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冷やし中華はじめました。

今年の夏も冷やし中華が始まりました。

冷やし中華というと、夏場は私の家での土曜日のお昼ごはんの定番であった。
土曜日は午前中のみの授業であったことから、お昼ご飯は家で食べることが多かった。私は県外の高校に1時間ほどかけて通学していたため、土曜日のお昼はいつも3時前くらいに食べることが殆どだった。

お腹を極限まで空かして食べる冷やし中華は最高に美味しかった。暑い夏の日に学校から家に着くと、真っ先に汗でびしょびしょになった制服を扇風機で冷やし、その間に母親が冷蔵庫に冷やしていた冷やし中華を用意してくれていた。

具材はよくある中華麺とタレが一緒になった冷やし中華セットに、錦糸卵とキュウリ、鶏肉が定番だった。扇風機で程よく冷えた体の中を、ヒンヤリとした中華麺がツルッと喉から落ちていく。体の中も心地よく冷やされ、お腹がいっぱいになるにつれて、心地よい眠気に襲われる。気がつくと制服のままリビングで眠ってしまっている。そして目が覚めると夕飯時になっている。

と、いうのが私の高校の時の土曜日だった。

友達と楽しく話し、そして家で母が作った昼ごはんを食べ、だらだらと過ごす。あれから10年近く経った今でも相変わらずダラダラしていることには違いないが、あの頃の多幸感とは何かが違う。このギャップはどこから生まれてくるんだろうか。

本当になんでもない一日だったけれど、今はなぜかそんな1日が凄く羨ましく感じる。

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