夏が暑い責任は自分たちにある
最近夏が暑い。理由は何かと問われると地球温暖化が挙げられるが、他の理由もたくさんある。
アスファルト
例えばアスファルト。黒い地面で車が通行しやすいが、とても熱を吸収しやすく蓄熱しやすい。
日本の道の80%はアスファルトで覆われているとと言われ、土で覆われていた地面よりも暑い夏を加速させています。
田んぼ
日本人が大好きなお米。お米を育てるには田んぼを耕す必要があります。田んぼで欠かせないのが、水。
育て方や種類によりますが5月から9月末ごろまで、日本の田んぼには水が張られています。
1980年代からの減反政策で田んぼをどんどん減らしました。アスファルトの道を舗装し、ロードサイドの大型店を鉄骨やコンクリートで作り、駐車場もアスファルトで固めました。
また宅地化も進み、コンクリートで基礎を建て、エアコンの室外機もたくさん並びました。
田んぼに限らず畑も含めた農地を用地変更し、商業化、住居化したことは夏の暑さを加速させました。
庭と住宅
日本の暑さ対策といえば和風住宅と庭に見ることができます。
和風住宅は冬の寒さよりも夏の暑さに特化して作られています。「風を設計する」とも言われるほど、風通しが良く作られています。
住宅内の風通しもさることながら、住宅に入ってくる風を冷ましているのが庭空間。庭にある木々や池で涼しい風を作り、それを住宅内に取り込んでいました。
草刈りや剪定が面倒になり、虫も邪魔くさいということで、庭の木を切ったり、コンクリートで埋めて駐車場にするケースもあります。便利さと引き換えに暑さを選びとってしまいました。
室内はエアコンで済むかもしれませんが、道を歩いている人や走っている自転車や車に対しては以前より暑くなってしまったでしょう。
これからの対策
小さな扇風機や紫外線から守る日焼け止めの性能は良くなり、暑さに対しての対策は進んでいます。しかしうだる暑さの解決策はまだまだできます。
地球温暖化を止めることは容易ではないですが、自分たちでできること、市町村や国、学者でできることもたくさんあります。
コストのかからないところで言えば緑化、打ち水、長期的に見れば政策や研究、社会システムで解決できるところもあるかもしれません。
街路樹を植える
夏の暑い日に少しでも日陰を探しながら歩いた経験はありませんか?
街路樹の生えている道は涼しいです。そしてコストは年に数回の剪定代と苗木代。現在エアコンの効いた公民館を建てるのに1億円かかる建設費用を考えると、ハコモノ行政で考えるより、安く涼しくなります。
西東京の国道では立派な街路樹が数キロに渡り続いています。全国に山ほど街路樹はありますが、木陰を作らないように剪定されています。落ち葉などの苦情が来るのでしょう。
落ち葉対策と苦情対策と引き換えに暑さを手に入れているのです。街路樹で木陰を作るのは都会でもできるし、田舎でもできる取り組みです。
学校に植樹
また子どもたちが日中暮らす学校の周りをもっと植樹しても良いでしょう。ひなたで遊んでいる子がすぐ涼めるような木陰です。
日本の一昔前だと田園風景の中に柿の木を植え、農作業を休んだり農繁期の秋にもぎって食べることで糖分を補給したとも言われています。
今は通学路の庭先の柿をもぎって近所のおじちゃんに怒られる、なんて経験はできません。せめて学校に果樹を植えて、生物学習、環境学習、果樹をもぎって食べる体験をさせてあげても良いかもしれません。
家先やベランダに緑
これはすでにしている方もたくさんいますが効果抜群です。実際に涼しいです。緑のカーテンでゴーヤやヘチマを植えている方もいますが、植物には保水力と、陰を作るので涼しさには適応できます。
バカの壁を越える
20年ほど前、養老孟司さんの『バカの壁』と言う本がベストセラーになりました。序盤の話題で地球温暖化のせいにしすぎてもダメだと言うものだった。
理由や原因をなんとなく話題のキーワードになすりつけるのは良くない。理由はなんなのかを調べて少しずつ世の中をよくしていくのが、人類の進歩であり、文化文明は発展してきた。
理由を探る上で間違った答えが出てもいいし、的外れでも良い。何も考えずするのはバカの壁を越えられていない。
これからの世の中をどうする?
世の中をどうするかと問われるととても大きな話に聞こえます。ボランティア団体に所属してゴミ拾いしようとか、政治活動に参加しようとか、とっても大変そうな気がします。
実は世の中や人のために動くことはそんなに難しいことではありません。自分の日常の手の届く範囲でやれば良いのです。
都知事選や選挙で変わることもたくさんありますが、まずは自分の日々の生活の中でやれることをやりませんか?
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