見出し画像

年の終わりに、改めて「凸凹脳みそ」と「砂糖」と「うつ」の黒い関係についてお伝えしたい。

 まもなく2020年も終わりを迎えようとしています。世間的には、コロナに始まり、それが終わることなくそのまま年末までやってきた、というのがこの一年だったと思いますが、個人的には長年の負荷がついにあふれ出して「抑うつ」状態になり、幸運にもそこから立ち直ることができた一年でした。

 noteを始めるきっかけにもなったこの一連の出来事ですが、改めて時系列を追っておさらいをさせていただくと、

【1月】
●年末年始ごろから「不注意」や「抜け」など、おもに
 仕事上のミスが続いてその連鎖を断ち切れなくなる。
●にもかかわらず、落ち着いて対処ができずに動き回る。
●徐々に解決方法を自分で考えられなくなるようになる。
【2月】
●これらの症状・振る舞いから「発達障害かも?」と思い立ち、
 心療内科での診察を予約
  ⇒検査の結果、ADHD疑いアリの所見、詳細な
   検査を案内されるが、同時に「中等度の抑うつ」の診断
  ⇒まずは「抑うつ」の治療を優先することになり
   ADHD検査はいったん棚上げに。

【3月】
●休職。同時に世の中ではコロナ禍が加速。
 抑うつ療養と併せて、ADHD投薬開始
 (ストラテラ⇒合わずにインチュニブに)
【7月】
●抑うつ寛解も、血液検査でHbA1cが10%を超え、
 糖尿病内科受診を指示される。
  ⇒受診結果、即日「Ⅱ型糖尿病」の診断、
   投薬と食事療法で治療開始。
【9月】
●糖尿病治療を継続しつつ、棚上げになっていた
 ADHD詳細検査(WAIS-Ⅳ)受診。
【10月】
●WAIS-Ⅳ実施の結果、「ADHDではない」という所見。
  ⇒ただし指数完ディスクレパンシー20以上の
   「凸凹」であることが判明。
  ⇒同時に全検査IQ142が判明。MENSA入会手続き

こんな感じの一年でした。

 この一年は、自分が当事者となった(あるいは当事者である疑いを持ち、結果的には違ったけれども同質の特性を持っていることが分かった)各種疾患について考え、勉強することの多い一年でした。

 その中で学んだことをここまで何度かnoteの記事にもしてきていますが、

先日ツイッターで見かけたツイートに、ハッとするものがあり、

このツイートを見たときに、自分の「ADHD疑い(結果的には、ADHDではないものの、診断水準以上の凸凹脳)」と「砂糖依存からの重度の糖尿病」と「中等度以上の抑うつ」がやっと一本の線でつながったような気がしました。


 まずそもそも、以前のnoteにも書いたのですが、私はかれこれ7~8年くらい砂糖への依存状態となっていました。

 砂糖には「セロトニン」という脳内神経伝達物質の分泌を促す作用があるということが知られています。つまり、そういう物質を欲するということは、脳が正常にセロトニンを分泌していないということが推測できるわけです。

 セロトニンが正常に分泌されない=脳内神経伝達物質が不足するということは、すなわち思考の鈍化を意味します。これがさらに悪化して思考の「制止」状態まで行ってしまうと、いわゆる「うつ」という状態になってしまうのだと思います。おそらくこれが、私が「抑うつ」に至った経緯と考えて間違いないでしょう。

 そして、これはADHDないしはその他の発達障害について語られる中で必ず言及されることですが、「障害の症状はそれぞれに違う」であったり「発達障害はグラデーションなので、だれしも少なからずそのような特性は持っている」という言説があります。

 この言説に基づいて、先のツイートで指摘されていた「鬱で生活を送る能力が低下」の仕組みを具体的に掘り下げてみると、思考が制止に向かって鈍化していくと、干潮時に岩場が凸凹に顔を出すように、そもそも特性として持ち合わせていた脳内の凸凹が表面に現れ、結果的にADHD〈的な〉振る舞いが出てくるということが言えるわけです。

 図解するとこんな感じでしょうか。

うつの模式図


 これらのことを全部ひっくるめて考えると、私の一連の疾患の流れは

①ストレス因子の増加でセロトニン分泌量が低下(数年にわたり)

②低下したセロトニンを出すために砂糖に依存(数年にわたり)

③さらにセロトニン分泌量が減って思考レベルが低下したことで、もともと持ち合わせていた脳内の凸凹が表出、疑似的にADHD的振る舞いが出る。

④ついにセロトニンが枯渇して思考が制止、抑うつ状態に

⑤セロトニン欲しさに砂糖依存が止まらず、糖尿病に至る

ということなのではないかなと今では理解をしております。


 「ADHD(的振る舞い)」「抑うつ」「糖尿病(砂糖依存)」それぞれ一つ一つをバラバラに考えると一見つながりのないような疾患たちなのですが、こうやってみてみるとちゃんとつながってるんですね。

 これって、私のケースだけでなく、それこそほかの疾患を抱えている方にも同様のことが言えるのではないかと思います。

 言い換えると、健康な時(あるいは、自分は健康だと思い込んでいる時)には、一つ一つの不調や違和感が、全部つながって大きな病になって表れるということには気づきにくいということでもあると思います。

 だから、一つ一つの不調や違和感は、決して侮ってはいけないし、放っておいてはいけないのです。

 自分で解決できなければ(専門知識がない以上、自分で解決することは絶対無理と考えた方がいいです)ためらわずに「医療に頼る」ことも大事です。おかげで私は、三重苦ともいうべき疾患群の同時多発的襲来を、いまだ治療の途上ながら切り抜けるめどを立てることができました。なので、今年一年を通じて何かひとつ、誰かに伝えたいことがあるとすれば、これしかないですね。

 コロナと「うつ」で暮れていく年の瀬に、来年こそは今年よりも健康でありたい、周りの人たちにも健康であってほしいと願って、今年最後のnoteとしたいと思います。

 また来年も、よろしくお願いします。


サポートいただけたら励みになります。具体的には心身養生の足しにしたいと思います。