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≪永久保存版≫思い出作文&行事作文の書き方(小学生)

夏休みの思い出や学校行事、「作文に書きましょう」って宿題よく出ますよね。みんな書けますか? ちなみにまちか先生はなんだか苦手なタイプでした。書き方も分からないし、何を書いたらいいのかも分からない子だったんです。

「”楽しかった”以外のことを書きましょう」と言われると、楽しいって思っちゃいけないの?と思っちゃう。「”面白かったです”を使わずに書いてみましょう」と言われると、面白い学校行事だったらいいのになと思っちゃう。あまのじゃくだったのかもしれません。

そういうことじゃないって、大人になった今なら分かるのだけれど。

だから、書けなくて悩んでばかりの小学生だったわたしに教えてあげるつもりで、思い出作文&行事作文の書き方(メソッド)を作りました。今回の記事では、それをまるごとお伝えしたいと思います。

12年間続けている作文教室での子ども達とのやり取りや、発達障害やグレーゾーンの子に配慮した作文プログラムの内容も盛り込んだ記事にしました。ちょっと長いけど、作文の書き方に困ったとき、読み返してもらえるととても嬉しいです。

この記事と合わせて使ってもらえる教材プリントもあります。下書きにとっても便利だよ! 気になったら試してみてね。もちろん、これがなくても書けるので大丈夫。

≪準備するもの≫

教材プリントセット(10枚)
 もしくはA4のコピー用紙10枚
筆記用具(鉛筆と消しゴム)
書きたい出来事にまつわるグッズ(必要なら)

ここから本題。作文用紙を埋めるために必要なのは何を書くか、先に決めておくことです。まちか先生は、①~⑩に分けて、1つずつ真っ白い紙(A4コピー用紙)にメモします。まずは書けそうなところからやってみよう! うーーーんって迷ったり、特に書くことないなーって思ったら、どんどん飛ばして次の項目に進むよ。


①書き始めの工夫

最初の一文って大切ですよね。ここがバシッと決まると、かっこいい。この一文から書きたいっていうひとことがあるなら、ぜひ使いましょ!特に思いつかない場合は、ここは飛ばして②に進んでね。

思い出作文&行事作文の教材プリント(1枚目)には、書き始めの工夫例が7個あります。パターンごとに、それはどういう工夫なのかも説明してあるから、気になる”書き始め”を試してみてね。今回書く作文だけでなく、これから書く作文でもいろいろ試してみると楽しいよ!

②どんな出来事だったのか書き出そう

どんなことをしたか、どんな出来事だったか、いっぱい書き出してみよう。実際に作文に書く書かないは深く考えずにメモしていくのがコツだよ。なかなか出てこないときは、時系列に(時間を追って)思い出してみて。

運動会の思い出なら、こんな感じにね。
・「事前」係決め、競技決め、練習
・「前日」準備、設営
・「当日」係、競技、応援、結果
・「事後」クラスや友達との会話、振り返り

他にも、写真や動画を眺めてみるのもおすすめ。プログラムや当日使った道具を手に取ると、もっと思い出しやすくなるよ。この段階ではまだメモだから、びっしり書き込まなくてOK。

思い出作文&行事作文の教材プリント(2枚目)は、メモしやすいように自分で線で区切ったりして使ってもいいよ。作文教室では、先生と「どんなふうにメモしよっか」って相談しながらやっていくんだけど、おうちで使ってて迷った時はコメント欄で質問してね。まちか先生がお返事します。

③面白かったこと&笑ったこと

ここからは、「どういう出来事だったか」に焦点を当てていきます。出来事を伝えたい情報にしていくプロセスです。

先ほど書き出したメモ②を見ながら、その中から選ぶとスムーズだよ。さっきのメモはこのために作っておいたもの。「思い出す」と「選ぶ」、分けて作業することでうんと楽になるんです。

1つか2つ、選んでみよう。選んだら、どこが面白かったのか、どんなふうに笑えたのか、詳しく説明するつもりで書いていくよ。さっきはメモだったけど、ここは文章で。「かぎかっこ」も使ってみると、その時を再現しているような臨場感が出るから試してみてね。

思い出作文&行事作文の教材プリント(3枚目)では、「そのなかでいちばんおもしろかったのってどれ?笑ったーーって出来事はある?」と、まちか先生が質問します。お話してるつもりで書くと、思ってるよりたくさん書けたりするから試してみてね。

④驚いたこと&発見したこと&気付いたこと

次の「どういう出来事だったか」は、「!」ってなったことを書いていくよ。「マジで!」「なにそれ!」「信じられない!」「すごい!」「なるほど!」「へー!」「やるじゃん!」みたいに、びっくりマーク「!」つきで言っちゃうようなのはどれかな?やっぱりここもメモ②から選んでね。

1つでもあったら、すごいなぁ。

作文って、心が動いたことを書き残すっていう意味があるんだけど、「!」体験ってその時しかキャッチできないものだったりするんだ。それをつかまえて言葉にするってすてきなこと。大人が子どもに作文を書かせる理由でもあるんだよ。だから、「1つでもあったら、すごいなぁ」なのです。

思い出作文&行事作文の教材プリント(4枚目)でも、「そのなかでびっくりマークつけたくなるような出来事ってある?どれか1つ選ぶとしたら?」と、まちか先生が質問してます。実はこれが……ってお話してるつもりで書いていってね。

⑤残念だったこと&悲しかったこと

次の「どういう出来事だったか」は、「あーあ」って気持ちになったこと。思い出って、いいことばっかりじゃないよね。ぜんぶが嫌ってわけじゃなくて、「ちょっと気になっただけ」「少し困った」とかも、この項目に含めちゃってOKです。

・頑張ったけど結果が残念だった
・これさえなければよかったのに
・悲しい気持ちが続いた(続いてる)
・泣くほど悔しい
・気持ちがスンッ…ってなった

良い出来事がひっくり返っちゃうようなことから、ちょっと水を差されたって程度まで、”いやなこと”って実は幅が広いんです。実は「怒り」の感情も含まれます。マイナスの感情が外に向かってるか内に向かっているかの違いですね。

子どもから言葉を引き出す時は、この出来事をどう処理しているかな? 感情が自分に向けられているのか、他人に向けられているのか、そっと観察してみるといいと思います。

思い出作文&行事作文の教材プリント(5枚目)でも、「そのなかで、これはちょっと残念だったなとか嫌だったかもって出来事もあったら選んでみようか?」とまちか先生聞いてくるよ。「特にない」場合は堂々とパスしてOK♡

⑥嬉しかったこと&感動したこと

次の「どういう出来事だったか」は、思いっきりいいことを選ぶよ。ちょっと口直しというか、気持ちを切り替えて良かった探しをやってみましょう。

「誰かを感動させられるエピソードじゃないけど」って遠慮がちに言う子もたくさんいるけど、誰かを感動させなくても全然いいんだよ!自分の心が動いたことのほうが大事なんです。

「あぁ助かった」「終わってホッとした」みたいに、心配事から解放されるのも良かったことに入ると思ってね。「明るい気持ちになった」「心がウキウキした」みたいにポジティブな方向に気持ちが変化したとかもね。

思い出作文&行事作文の教材プリント(6枚目)でも、「さあそのなかで、嬉しいなあとか感動しちゃったとか、あぁいいな!って思えたことを選んでみて?」と質問されるよ。そうだなーーーそういえば、って感覚で気軽に書いていこうね。

⑦変だな?おかしいな?どうしてだろう?

次の「どういう出来事だったか」は、「?」ってなったことを書いていくよ。「なんで?」「どうして?」「おかしくない?」「どういうこと?」「意味あるの?」「変だぞ?」「は?」みたいに、はてなマーク「?」つきで言っちゃうようなのはどれかな? やっぱりここもメモ②から選んでね。

この項目も、1つでもあったらすごいなぁと思います。

さっき、作文って、心が動いたことを書き残すって話をしたけれど、「?」体験って自分目線を持ってる証拠って感じがしない? それをつかまえて言葉にするって、やっぱりすてきなこと。これもまた、大人が子どもに作文を書かせる理由です。

今回このプリントは「パス!」でもオッケー。作文ってそういうこと書くんだなーって覚えててくれたらいいなってまちか先生は思ってます。そのうち、自分の視点を持って、周りを見てみるっていう習慣にもなっていくから大丈夫だよ。

思い出作文&行事作文の教材プリント(7枚目)でも、「変だなーとか、おかしいぞとか、疑問に思ったことがあればおしえてね」とまちか先生が聞いてくれるよ。別に作文にわざわざ書くことじゃないかもしれないけど…って迷うことでも、聞いてくれるなら書いてみるかーって思ってくれたらうれしいな。

⑧自分だったらこうするのに

この項目は、②のメモから選んでもいいし、ここまでプリントに書いてきて、新たに思いついたことを書いてもOKだよ。

自分だったらこうするのになっていう気持ちは、もしかしたらひとりごとみたいなものかもしれない。もしかしたらこうすればいいのにってアドバイスに近いかもしれない。「もし」を自分に引きつけて考えられたら、ぐっと大人っぽい作文になるよ。

④びっくり!マークな出来事とか、⑦はてな?マークな出来事とかに、もし自分だったらって付け加える文章を書くのも、とってもいいアイデアだと思います。

思い出作文&行事作文の教材プリント(8枚目)では、まちか先生の質問「もし自分だったらこうするのにって、思っちゃったことがあればおしえて」に答えてみてね。なんとなーく思っちゃった、ふと思いついた、そんな感じの気持ちもありだと思うなぁ。

⑨まわりの様子を思い出そう

この項目では、今回書く作文の中で、とても印象的だったワンシーンや、出来事にまつわるまわりの様子を思い出していくよ。手がかりはいろいろ。

・色…どんな色をしていた?明るい?くらい?
・音…文字(カタカナ)で表すとしたら?
・におい…場所のにおいって独特だよね!
・形…作文を読む人に伝わる言い方を考えてみよう
・大きさ…大きい、小さい、さあどんな言葉を使う?
・数…いくつくらいなのかの情報もあると親切だよね
・量…作文を読む人が思い浮かべてくれるように
・誰かの心…表情や顔色から読み取れたことを言葉にしよう

ちょっと難しい言葉で説明すると、五感を使って具体的に書くということ。その場にいる人の心を読んで言語化するということ。ぜんぶきっちりやろうとしなくても大丈夫だよ!思い出せたことを書けたらOK。

詳しく思い出せた様子って、きっと、③~⑦のプリントに書いた出来事のどれかに当てはまると思うんだ。作文用紙に清書する時はそれとセットにして同じ段落に書こうね!

思い出作文&行事作文の教材プリント(9枚目)では、これらを手がかりに書いていきます。③~⑦のプリントと見比べながら、「この”様子”はここに盛りこんだら、この時の様子がすっごく伝わるかも」ってまちか先生がアドバイスするよ。

⑩これからどうしたい?

いよいよ、最後の項目だよー!最後だからこれからどうしたいかを書きましょう。「これからって?」ってと質問されることが多いから説明するね。

この項目は、今回書く作文のまとめにあたる部分になります。まとめというのは最後の段落になるところですね。まとめって何を書けばまとめになるんだろうって思ったことない?

そのための質問が、この「これからどうしたい?」なの。

出来事を振り返ってみて(=作文に書いてみて)、思ったこと。次の約束や、今後の目標心に誓ったことなど、未来に向けた気持ちを書くのがおすすめだよ。次につなげようという前向きさが伝わって、とってもさわやかな作文になるから。

これを、ちょっと難しい言葉で読後感っていいます。

この、まとめに何を書くかのアドバイス、思い出や行事の作文だけじゃなく、学校の授業で書く観察記録や振り返りノートなどの締めにも使えて便利だよ。ぜひ使ってみてね。

思い出作文&行事作文の教材プリント(10枚目)は、「これからのことをちょっと想像してみようか。次の約束とか、こうなったらいいなって、想像するとなんだかワクワクしない?」というメッセージが込められています。思いつかない時は、まちか先生や周りの大人にお話を聞いてもらうとスムーズだよ。

やったねー!
プリント10枚、よくがんばりました!
さあ、次は段落構成だ!

段落構成をしよう

①書き始めだから一番最初
②はメモだから横に置いておく。
 学校行事ではいらないこともあるけど、思い出を作文にするときは、何の出来事か(何をしたか)の要約を作文冒頭に書く
③~⑦の、書けたプリントを時系列に重ねる
⑧と⑨はそれぞれ③~⑦のどれかとセットにする
⑩まとめだから一番最後

これだけ!
簡単でしょ?

あとは、重ねた順に作文用紙に書いていきます。ポイントは、プリントが切り替わるごとに段落を変えること。これなら、段落をどうするか迷う子にも分かりやすいと思うから試してみてね。話題が変わるってことだから、プリントごとに段落を変えると、すっごく読みやすい作文になるよ。

作文用紙に書きながら、プリントに書いてないことも書きたくなっちゃうかもしれない。そのときはどんどん書いてみてほしいんだ。書きたいことがあふれるって、とってもすごいことだから。

文字数制限があるときは、一旦最後まで書き切ってから、どこを削ろうか考えるとスムーズだよ!作文用紙からはみ出しちゃうかもって遠慮しながら書くと、焦って書いたような作文になっちゃうから。不思議だけど……。だから、おすすめは思いきってぜんぶ書いてから削る!ね。

まちか先生からのメッセージ

まちか先生の作文教室で一緒に書く場合は、プリントの段階で「あとどれくらいここに書き足すといいよ」って、必要な文字数に合わせたアドバイスができるんだけど……。ごめんね!

このプリント、もしくは魔法の質問10個を書いた紙があれば、思い出作文&行事作文は、楽々になるよ。この書き方に慣れたら、どんなネタで宿題が出てもだいじょうぶ! 家族旅行でも自然教室でも。どんとこい、だね。みんなにとって、一生使えるスキルになります。

みんながんばろーね!

▼読書感想文の書き方の記事もあります▼


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