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姉(日記をサボった上にメンプニを撒き散らす)

メンタルがプニプニ


30分ほどで食事を済ませられ、早歩きしても膝を捻らず、列が進んだらすかさず一歩進めて、洗濯したらすぐに干せて、雨が降っているとわかったらすぐに取り込めて、待ち合わせ時間が迫れば急ぐ。人混みでは立ち止まって物を探さない。白い線を出ない。人前では大声で笑わない。

これら全てをクリアした上で人に好かれる努力をしたり、思いやりある行動を心がけたり、将来の計画を立てたりするんだ人間って、すごいなあ(デューク改心if)。

就活が始まりかけていて、その上地元の友人3人が遊びに来て、ご覧のとおりメンタルがやや柔らかめになっている。プニプニくらいにはなっているかもしれない。

なぜ友人が遊びに来てメンタルがプニっているのか。私が4人の関係を「何でも言い合える親友」だと思っていたことが大きい。

何でも言い合える親友と卒業旅行

高校時代、策を練って同じ掃除場所担当になり、誰にも聞かせられないようなしょーもない話で一生ゲラゲラ笑っていた私たち4人。
卒業後別々の地方に進学しても、好きなタイミングで動き、飽きた頃に止まる4人のグループラインが私たちを繋いでいた。

そんな4人で私の住む東京に集まり、プチ卒業旅行をしようというのだから楽しいに決まっている。

ところがびっくり。
旅行中、私と他3人のご飯を食べるスピード、歩くスピード、座りたくなる頻度、膝の頑丈さがとにかく全く合わなかった。
全てにおいて私がひたすらにショボかったのである。

私の方が慣れていなければいけない東京を友人3人がひたすらに歩き、私が後ろを駆け足で着いていく。会話中私の声がしないことに気づいた誰かが後ろを振り返ると、いつもゼエゼエ走っている途中である。

レストランに入れば食事を完食する私を待つだけの時間が20分生まれる。その間、必死で口を動かしている私は会話をつなぐことができない。

私は以前スーパーのトイレに腰を下ろす時に膝を捻って靭帯を伸ばしており、治った今もしばらく小走りすると膝の筋がくすぐったくなってくる。これがとにかく怖い。
「あー待ってごめん膝がくすぐったい」
訳の分からない説明で何度も3人を待たせた。

そもそも卒業旅行と銘打たれているが、私だけ卒業しない。苦手すぎる必修科目が一つあったという理由で一年留年しているからだ。

旅程が進むにつれて、何でも言い合えるはずの親友たちは私に「大丈夫だよ」「ゆっくりで良いよ」としか言えなくなっていた。

あまりにもショボい。全てがショボい。いっそ私をドベ野郎と罵って置いて行ってくれないか。

このとき私は、彼女達が出会った頃から私にだけ優しかったことに気がついた。

3人の間ではどつき合ったりディスりあったり、下ネタを言ったりしてゲラゲラ笑う。私もそれを聞いて腹を抱えて笑っていた。しかし私が口を挟むとなんだかよく分からない空気になって、3人は私を面白がり、私にツッコミを入れるしかなくなるのである。

私が喋り始めると途端に私が主役のグループになってしまうのだ。

何でも言い合えるのは私以外の3人だけだった。私は3人に俯瞰で見られ、もてなされていた。

4人でお揃いのキーホルダーを買って、次集まったらどこに行きたいか、ギャーギャー話し合いながら旅行は終わった。
私はこれからも彼女たちの親友だ。別れ際、4人の空気が私にそう伝えていた。

プニプニプニプニプニプニプニプニ

これを書いている私のメンタルの音がする。ディズニーで食べたリトルグリーンまんに負けないくらいプニップニである。爪楊枝でつつかれたら中からカスタードクリームが垂れてくる。

なんせどの角度から自分を責めれば良いのか分からない。かと言って、こんな私と旅行に行こうと言ったのは3人なんだから!と言い放ったところで空気中で弾け落ちる。

カスの方法でメンプニを治療

仕方ない。いつものをやろう。

①まずSULLIの「Goblin」を聞きます。

絶対に私を前向きにさせようとしたり慰めようとしたりしない、人の心を触ってこない、変で愛らしい命がただ隣にいる気分になる曲だ。

「Don’t be afraid of the cat without fur
毛のないネコを怖がらないで

새하얀 살굿빛
真っ白なあんず色

Just wanna tell you hi
君に挨拶したいだけだよ」


②頭に淀むネガティブなことを全部言い切ります。

よく考えたら昔から集団の中で私だけ会話のテンポ合わないってこと何度もあったよな、小学生の頃みんなが言ってくれた面白い人気者っていう言葉を間に受けて今でも大事に覚えてるけど実際みんなクラスで飼ってる亀みたいな感覚だったんだろうな、でも亀は亀の世界の常識には通じてるし歩くスピードも食べるスピードもあれが亀にふさわしい速さだし、首もしまえないし背中も硬くない私が亀のスピードしか出せないのはこれって亀の目から見てもローステータスだよな、亀の世界に住んだら住んだで背中をすぐ怪我するとか首が人より上に付いてて甲羅にしまう時引っかかって痛いとかで迷惑かけるんだろうな、そもそも私に何かの適性があると思えない、仕事ができないのはおろか長い時間真っ直ぐ歩くことさえできない、パリコレのモデルは歩くという一面だけで見ても私にとって天上の存在なのにビジュアルもスタイルもガッツも人並み外れてる、人並み外れてるパリコレモデルからしたら人よりショボい私はどのくらいの精度で見えてるんだろうか、ドット絵くらいには写ってるかな、そしたら普段から上下超オレンジの服しか着ない私はほとんど超オレンジの大きなドットになるんだ、、、、、、

何の話だこれ?

③みじめな人間になりきります。

ちょうど良いことに今日はバレンタインデー。今日渋谷のスタバに行くことはスタイリッシュと幸せの渦に飛び込むようなものだ。

それだけでは足りない。


フランス屋「FRUITS&NUTS 」とスタバのホワイトモカ


私から私へ、ハッピーバレンタイン♡

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ひーーーーーーーかわいそう。
こんなかわいそうな人間っているんだ。バレンタインの夜に渋谷で自分用のチョコ買うなんて......。

そんなことよりホワイトモカうまーー!帰ったらチョコもたーべよっと。

何を隠そう私は世界一メンプニしやすく世界一チョロくもあるのである。
茶番にお付き合いいただきありがとうございました。

(なお今日サムネのラーメンと麻婆丼も完食している)

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