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幸福度と人生の選択の関係

最近、人生100年時代といった言葉をよく聞くように、長寿化が進む日本。健康やある一定以上の生活レベルが保障され、他国に比べて裕福な生活を送っているものの、日本人の幸福度は低いことで有名である。国連の世界幸福報告書によると、2018年は54位という低さであった。
何故そこまで低いのかという理由は様々であるが、一つに「自由度の低さ」というものが挙げられる。「自由度の低さ」という言葉は抽象的であるので、「人生の選択肢の自由度の低さ」といった観点で見てみる。

日本では出会った相手に対し、身分や地位を確認し、敬語などを使い分けて対話するという習慣がある。そういった習慣故、社会的地位や学歴を確立することが生き方の軸となり、日本人は生き方の自由度を下げているということが挙げられる。

「好きなことをして生きる」なんていう言葉が様々な本で語られ注目されるように、好きなことをするという人生は、日本人の生き方としては普通ではない、また好きなことを選択する人はそうでない人より苦労して生きなければならない、といった偏見もある。

そんな中、神戸大学の研究で、所得、学歴よりも「自己決定」が幸福感に強い影響を与えているということを発表した。幸福度を高めるのは、自分で自分らしい生き方を決め、自らが決めた道で努力し成功することであるというものである。人はある一定以上の生活や安全が保障されると、自分らしく生きたいという自己実現欲求に到達する。自分らしく生きるとは何かということは、すぐに答えの見つかるものではないが、この自分への問いが、自己決定の道に繋がるのではないかと思う。

こんな記事を書いた理由は、自分の周りの人が今就く仕事に悩み、仕事をしていた頃の自分と同じように幸福度が低いなあ、と感じることが多かったため。自分も胸を張って幸福度が高いと言える人生ではないものの、以前の仕事をしていた頃よりは自分と向き合って幸福度が上がったな、と実感した。今仕事に悩む人も、自分のしたいことを少しでも考える時間や決断する機会があれば、人生を変える機会になるのでは、と考え書いてみた。人生100年時代の中で一日の8時間以上、何十年と向き合う仕事に対し、少しでも疑問を感じる部分があるのなら、自分のしたいことに対する問いや、自己決定のタイミングを得ることが幸せに生きる第一歩に繋がるかもしれない。








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