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音楽活動の記憶と記録 3rd

音楽活動話の続きの続き。
前回の投稿はこちら。

初めてのオンライン制作で味を占めた私は、その後も歌い手募集中の楽曲制作者を探しては連絡をしてみた。
何度かのやり取りで音信不通になってしまった方やそもそもお返事をもらえなかったり、まぁいろんなことがあった。
逆にオファーをもらうこともあった。
プロフィールには歌ってみた音源や希望活動内容など明記していたので、それを見た方から「デモ音源用にボーカロイドではなく生声を使いたいので」と連絡をいただき仮歌を歌わせてもらった。
仮歌はこれまでにも何度も収録経験があるが、毎回緊張する。
本番で歌う方に渡す用の仮歌はメロディや譜割だけでなく、楽曲全体のイメージや歌詞の世界観なども伝える役割があると思っている。
そして何より、楽曲制作者の意図を汲み取って正しく伝えなければいけない。
「仮歌ごときに何をそこまで」と思われるかもしれないが、私にとってはそのくらいの責任感と緊張感を持って挑まなければいけない大仕事なのだ。
ドキドキしながら納品した今回の仮歌は幸いご満足いただけたようでホッとした。

閑話休題。
いろいろあったが良い出会いもあった。
その方はハウス・エレクトロ系のサウンドクリエイターで、様々な歌い手さんの声を使って楽曲を制作されていた。
公開されていた楽曲がめちゃくちゃカッコよくて一聴惚れをしてしまい、私の声も使ってもらえないかとすぐに連絡をした。
同じようなクリエイターさんが2名いたので同時に連絡をしてみたら、1名からお返事をいただいた。
なんとこの2名は一緒に活動しているクリエイターユニットだったのだ。
その後話はとんとんと進み、まずはGrind Oscillator's Systemさんの楽曲を1曲歌わせてもらえることになった。
その作品はこちら。

この楽曲を歌わせてもらえるってなった時、めちゃくちゃ嬉しかった。
おまけに歌詞まで書かせてもらえて、私としては願ったり叶ったりの事であった。
というのもPerfumeをきっかけに中田ヤスタカにハマり、そこからハウス・エレクトロ系の楽曲を聞きまくり、一時はクラブ通いもするほどクラブ系ミュージックに熱狂していた。
その頃から「いつか自分の声もこういう楽曲の音の一部にならんかな」と思っていた。
何度かそういうチャンスはあったが、どれも完成に至らず頓挫した。
自分で楽曲を作ることもチャレンジしてみたが、圧倒的にセンスがなくがっかりして止めた。
『こういう楽曲には縁がないんやろなぁ・・』と、すっかり諦めて過ごしていたところにこの出会いがあって、頓挫することもなく順調に完成まで至たり、このMVを見た時はただただ感動した。
夢がひとつ叶ったくらいの満足感だった。

この楽曲を編集されている間に、もう一人のクリエイター(Umino Manbouさん)の楽曲にも参加させてもらった。
その作品がこちら。

この楽曲はManbouさんのほうから声入れてくれませんかと言ってくれて、二つ返事で引き受けた。
声音源を渡すとき歌声以外に『こんな声素材はどうでしょう?』と歌詞をリーディングした音声も一緒に渡してみた。
勝手なことして嫌がられないかな・・と不安もあったが、取り越し苦労だった。
Manbouさんのお返事はとてもポジティブで、アレンジの方向性を変えてまでリーディング素材を使ってくれたのだ。
これは本当に嬉しかった。
オンラインでの楽曲制作はメールのやり取りだけで進むので、顔が見えない(会ったこともない)相手との文字だけの会話というのはなかなかに気を使う。
そんな中での出来事なので嬉しさも大きかった。
そしてManbouさんのサウンドクリエイトへの柔軟な姿勢も感じられて、ますますこのクリエイターユニットの楽曲のファンになった。

Manbouさんの楽曲には他にも数曲参加させてもらっている。
そのお話はまた後日。

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