見出し画像

アメリカ、文房具事情

早いもので…

日常の忙しさにすっかり紛れ、気づいたときは10月でしたが、先月9月末より、私のアメリカ生活兼結婚生活が10年目に突入しました~♪♪ 
早いものですね。まさに「気づけば」って感じ。感想はそれに尽きます。
お陰様で10年経った今でも、私のアメリカ生活は、日々、発見や驚きに溢れています。大げさに聞こえるかもしれませんが、私の生きた証のひとつとしても、このnoteに、そんな私の経験や思いを、これまで通り淡々と残していくつもりです。「へぇ~」とか「フ~ン」とか思っていただけるのなら、嬉しい限り。

日本とアメリカ、文房具の位置付けの違い

さて、そんな「淡々と」の今日の一端は、アメリカの文房具事情です。英語では、Stationary (ステイショナリー)と言いますね。もしかしたら、日本でももはや「文房具」という言葉自体、古いのかも。「ステイショナリー」が幅を利かせているような気がしますが、どうなのでしょう。

たかが文房具ですが、当たり前のことながら、日本とアメリカでは意識の差、ポジションの差、感覚的な差があるような… 第一に、日本人は文房具好き。機能性、使い心地、見た目にもとことんこだわった製品がずらりと並んでいますよね。そして、そのアップグレードも止まらない。
一方、アメリカの文房具は「用を足せばそれでいい」が基本の姿勢。今は日本在住の、私の愛すべきお友達“ぶちこちゃん”が送ってくれた、ピンク色のボディの加圧式ボールペンを私が使っていると、まぁ、目立つこと。多くの人は、インクもピンク色だと思うみたいですね。そしてもちろん「Kawaii (かわいい)!」となります。せっかくだから、加圧式で書き心地がいいということなどを説明してみるのですが、そこへの食いつきはいまいち。要するに、書ければいい、ということで、それ以上の機能への興味はあまりないようにお見受けします。そこ、重要なんだけどなぁ。

鉛筆といったら黄色

先週、職場のベーカリーで、ボスから一人一人に鉛筆1本が配られました。修正跡を残したくない記録用紙があり、これからしばらくの間は、ペンではなく鉛筆を使ってほしいとのこと。久々に削りたての新品鉛筆を手に「鉛筆なんて使うの何年ぶりだろう?」とつぶやいた私に、一緒に働いている22歳の新人君が、こう付け足しました。「しかも、この黄色の〇〇(メーカー名)だもんねぇ」。
実際の鉛筆がこちら↓↓↓

My pencileです!


御覧の通り、配られた鉛筆はタイトル上の写真と同じ、黄色の鉛筆。おしりにはピンク色の消しゴムがついています。私には馴染みのない、黄色い鉛筆。日本人なら、鉛筆といったらトンボの緑色が定番ですよね。少なくとも、私がまっさきに思い描くのはそれです。
いつものように、家へ帰って旦那さんに「鉛筆って言ったら何色?」と聞いてみると、答えは「黄色」。やっぱり(笑)。しかも「おしりにピンクの消しゴムがついている」と言う。これぞ、アメリカの「ザ・鉛筆」なのですね。
さて、アメリカの超定番鉛筆の使い心地はというと、最初こそ長年のブランクを感じたものの、あっという間に好きになった私です。間違えてもすぐにおしりの消しゴムで修正できるのも、今更ながら便利。芯先が丸くならないように、クルクル回しながら使っていく感覚も身に沁みついたもののようです。我ながら、ちょっとびっくり。
更に、その日以降、ベーカリーのスタッフの胸ポケットやエプロンのポケットからは、長い黄色い鉛筆が飛び出しているのも、なんだか微笑ましいものです。ベーカリーで働いている印みたい。

マジックといったら「Sharpie (シャーピー)」で決まり

今やアメリカでも、鉛筆を使う機会は稀ですが、マジックの出番は多いです。いわゆる、サインペンのようなタイプのマジックです。定番中の定番が「Sharpie (シャーピー)」。
ちなみに「マジック」というのは和製英語で、英語ではMarker (マーカー)となります。でも私が知る限り「Marker」という英単語はほぼ使われず、その代わりに使われるのが「Sharpie」なのです。「Sharpie持ってる?」「Sharpie貸して!」みたいにね。
日本でマジックというと「Prockey」「マッキー」「POSCA」「マジックインキ」など、複数が思い浮かびますが、アメリカでは「Sharpie」で決まり。
和製英語の「マジック」は、アメリカでは全く通じませんので、ご注意を。そうそう、「マジック」といったら、日本には「マジックテープ」というものが存在しますね。メスとオスでベリベリベリッてやつ。この「マジックテープ」というのも、なんとも不思議な和製英語。アメリカでは絶対に通じません!と言いながらも、つい口走ってしまったりするんですけどね(笑)。英語では「Velcro (ベルクロ)」と言います。

これが、アメリカの定番中の定番の「Sharpie」


では、消しゴムは?

旦那さんと鉛筆話で盛り上がり、その延長線で「じゃぁ、消しゴムは?」と聞いてみると、なんと驚くべきことに、コレだそうです↓↓↓

消しづらい記憶しかない…

分かりますか?いわゆる、日本では「砂消し」と呼ばれるタイプの消しゴムです。日本の「MONO消しゴム」にあたる存在が、アメリカではこのピンクの砂消しなのです!確かに旦那さんの古い文房具の中に、この消しゴムを見たことはありましたが、てっきり絵を描いていたときのものだと思っていました。子供でも大人でも、消しゴムはコレなのだそうです。
軽くショック。


文房具の品揃えのよさも日本文化

アメリカの定番の鉛筆、消しゴム、マジックを再確認すべく、今回、最寄りの「Staples」というオフィス用品を販売するお店へ行ってみました。写真もそこで撮影したものです。Sharpieやボールペンなら、スーパーでも買えるので、文房具を買うために「Staples」へ行ったことはありませんでしたが、改めて見てみると、文房具の品揃えは確かに豊富。と言っても、いろんな太さ、または色のSharpieがある程度ですけどね。当然のことながら、日本のように試し書きができるということもなければ、かわいいデザインのものもありません。何度も言いますが、用が足りればいい訳で、それ以上の使い心地や見た目を追求する意味はないというところ。これもまた、文化の違いですね。

改めて日本の文房具売り場をじっくりと物色したい気分になってしまいました。ペン1本にしても、太さ、色、握り具合、デザインも豊富。極めつけに「替え芯」なんていう素晴らしいモノもあるし。少し買い溜めてくるのも悪くないな、とひとりワクワク。
分かっているのは、文房具売り場で時間を費やす私の行動は、旦那さんには理解不能な行動であることと、日本の優秀な文房具もアメリカ人へのお土産にはならないということ。「なんでペンなの?」って言われそう(笑)。
この「日本人のこだわり」、分かるかなぁ~?分かんないだろうなぁ~。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?