「巻き肩」は二の腕を太くする。    タプタプの「ふりそで」状態は巻き肩が引き起こす。巻き肩はしつこい。

二の腕が太いという人は「巻き肩」が原因である。

俗に言う、タプタプの「ふりそで」も
巻き肩が成せる業である


巻き肩といえば、肩が前に巻いている状態で、猫背など姿勢不良の代表だ。

一般的には背中が丸くなり、肩甲骨が外に開いた状態と解釈していて、肩甲骨を中心に寄せるような体操をして巻き肩改善としているのだが、

「巻き肩をなめないでいただきたい」

確かに、背中が丸くなるところから始まる巻き肩が9割を占めるであろう。その場合、肩甲骨が外に開くのだが、これは単に猫背などの姿勢不良である。

肩関節とは、肩甲骨と腕の骨が付着している部分のことで、肩甲骨と腕の骨の関係が巻いてしまうことが巻き肩である。

肩甲骨と腕の骨が巻くと、立って腕を下に下ろした状態で腕全体を内側に捻じった状態になることである。専門的には肩の内旋運動という。

通常良い姿勢であれば、肩甲骨と腕の骨が一直線に並び、腕を下に下ろした時、肘の尖った部分が後ろを向き、肘の内側が体側について手の平が正面を向く。生活の中で気をつけをすると手の平が体に着くのは、肘から先を内に捻じっているからで肩は捻じらない。この時、理想の姿勢に近い人ほど肘がピンと伸びている。

姿勢が崩れるにしたがって、肩甲骨と腕の骨が巻いて付着すると、腕を下した時、肘の尖った部分が外をむく。体側に手の平が付きやすくなり、なんとなく自然体のように感じてしまうが、この時、軽く肘が曲がっている。この状態が長期間続くことで、肘が完全に伸びきらなくなる。

巻き肩がひどい人ほど肘は伸びきらなくなるのである。

このように、巻き肩か巻き肩でないかで肘が曲がる状態と肘が伸びる状態が違いとして現れる。
肘を曲げる筋肉が使われ続けるということは、腕の前側の筋肉が使われて、腕の後ろ側の筋肉が使われなくなるということである。

つまり、二の腕の後ろ側がプルプル・タプタプの「ふりそで」状態ができあがることになる。



もう一つ、見た目の変化である。

二の腕の見え方は変化する。
1. 小学生くらいの時は肩から肘が棒のように細い。
2. 10代中盤以降、肩や腕に筋肉が見えるようになり、肩周辺に丸さが出 て、腕の上1/3辺りでクビレができて、そこから下が棒のように細い。
3. その後、腕の後ろ側、横側の順にクビレが無くなり、クビレは前と横だ  けになる。
4. 二の腕の後ろ側が弧を描くように丸く見えるようになる。この頃から「ふりそで」が目立つようになり、太く見えるようになる。
5. 前のクビレも無くなり腕全体が太くなる。

この見た目の変化は、巻き肩の進行度合いと一致し、加齢による変化とも一致するのである。


巻き肩の改善となると意外と難しい。
最初に言ったように、巻き肩は腕が内側に捻じれている内旋運動の癖がついた状態である。

結論から言えば、内旋運動の逆で、腕全体を外に捻じる外旋運動をすればよいのだが、それだけなのに難しいのが巻き肩のなめられないところである。

● 肩が巻くと自動的に肩をすくめる動きが入っていて肩甲骨は上に上がっている。
● 加えて、四大筋肉の一つの強力な大胸筋が腕を強力に内側に捻じっている。
この二つの動きを制御しなければ正しい外旋運動にはならないからである。

そのカギになるのが、大胸筋の真逆の筋肉である広背筋を使うことである。

広背筋を正しく使うために肩甲骨を真下に下げる必要がある。
あまり動かないがアゴを引いて肩甲骨を下に下げると、背中の脇の下に近い辺りが使われる感じになる。そこが広背筋である。

広背筋を使うことで大胸筋の力を消すことができる。

これが正しくできれば、腕を肩から外に捻じることで正しく外旋運動ができる。すると、腕の後ろ側の筋肉がキッチリ使われているのを感じられるはずである。

腕の後ろ側の筋肉は肘を伸ばす筋肉であり、この筋肉が使われることでタプタプ・プルプルの「ふりそで」が無くなっていく。

運動や体操で体を改善しようと思ったら、細かいところまで気にしなければ改善はないので注意が必要である。

最後に、散歩している時、何気なく手をお尻の辺りで組んでしまうあなた・・

「巻き肩ですよ・・・」

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