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生きるために走って逃げる

10秒後に自分が死ぬとわかったら、何をするのだろう。
そんなことを考えるお芝居を見ました。

◯物語はファンタジー

主人公の元に、天使が現れます。
「この場所は、あと◯秒後に、悪いことが起こる」と予言します。

話の内容から、ミサイルが落ちてくるらしい。
ここに。

突然すぎて「は?」って話です。
しかし時間がない。

さあどうする?
ここから逃げるか、逃げないかは自由です。

◯逃げる意思表示

生きるか死ぬかの決断。

逃げる場合は、意思表示“チャレンジポーズ“をとり、天使に承認をもらって逃げて、

逃げない場合は、ステイ。しかしそれは死を意味します。

主人公は戸惑いながらも逃げる決意をし、チャレンジポーズ。
天使に承認をもらい、そこからダッシュで逃げ、かろうじて命が助かります。

しかしながら、このミサイルをきっかけに、日本は戦争状態へ…

ウテン結構 第8回公演「メメントの森」

◯リアルなフィクション

現代の日本が戦時下になったら、どうなるのでしょう…
まぁその描写のリアルなこと。

・物流が止まり、特定のものが手に入りにくくなる
・戦争反対のデモは一切、報道されない
・死者の人数を、テレビではコロナの死者数と比較して「まだ少ない」と言っている
・戦争はお金儲けだなんて話が上がる
・次のターゲットは渋谷になる

フィクションの世界なのに、本当にありそうで怖くなりました…

唐突なミサイルで戦争が始まる。
そして人々の日常を一瞬にして奪います。

◯じゃあどうする?

ずっとお芝居を見ながら「私は逃げる決断ができるだろうか」と思っていました。

「あと◯秒後に死にます」っ言われたら、生きる決断をしきれなくて、その場に居続けてしまうかもしれない。

でも、そうであってはならないのです。

じゃあどうする? と言われたら、これしかない。

今を生きる。

生きるために走って逃げる。
それだけなんだな、と実感しました。

一緒に芝居をみた友人は「私たちは日常的にチャレンジポーズをして、生きる決断をし続けている」と。

なるほどな、と。
有事の時ばかりのことではないし、日々の小さな決断もすべて、私たちは生きることを選んでいるのだと感じました。

◯メメント・モリ

「メメントの森」のタイトル由来にもなった「メメントモリ」

これって、「自分がいつか必ず死ぬことを忘れるな」「死を想え」という意味のラテン語だそうです。

私は、ネガティブな意味ではないと受け取りました。

いつか死ぬことを忘れずに生き続けたら、人生が豊かになっていきます。

だっていつか死ぬんだから。
この命を生かそう。

そんな風に変わっていきます。

肩の力入れすぎても疲れてしまいますのでほどほどに、というところですが、

みなさん、メメントモリですよ!


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