フリーランスの悩み-継続的な仕事の受注が出来ない・編-

 フリーランスの方は、以下のようなことで悩んだことはないでしょうか。
・仕事がなかなか獲得できない
・継続的に仕事の受注ができない
・受注したものの条件が合わない
・仕事の幅が広がらない
・仕事を断れない
 
 前回、「仕事が取れない」悩みについて、エージェント視点でのポイントをいくつか書いてみました。今回はフリーランスの方が「継続的な仕事の受注が出来ない」悩みについて書いてみたいと思います。
 
 フリーランスの方は、会社員とは違いほとんどの業務を有期の契約を結んで行っていると思います。もしくは納品ベースだと思います。会社員だと定年まで基本的には雇用してもらえる契約なので、クビにならない限り毎月収入があります。フリーランスは、受注・契約ベースなので受注が無い、契約が無い時は収入がありません。毎月何らかの契約や納品が無いと収入が無いことになります。
 
 請負型の契約だと納品ベースで終わりますが、準委任契約などで、半年や1年、自動更新などの業務があると、ある程度の収入の目処はつけやすいですよね。弊社が一緒に仕事をさせてもらっているマーケティング領域のフリーランスの方は、常時2-3社と契約している方が多く、リスクヘッジもしているようです。

 最近弊社経由で契約しているフリーランスの方の契約期間の平均カ月数を出してみました。弊社では基本3か月契約を結び、両者合意の上で更新という手法を取っています。平均を算出したところ、約14カ月でした。(※2020年以降、直近3年弱の集計)
ただしあくまで平均なので、実際はもっと長いもの、短いものもあります。14カ月が長いかどうかは意見が分かれるかもしれませんが、一度仕事が決まって1年継続して収入が入ってくるというのは収入の目処は立ちやすいのでは、と思います。
 
 弊社スタッフが、エージェントの立場で契約期間が長い人、短い人の特長を挙げてみました。
【長い人】
・業務に個人のスキルが合っている
・成果にコミットする意識が強い
・対応スピードが速い
・コミュニケーション量が多い
・営業力がある
・プラスアルファの対応が出来る
・提案をする、アイデアを出す
【短い人】
・業務に個人のスキルが合っていない
・受け身の姿勢で業務にあたる
・約束の時間に成果物が上がらない
・メールやチャットのレスポンスが遅い
・ドタキャン、すっぽかしをする
・出来るといったことができない
 
 当たり前のように思えることばかりで、参考にならなかったら申し訳ありません。ポジティブに、続く人の特長を少し解説してみます。
 
・業務に個人のスキルが合っている
当たり前の話ですが、意外とそうでないケースもあって、出来ないのに出来ると言ってしまう方や、経験を積みたいからと面談をうまくクリアする方がたまにいます。そういう場合はたいてい早期に契約満了になります。企業がフリーランスに業務を依頼する場合、当該領域の経験者や即戦力を求めており、ここがマッチすると仕事が長く続く事が多いです。自分のスキルをきちんと理解して、自分に合った仕事を選択することが大事ですね。我々もエージェントとしてなるべくその人にフィットしそうな仕事を案内できるよう心がけています。
 
・成果にコミットする意識が強い
マーケティング領域の場合、経営に直結するような成果を求められることが多いですが、結果は別として、そこにコミットする意識の強い人が企業からは好まれます。これは、ノルマを果たすという意味ではなく、一緒に目標を達成するためにどうするか、創意工夫をしていく姿勢が大事だと感じます。
 
・対応スピードが速い
契約が続く人はメールやチャット等の対応も含めてスピード感がある人が多いです。逆にレスが遅いと企業側のストレスがたまるようです。資料や納品物などの期限も遅れるのはもちろん論外ですが、先手で対応する人は企業からの信頼も高まり、契約が継続する方が多いです。
 
・コミュニケーション量が多い
対応のスピードに加え、必要なコミュニケーションをきっちり取っている方は契約が長くなっています。メール、チャットに加え、必要に応じてオンラインMTG、オフラインでのMTGなど手段(質)、量をきちんと考え対応している人が企業からは好まれます。
 
・営業力がある
これは、コミュニケーションに置き換えてもいいと思いますが、フリーランスは社外の人である分、コミュニケーション力があった方が良いようです。早期にチームに馴染み、コミュニケーションを取ることで業務がスムーズに進行するようです。スキルはあるけど職人系の人は長続きする確率が低くなっているようですので、自分自身の営業だと思って、コミュニケーションスキルを磨いた方が結果的に契約は長続きするようです。
 
・プラスアルファの対応が出来る、・提案をする、アイデアを出す
最後の2つはまとめてしまいますが、受け身で業務をする人よりも、前向きに業務に取り組む人が歓迎されるようです。契約に含まれていない領域でも、相談されるような関係を作ることも大事な気がします。もちろん、契約に含まれていない業務対応をした場合はフィーの話もした方がいいですが、そういう時はエージェントをうまく使っていただければと思います。
 
 今回書いてみて、フリーランスだからというより社員としての評価ポイントとそんなに変わらないという気もしました。結局は信頼される、この人と仕事をしたい、続けたいと思われる方が継続しているようです。フリーランスは社員とは違い、契約が終了するという場面があるので、その緊張感をもって業務にあたっている人が長続きしているように見えます。フリーランス歴10年以上のベテランフリーランスの方が、あるとき「成果を出し続けることが大事」と言ってましたが、まさにそういう事なんでしょうね。
 

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