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言葉は生まれ、消える

子どもたちが使う言葉が気になる。

「それって草」
「先生マジで塩対応」
「ぴえんぴえん」
「やばっ」

雑談や子ども同士の会話でよく耳にする言葉だ。
私自身「マジ」や「ウケる」はよく使ってしまうので、言葉遣いの正しさについて人のことは言えない。
危惧しているのは私の知らない言葉が増えることで、子どもが伝えたい気持ちを汲み取れるのか。
そして子ども自身が自分の心の状態を表せているのかを気にしている。


新しい言葉の特徴

子どもたちが使う言葉、所謂若者言葉には次の3つの特徴がある。

短い
テンポを途切らせない数文字の言葉。繰り返すことで雰囲気を盛り上げている。
基本的にこの言葉だけで相槌は成り立つ。

おおまか
ざっくり・ぼんやりとしたイメージを伝える。イメージなので想像しやすく、共感が得やすい。

秘匿性
大人やコミュニティに属さない人には一見わからない、共有の言語を使う。一体感が得られやすい。


語彙の少なさの問題だけでなく、「自分の気持ちを直視したくない」「共感がほしい」気持ちの表れではないかと私は思っている。


言葉の行方

読書量や活動体験量は語彙力に影響している。
最近ビックリしたのは「羊羹」「大福」「石鹸」の言葉を小学生が知らなかったこと。

※羊羹も大福も食べたことがないとのこと。
ハンドソープ、ボディーソープはわかるが、固形石鹸はわからない。

確かに、自分の生活に無ければ覚える必要もないし、いずれ消えていくのは必然かもしれない。


私が妄想する100年後の日本語

今後ますますグローバル化が進むと、日本でも英語や中国語が主流になって、日本語は文化の象徴として取り扱われるのではないか。

しかし日本語を愛する人達がその変化に危機感を抱き、「丁寧な暮らし」のように「丁寧な言葉」が一部で流行するのではないだろうか。
日本以外で日本語ブームが起きるかもしれない。


私が試したいこと

しょうもない妄想はともかく、私は「子どもたちが自分自身の気持ちを伝える力」をつけたい。

そのために保健室前に貼る掲示物をつくる。
時期は2月。2月のテーマは心の健康だからだ。
内容としては「体の名前をつかった気持ちの表し方
例えば、腑が煮え繰り返る・首を長くして待つ・目からウロコが出る等といった慣用句だ。
体の部位の名前と、気持ちの表し方を学ぶことがねらいだ。作り忘れないように手帳にも書いておこう。

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