。
1時間だけではなく単元で授業できたり、成績がつけられたり、1人で授業できたりする。

もう一つは、ティームティーチング( T T)で授業をするとき。これには申請や許可は要らない。
養護教諭1人で授業を進めている場合もあるが、事前に打ち合わせたり担任は同席していたりと、担任や教科担任と一緒に授業をしている。
保健体育だけでなく、学活等でも授業をする。
多くの場合はこちらのスタイルだ。

養護教諭が授業をすることは法律でも許可されているが、実際は年間で数時間授業できるかどうかだったりする。


授業をしない理由

それは、保健室の業務で精一杯だから。
最大にして唯一の理由ともいえる。
保健室の業務は基本養護教諭1人で対応する。
授業をするには保健室を閉めるため、その間の傷病者対応や保健室登校の子の対応を他の先生に依頼することになる。
しかし他の先生にも授業がある。特に小学校は日中職員室がほぼ無人になるほど先生たちは忙しく、依頼や調整が大変だ。
また、病院受診をするような傷病が発生したときは当然そちらを優先するので授業を絶対やれますとは言えない。

多くの先生はこの理由で授業が大変な状態だが、私にはもう一つの理由がある。


授業が怖い

教員という職業に就いていながら、私は人前で話すことが苦手という致命的な弱みがある。
授業案を考えたり教材作成も好きなのに、いざ授業や指導をするとなると数日前からとてもドキドキする。失敗してはいけない、と強く思うのだ。

それは講師の頃に言われた、ある先生の言葉が刺さっているからだ。

貴重な授業の時間を使うのだから、失敗してはいけないよ

授業準備をしっかりしておくようにという意味だと、頭ではわかっているのだが、失敗してはいけないという思いはまだ抜けない。

授業において何が成功・失敗かというのは別の機会に述べるとして、授業をする機会を避けていると当然慣れることなく、焦りが大きくなる。



ただ、今の学校は有難いことに職員の受け入れ体制が整っているので、それに甘えてガンガン授業に挑戦させて貰えている。


授業をして良かった

授業のあと、自分自身の反省は毎回尽きることないが、「授業をしなきゃ良かった」という気持ちになったことは一度もない。

なぜならいつも子どもたちに助けられているからだ。

難しい問いを出しても、私の言葉が足りないときも、一生懸命聴いて考えて応えてくれる。
授業後のワークシートを読むと子どもの考えが可視化されていて尚更感動する。

届いて良かった。
伝えたいことが伝わって良かった。

感謝でいっぱいになる。

来月は授業をする機会が2回ある。
やっぱり授業はドキドキするけど、楽しく学びがあるものにするために、準備を頑張りたい。




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