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一緒なら強くなれる!|『ボブという名の猫2 幸せのギフト』のクリスマスディナー

「ビッグイシュー」を毎月購入しています。
わたしの住んでいる路線には各駅に販売員さんがおり、会社へ出社している頃は直接購入していましたが、いまはリモート勤務になったのでオンラインで購入しています。
「ビッグイシュー」は、ホームレス状態の人に雑誌販売という仕事を提供し自立を応援する社会的企業で、イギリスで発祥した雑誌です。

「社会的自立を応援する」という理念に賛同して購入していますが、何より雑誌の内容が面白いです。たくさんのハリウッドスターが表紙を飾っており、映画好きならインタビューを読むのも楽しい。もちろん映画以外の特集も勉強になります。最近だとオードリー・タンさんのインタビューはやはり面白かった。

そんな「ビッグイシュー」の表紙を何度も飾る、有名な茶トラの猫がいます。2017年に公開された『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』、その続編『ボブという名の猫2 幸せのギフト』で主演を務めるボブです。

ボブが表紙の最新号
こちらはバックナンバーです

ホームレス同然のストリートミュージシャンが一匹の野良猫との出会いによって再生していく姿を描く本作は、世界的ベストセラーとなったノンフィクション「ボブという名のストリート・キャット」を映画化した作品です。

筆者のジェームズさんも当時、実際に「ビッグイシュー」を販売しており、映画の中でもボブとともに路上で雑誌を販売するシーンが描かれます。(販売シーンは1作目の方が多く描かれていたかな)

(C)2020 A Gift From Bob Production Ltd. All Rights Reserved.

1作目と続編『ボブという名の猫2 幸せのギフト』では、本猫役としてボブが出演。堂々たる演技を披露しています。

「ビッグイシュー」のインタビュー記事を読むと、ボブは撮影時にはかなり高齢だったようで、走るシーンはボストンからやってきた若い猫たちが担当したらしい。ボブの代わりをするスタント猫たちがいたという、そのエピソードがなんか面白い。

こちらは1作目のボブ。おヒゲが長くて可愛い

続編『ボブという名の猫2 幸せのギフト』でもボブ役はボブ!大好きなボブがまた観れるということで、とっても楽しみにしていました。

ホームレスのストリートミュージシャンからベストセラー作家に転身を果たしたジェームズと、彼の飼い猫の茶トラ猫ボブ。出版社のクリスマスパーティに出席した彼らは、その帰り道、路上演奏の違反で警察官に取り押さえられたホームレスの男性を助ける。ジェームズは自暴自棄になっているその男性に、路上で過ごした最後のクリスマスの話を語り出す。それはジェームズにとって、最も困難で苦しい選択を迫られた忘れられない日だった。

映画.comより

続編も温かく優しい物語でした…しみじみ。
ボブはもちろん、ジェームズのまわりにいる友人たちも良い人々で、だからボブもジェームズとずっと一緒にいるんだなぁ、と思いました。誰かのために差し伸べた優しさは、いずれ自分に戻ってくる。

お金もなく何事も上手くいかない、そんなどん底の生活でも、一緒なら強くなれる!どんな状況でも少しずつ人生を良い方向に動かせる、そんな希望を感じれる映画です。

クリスマスニットが似合うボブ

そんなボブは、2020年6月に交通事故で旅立ちました。世界中で愛されたボブ。この映画を観ると、ジェームズさんだけではなくきっといろんな人を支えてきたんだろうなと思います。ボブありがとう!天国でも楽しく暮らしてね。

ボブの目には世界はどう映っていたんだろうか
(C)2016 STREET CAT FILM DISTRIBUTION LIMITED ALL RIGHTS RESERVED.

▼▼『ボブという名の猫2 幸せのギフト』に登場するごはん▼▼
クリスマスディナー/ボブのごはん(缶詰)

クリスマスがテーマの本作。ラストはクリスマスディナーのシーンがあります。お金がなく電気が止まった辛い時期を過ごした同じ部屋で、友人たちとささやかながらも楽しいクリスマスを楽しめるようになった、その変化が観ているわたしも本当に嬉しい。
ジェームズさんが持つ優しさと、友人たちや支援団体、そしてボブの力で生活を変えることができたんだなぁ。暖炉の前でボブものんびり過ごしていました。

1作目でも描かれていましたが、お金がなくごはんを買えない時でもジェームズは小銭を持って、ボブのごはん(缶詰)を買いに行くシーンがあります。劇中でも「守るべき相手がいることで成長できる」というセリフもありましたが、ボブのために頑張る姿に涙します。

猫マフラー


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