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【マンガ感想】 ワイルド7


1969年 日 ガン・バイクアクション
作者:望月三起也 
掲載誌:週刊少年キング
全48巻


あらすじ

ワイルド7。彼らは秘密裏に悪を駆逐する闇の存在。凶悪犯を「退治」するため、国家により選ばれた7人の元犯罪者である。


○ネタバレ無し

懐かしい!と歓喜する方も多いと思います。
父の本棚に数冊(巻数バラバラ)ありまして、私が生まれて初めて手に取った漫画がこれですわ(笑)
いや〜惹き込まれましたねぇ。子供時代、影響されて漫画ばかり描いていた私は、少女漫画など目もくれず、バイクや銃の出てくるバイオレンスアクション漫画ばかり製作しておりましたよ、女子小学生なのに(笑)
高校生になり、バイトを始めた私の目的は、ワイルド7を全巻買い揃える事でした。それはそれは何軒もの書店を渡り歩きました。果たして見事に全48巻をズラリと本棚に並べる事が出来た時の感動は今でも鮮明に覚えております。

本作はアニメ化や実写映画化もされておりますが、やはり原作漫画を越えることは不可能ですねぇ。それだけ原作の完成度は高過ぎました。50年以上前の作品ですが、現代でも充分通用すると思います。

なんといっても、この画力!!
絵が上手いだけの漫画家は世にいくらでも居りますが、これ程までに人物の表情、肉質感、メカの躍動感など動いている絵を描ける漫画家は今にも過去にも居りません。
望月三起也氏は偉大過ぎました。

ワイルド7とは、必殺仕事人のように復讐を請負うのではなく、法では裁けない巨悪を国直下で「退治」する公の組織なワケですが、主人公達は全員元凶悪犯罪者なんです。
草波隊長の「悪には悪を」という理念の元に集められた選りすぐりの凶悪犯達です。
逮捕ではなく「退治」が目的なので、ターゲットをその場で始末する権限を与えられております。

そんな凶悪犯の集まりですが、メンバーそれぞれ人情味溢れ、悪を許さず、仲間を守り、命を懸けて任務を遂行していきます。
そして草波隊長の、隊員達を大切に思う気持ち、泣けます。普段隊員達の前では冷酷ですが、本心ではとても信頼している。こういう上司のためなら忠を尽くしたいですね。


●ネタバレ有り

作者の趣味なんでしょうね、構図や空気感など全体に西部劇的テイストがありまして、それがまた他の漫画には無い魅力です。
ストーリーもとても凝っていて、どれも充分映画化しても良い程の出来です。

望月三起也氏の作品はいくつも読みましたが、どれも人物の最期のシーンが印象的です。
『四葉のマック』という作品の、好きな女の子が欲しがっていた口紅を手に入れる為に死んだ男の子のエピソードなど、いまだに忘れられません。
あと、女ワイルド7の女王が棺桶の中で銃を乱射しながら無念の最期を遂げるシーン。いや〜痺れましたね。よくこんなアイデアが浮かぶもんだと今でも惚れ惚れします。

そしてワイルド7の最終回。これが壮絶でない筈がありません。
不吉な予言。
草波隊長の裏切り(?)
次々と殉職していく隊員達。
遂に追い詰めた因縁の黒幕。
刺し違える飛葉。
運命の予言を覆すには ──?

文句無しの名作です!


★点数


当然!100点満点!!\(゚∀゚)/




2023-10-23
この記事が表彰されました!
「#漫画」という分母の多いタグで選ばれるなんて光栄です!
皆様のおかげです!
いつもありがとうございます!\(^o^)/


2023-10-30
この記事が表彰されました!
皆様のおかげです!
いつもありがとうございます!\(^o^)/

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